KOWA PROMINAR 12mm F1.8

M43向け・大口径広角レンズ

KOWA PROMINAR 12mm F1.8のレビューと写真作例

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ギャラリー

写真作例の撮影はPanasonic DMC-GM5

レビュー

概要
使用感
付加情報

1．概要

コーワ・プロミナー 12mmは、2016年にコーワからリリースされた焦点距離12mmのマイクロフォーサーズ用レンズ。35mm判換算では24mmの焦点距離となる。

レンズ構成は10群12枚で非球面レンズとXD（低分散）レンズを採用し、最短撮影距離は0.2m、絞り羽根は9枚。フィルター径は72mm、レンズ前方にねじ込んで装着する。

レンズフードは専用の花形フードが付属しており、フードをレンズに装着した後、フード付け根の横ネジを締めて固定する。

鏡筒にはカラーバリエーションがあり、コーワのイメージカラーであるコーワグリーン、シルバー、ブラックとなっている。

2．使用感

レンズ鏡筒は大柄なため、小さなボディのLUMIX GM5に装着するとレンズが強調されたフォルムになる。しかし、鏡筒がアルミ製なので大きさわりに軽くできており重量は440gだ。

絞り開放のF1.8は周辺減光と周辺部の解像度落ちが見られる。絞り開放を使いたくなる、ポートレートや暗いシーンは主題を中央付近において、周辺部をダークにすることにより、このネガティブは目立たなくなる。
日中であればF4程度に絞ることにより周辺減光が緩和され周辺部の解像度も上がる。

マイクロフォーサーズの広角レンズは、鏡筒を小型化するために、Rawで撮影すると歪むレンズが多いが、本レンズは大きな筐体にゆとりのあるレンズ径を採用して、光学的に歪みを少なくするように設計されているため、遠景であればかなりよい感じに写る。

これを見ると、センサーサイズが小さくなっても、光学的に高性能なレンズを作るためには、それなりのレンズ径が必要なことがわかる。

どのレンズでも当てはまるが、3m程度の距離で直線的な物を撮影すると、周辺部で歪みが気になることがある。

レンズフードが巨大なため、フード無しで使用したところ、逆光下などでもそれほど怪しい光に遭遇していない。レンズコーティングが効果を発揮しているように感じられる。

アルミ製の鏡筒は傷や凹みがつきやすい。とくにフード装着時にフードが外れると、フードと鏡筒の接触部分に傷や凹みができる。フードの取り付け方式がはめ込み後に、横ネジで固定する方式なので、鞄の中でフードが外れやすいので、フードの取付は横ネジ固定ではなく、ネジ込みかバヨネット式を採用するべきだ。
現状では、逆光耐性に問題がないためフードを付けないことがベターに思える。

3．付加情報

このレンズに付けられているメーカー名、KOWA（コーワ）と言えば、やはり医薬品のイメージがある。キューピーコーワなどが代表的な製品であろうか。

このコーワは、愛知県にある興和株式会社の略称で会社のウェブサイトを見ると多くの関連会社がある。その一社で映像機器を製造、販売する会社の興和オプトロニクス株式会社がこのレンズを製造、販売している。

コーワのマイクロフォーサーズ向けレンズは、3種類リリースされている。

8.5mm F2.8 / 17mm
12mm F1.8 / 24mm
25mm F1.8 / 50mm

8.5mmと12mmはLUMIX G1で使用できないとの注意書きがある。
その理由は後玉とセンサーが接触するとのことで、下写真を見るとわかるがG1はセンサー前の壁が角張っており、ここに後玉が干渉すると思われる。GH1はセンサー前の壁が円錐状にくりぬかれており、GH1以降のマイクロフォーサーズカメラはすべてこの形状になっている。

仕様

項目	8.5mm F2.8	12mm F1.8	25mm F1.8
焦点距離(mm)	8.5	12	25
35mm判換算	17	24	50
最大絞り	2.8	1.8	1.8
最小絞り	16	16	16
絞り羽根	9	9	9
レンズ構成	14群17枚	10群12枚	6群8枚
最短撮影距離(m)	0.2	0.2	0.25
レンズ長(mm)	87	91	94
レンズ最大径(mm)	72	77	60
フィルター径(mm)	86	72	55
重量(g)	440	475	400
リリース年	2014年9月20日	2015年2月6日	2015年2月6日
定価	￥116,000	￥109,000	￥89,000
備考	＊Panasonic製LUMIX DMC-G1にはご使用できません。	＊Panasonic製LUMIX DMC-G1、JVCケンウッド製GY-LS300にはご使用できません。