Voigtlander HELIAR Classic 50mm F2
大口径ヘリアー型 ライカMマウントレンズ
フォクトレンダー・ヘリアー・クラシック 50mm F2・限定版のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA M8
- 写真作例の撮影はLEICA M9
レビュー
レンズ構成図はコシナ配布PDFより引用
1.使用感
ヘリアー・クラシック 50mm F2は、マニュアルフォーカス(以下、MF)レンズ特有のねっとりとしたヘリコイドをもち、レンジファインダーカメラで使うには都合の良い回転トルクがあり、絞りもクリックストップでカチカチ止まり,写真を撮る道具としての満足感は高かった。
しかし、撮影結果はそれほど印象に残ることもなく、多数持っていた50mmレンズの中で埋もれていった1本である。これを購入した当時は2024年現在の1/3程度の価格で流通していたため、鏡筒デザインが美しく気に入りブラック、シルバーの両レンズを入手したが、何かのレンズと引き換えに売ってしまった。
2.レンズ概要
ヘリアー・クラシック 50mm F2は、コシナがフォクトレンダーのベッサ250周年記念1として企画したレンズでBESSA-R2M2、BESSA-R3M3とセット販売された標準レンズ。
レンズは3群5枚のヘリアー形式で、絞り開放F値2.0を実現しているところに特徴がある。また、レンズ鏡筒は沈胴式で専用のバヨネット式フードが付属している。
最短撮影距離は1mとレンズ単体では近接性能が足りていない。
3.コシナ・ヘリアー
コシナ4・フォクトレンダー5のヘリアーシリーズ6は、絞り開放F値が1.5,2,3.5の3種類ある。以下に特徴を簡単に記す。
- F1.5のモデルはレギュラーレンズとして販売され、このヘリアーシリーズでもっとも大口径化されたレンズだが、レンズ構成が3群6枚になっておりヘリアーと呼称するには苦しい印象がある。
- F2のレンズは2種類あり、初代のレンズはBESSA-R2M、BESSA-R3Mとセットで販売され、レンズの鏡筒は沈胴式となっている。のちにレンズ単体にて600本限定で販売された2代目レンズの鏡筒は固定式となっている。
- F3.5のレンズは3種類あり、初代のレンズはBESSA-Tとセットで販売され、レンズの鏡筒は沈胴式になっている。2代目のレンズ単体にて600本限定で販売されたレンズの鏡筒は初代とほぼ同じで沈胴式を踏襲している。3代目はレギュラーレンズとして販売され、レンズ鏡筒は固定式となっている。
沈胴式野レンズは沈胴させてもそれほど小さくなるわけでもないことと、昨今のカメラにおけるセンサー前の障害物との緩衝が怖いので沈胴させたことは無かった。また、コシナの限定品は多くの製品で、その後に意匠を変えて追加生産や、レギュラーレンズになるので、それほど焦って買う必要は無いと感じる。
今回紹介している、ヘリアー 50mm F2の初代、2代目ともに、中古市場でプレミア価格で取引されていることもあるが、描写にそれほど大きな特徴があるわけではないので、無理して購入するレンズではないと思う。
仕様・比較
項目 | ヘリアー50mm F2 | ヘリアー50mm F3.5 | ヘリアー50mm F1.5 |
焦点距離(mm) | 50 | 50 | 50 |
最大絞り | 2 | 3.5 | 1.5 |
最小絞り | 16 | 22 | 16 |
絞り羽根 | 11 | 10 | 10 |
レンズ構成 | 3群5枚 | 3群5枚 | 3群6枚 |
最短撮影距離(m) (距離計連動) | 1.0 | 1.0 | 0.7 |
レンズ長(mm) | 38.5(使用時) | 42.2 | 41.9 |
レンズ最大径(mm) | 50.8 | 47 | 56.8 |
フィルター径(mm) | 39 | 28 | 49 |
重量(g) | 260 | 150 | 255 |
リリース年 | 2007.6 or 7(初代) 2009.11(2代目) | 2001.11(初代) 2009.11.1(2代目) 2016.11.25(3代目) | 2021.9 |
価格(定価・税別) | ¥144,900(初代ボディ込み) ¥73,000(2代目) | 10万円くらい(初代ボディ込み) ¥68,000-(2代目) ¥65,000-(3代目) | ¥90,000- |
その他 | 2代目は固定鏡筒 | 3代目は固定鏡筒で意匠を変更 |
参考文献・参考リンク
- COSINA製品PDF・ヘリアークラシック 50mm F2
更新履歴
- 2024.8.30
- 2024.05.14:ライカM9の作例を追加
- 2024.03.04:更新
- 2023.09.27:初稿
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