Carl Zeiss Planar 50mm f1.4 ZS
カールツァイス・マルチマウント標準レンズ
カール・ツァイス プラナー50mm F1.4 ZSのレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はSONY α900 (A900)
レビュー
レビューは以下の内容について記している
1．レンズ概要
カール・ツァイス プラナー50mm F1.4 ZSは、2006年にコシナがフォクトレンダー SLシリーズに続いて、一眼レフカメラ用レンズとして投入したカール・ツァイス ブランドの初期ラインとなるレンズ。
レンズマウントは最初にニコン F(ZF)、M42スクリューマウント(ZS)が発売され、その後にキヤノン EF、Pentak-KAなど、いくつかのマウントで発売された。2024年現在もカール・ツァイスのClassicブランドで販売される息の長いレンズだ。
レンズ構成は6群7枚で、レンズコートや硝材の変更はあると思われるが、レンズ構成図を見ると京セラ・コンタックス時代の1975年に発売されたコンタックス・ヤシカマウントのPlanar®T* f/1.4 – 50 mmと同じだろう。ヤシコン時代のプラナー 50mm F1.4 は当時評判のよかったレンズのようで、2000年代でも通用する性能と判断され、レンズ構成はそのままに鏡筒とマウントを変更してリリースされたように考えられる。
ZSはZeiss Screwの略で焦点距離50mmのほかに25mm、35mmの3本がZSレンズとしてラインナップされた。本レンズは2006年の発売開始されており、レンジファインダーカメラ用・プラナー 50mm ZMより1年ほど早く市場に投入されている。
レンズは絞り込みピンを装備しており、ピンの押込板があるカメラでは実絞りで、ピンの押込板がないマウントアダプターでは絞り開放での使用となる。
2．使用感
このレンズは、SONY α900で使用するために購入した。同時に発売されていたニコンFマウントはフランジバックが他の一眼レフレンズよりも長いため、ソニー、ミノルタのAマウント向けマウントアダプターは作られていなかった。そのため、Aマウント向けにマウントアダプターが供給されてるたM42スクリューマウント版を購入した。
α900のファインダーはF1.4でのピント合わせも容易で絞り開放で使うことが多かった。絞り開放では4隅の像の乱れを若干感じるが、F4程度まで絞れば改善する。一眼レフのファインダーはレンズからの光をそのまま見ることができ、年代の新しいレンズなのでクリアーでとても抜けがよい視界が広がっていた。
購入当時は最新のMFレンズで、新品を購入したのでフォーカスリングの回転はしっとりとスムーズかつ適度なトルクがあったため、ピント合わせはとてもしやすかった。フォーカスリングは無限から最短撮影距離の0.45mまでは半周以上回すので回転量はそれなりにある。
このレンズで無限から最短まで、素早く移動するようなシチュエーションはほとんど無いはずなので問題にはならないだろう。
絞り環は、一眼レフカメラ向けカメラでよくあるレンズ付け根に絞り環があるタイプで、フォーカスリングよりもリング幅は細く、リング径も小さいため、誤操作する可能性はほとんど無かった。
3．M42レンズについて
M42レンズは息の長いマウントで、一眼レフ黎明期から存在し、様々なメーカーでユニバーサルなマウントとして多くのレンズが供給されている。フランジバックが45.6mmと比較的長いこともあり、Nikon-Fを除く多くのマウントに対応するマウントアダプターが各社から供給されている。
ねじ込み式マウントなので、レンズ位置が固定しづらく電子接点をの付加も難しいため、電子制御化するカメラのトレンドに取り残され廃れていった。物理的に切り欠きなどでレンズ位置を決める独自改良するメーカーもあったが長くは続かなかった。
ピンを押し込むことができるマウントアダプターを使うと、絞り環を回すと絞り羽根が閉じて実絞りで使うことができる。一眼レフカメラの場合、実絞りではファインダーが暗くなりピント面を確認するのが難しい場合がある。これを回避するために、コシナのベッサフレックス、ペンタックスのカメラボディは、絞り開放でピント合わせをし、撮影時に設定した絞り値に変化するように、ピントピンを押しこむ機能を持つカメラもある。
仕様
| 項目 | Planar 50mm | Distagon 35mm | Distagon 25mm |
| 焦点距離(mm) | 50 | 35 | 25 |
| 最大絞り | 1.4 | 2 | 2.8 |
| 最小絞り | 16 | 22 | 22 |
| 絞り羽根 | 9 | ← | ← |
| レンズ構成 | 6群7枚 | 6群8枚 | 8群10枚 |
| 非球面レンズ | 非採用 | 非採用 | 非採用 |
| 最短撮影距離(m) | 0.45 | 0.3 | 0.17 |
| レンズ長(mm) | 44 | 73 | 66 |
| レンズ最大径(mm) | 66 | 65 | 65 |
| フィルター径(mm) | 58 | 58 | 58 |
| 重量(g) | 330(ZF) | 510(ZF) | 460(ZF) |
| マウント | ZS/ZF/ZE/ZK | ZS/ZF/ZE/ZK | ZS/ZF/ZE/ZK |
| リリース年 | 2006.4.30 | 2010.2.11 | 2010.2.11 |
| 価格（定価・税別） | 59,500- | 89,500- | 89,500- |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.8.13
- 2024.04.1：記載修正
- 2023.10.05：最初の投稿
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