Voigtlander APO LANTHAR SL 180mm F4
フォクトレンダー・アポ・ランサー 180mm F4のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はSIGMA SD9
レビュー
フォクトレンダー・アポ・ランサー(アポ・ランター) 180mmは、コンパクトな望遠レンズ。
焦点距離180mmはコシナ・フォクトレンダー全レンズの中で最長焦点距離であったが、2024年現在のフォクトレンダーレンズのラインナップには焦点距離90mmまでしかない。長焦点距離はツァイスブランドも135mmまでしかなく、コシナは望遠側の市場は完全に捨てているようだ。
180mmにしてはコンパクトな鏡筒で無限遠状態のときはマクロ・アポ・ランサー 125mmよりも短い全長となり可搬性に優れている。
操作性には若干難があり、マクロ・アポ・ランサー125mmよりもさらにレンズマウント側にフォーカスリングが配置されており、鏡筒前方に重いレンズが配置しているため撮影時の重量バランスはよくない。フォーカス時は根元の銀色リングはすこし指をかける程度で、鏡筒全体で繰り出すように使っていた。
本レンズは、M42マウント版を所有していたが、フルサイズセンサーカメラで使う前に売ってしまったので、焦点距離1.7倍になるSD9の作例のみとなる。SD9での写りは中心部は素晴らしい像を結び、逆光耐性も問題なかった。最短撮影距離が1.2mと寄れるところもこのレンズの強みである。ライカのアポ・テリートは最短撮影距離が2.5mなので、レンズ単体では2歩分くらい踏み込めないためストレスがたまることがある。
本レンズは製造本数が少ないこともあり、中古市場でもそれなりの価格水準を維持している。丸形フード(LH-75S)、角形フード(LH-75)は、カラー・ヘリアー75mm、アポ・ランサー90mm、アポ・ランサー80mmで共通している。縮緬可能が施されたLH-75は質感がよく、中古市場では1万円程度の値で見かけることもあり、フード付属による価格の上下は大きいと考える。
本レンズと同時期にリリースされたSLレンズは以下の7本である。
- ウルトラ・ワイド・ヘリアー 12mm(ミラーアップ専用)
- スーパー・ワイド・ヘリアー 15mm(ミラーアップ専用)
- Ultron(ウルトロン) 40mm
- COLOR HELIAR(カラー・ヘリアー) 75mm
- APO LANTHAR(アポ・ランサー) 90mm
- Macro APO LANTHAR(マクロ・アポランサー) 125mm
- APO LANTHAR(アポランサー・アポランター) 180mm
仕様
- 以下は初期にリリースされたコシナのフォクトレンダーブランド、一眼レフ向けレンズのリスト、15mmと12mmの2本は、ミラーアップして使う特殊レンズなので下表からは除外している。
項目 | ULTRON | COLOR HELIAR | APO LANTHAR | Macro APO LANTHAR | APO LANTHAR |
焦点距離(mm) | 40 | 75 | 90 | 125 | 180 |
最大絞り | 2 | 2.5 | 3.5 | 2.5 | 4 |
最小絞り | 16 | 22 | ← | ← | ← |
絞り羽根 | 9 | ← | ← | ← | ← |
レンズ構成 | 5群6枚 | ← | ← | 9群11枚 | 7群9枚 |
最短撮影距離(m) | 0.4 | 0.7 | 0.5 | 0.38 | 1.2 |
レンズ長(mm) (Nikon Ai-S) | 29.5 | 40.2 | 57.6 | 88.2 | 79 |
レンズ最大径(mm) | 63.5 | ← | ← | 76 | 65.6 |
フィルター径(mm) | 52 | 49 | ← | 58 | 49 |
重量(g) | 255 | 250 | 390 | 690 | 485 |
リリース年 | 2002.05 | 2000.07 | 2002.03 | 2001.06 | 2003.08 |
定価 | ¥45,000 | ¥50,000 | ¥55,000 | ¥95,000 | ¥65,000 |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.03.28:改稿
- 2023.11.07:初稿
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