非球面E55 ELMARIT M 21mm F2.8 ASPH.

ライカ エルマリート M 21mm F2.8 ASPH.をフィルムカメラ LEICA M6、デジタルレンジファインダーLEICA M9-P、LEICA M8で使用したレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。
- LEICA M8
- LEICA M9
- LEICA M6 +KODAK E100VS フィルムはNIKON COOLSCAN ED Vでスキャン
レビュー


1.概要
エルマリート M 21mm F2.8 ASPH.は、1997年にリリースされた、非球面レンズを採用した焦点距離21mmの広角レンズ。
主な仕様は以下の通りで、詳細は表に載せている。
- 開放F値 2.8
- レンズ構成 7群9枚
- 非球面レンズ1枚
- 絞り羽根 8枚
- 最短撮影距離 0.7m
- ライカMレンジファインダーカメラ距離計連動 0.7m
- フード 12592
この非球面仕様の21mmは製造時期によって、6ビットコードが付加されたものと付加されていないものがある。付加されていないものはライカで有償にて6bitコードを付加したマウント部品と交換してもらえる。
球面仕様のELMARIT 21mmは、販売された時期に6bitコードが存在しなかったので、ほとんどのレンズに6bitコードは付加されていない。こちらもLEICAカスタマーサービスで6bit付きマウントへの交換を依頼できる。
本レンズの属する非球面広角シリーズは、28mm,24mm,21mm,18mmとリリースされ、そのうち21mmと24mmは兄弟レンズでフードは同一ので12592を使用し、鏡筒もほぼ同じだ。
2.使用感
エルマリート M 21mm F2.8 ASPH.はSUMMICRON M 28mm以降の非球面レンズが採用されたレンズの一本だ。
写りは過去の広角レンズの粗を解消したレンズで、補正無しで歪みや周辺減光などが気になることはなく、ボケが汚いなくなるなど非球面レンズを採用したネガティブさを感じない。
レンズの意匠は、前モデルのフィルター径E60(60mm)を採用したLEICA ELMARIT M 21mmと比べて、レンズ先端が細くなりフィルター径はE55(55mm)に変更されている。
そのコンパクトな見た目とはうらはらに、レンズを構成するガラス枚数が増えており、前モデルのELMARIT M 21mmよりも重量が増している。レンズを装着したカメラをかまえると、ずっしりとした重さを感じ、重心位置が中央部に寄っているため、デジタル、フィルムのM型ライカで使う際にバランスがよい。
レンズのフォーカスリングは、しっかりと指にかかるフォーカスレバー(指掛けレバー) があり、ライカマニュアルフォーカス特有の滑らかな回転とあいまって撮影がはかどる。
中古では当然だがこのフォーカスリングの回転状態は必ず確認することをお勧めする。滑らかに回転しないレンズは、鏡筒が歪んでいるか、グリスが異常を起こしている可能性が高い。その場合はメンテナンスが必要になり、ライカレンズはメンテナンス費用も高額になりがちなので、あらかじめ納得のいくレンズを購入するのがベターだ。
このレンズを使っていたときは、デジタルカメラのライカ M9とフィルムカメラのライカ M6を併用していた時期にあたり、写真作例は、LEICA M8、LEICA M9-Pのデジタルカメラと、ライカ M6 + リバーサルフィルムで撮影した結果を載せている。リバーサルフィルムは名古屋の明治村、デジタルカメラはよこはまみなとみらいと福島で撮影した。
リバーサルフィルムのデジタル化は、フィルムスキャナ NIKONのCOOLSCAN ED VとスキャンソフトウェアVueScanを使用している。
3.まとめ
結論としてエルマリート M 21mm F2.8 ASPH.をまとめると、描写に関してはフィルム、デジタル共に文句なく満足のできるレンズだ。
描写はデジタルカメラ向けに解像度を高める方向で設計されているため、解像感やキレを求める場合はこちらのレンズを選択するのがよい。あえて、球面エルマリートの優しげな描写が好みであれば旧型レンズを選択するのもよい。
仕様・レンズ比較
非球面Elmarit 21mmと2011年発売の新型 Elmar 21mm F3.4の仕様を比較すると、ELMARは非球面ELMARITより少し暗いがコンパクトで軽くなっており、携帯性はよくなっている。性能に関してはレンズ構成に大きな違いは無く、両者ともに撮影者にとって不満の無い描写をすると考えられる。


項目 | エルマリート M 21mm F2.8 ASPH. | SUPER ELMAR 21mm F3.4 ASPH. |
焦点距離(mm) | 21 | 21 |
最大絞り | 2.8 | 3.4 |
最小絞り | 16 | 16 |
レンズ構成 | 7群9枚 | 7群8枚 |
絞り羽根 | 8 | 8 |
最短撮影距離(m) | 0.7 | 0.7 |
レンズ長(mm) | 46 | 43 |
レンズ最大径(mm) | 58 | 53 |
フィルター径(mm) | E55 | E46 |
フード | 12592(フード本体) 14041(フードキャップ) | 12465 |
リリース年 | 1997 | 2011 |
製造本数 | 7,250 | – |
重量(g) | 415(シルバー) 300(ブラック) | 279 |
参考情報
- LEICA WikiによるElmarit M 21mm f/2.8 ASPH.の説明
- ライカ スーパー・エルマーM f3.4/21mm ASPH. ブラック・ライカ公式ページ
- ライカのレンズ P42に紹介記事あり・Ads by Amazon
- LEICA M9・Shige’s hobby
- LEICA M8・Shige’s hobby
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更新履歴
- 2025.9.26
- 2025.4.18
- 2024.07.24
- 2023.12.14
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