LEICA VARIO ELMAR R 35-70mm F4

ライカ・バリオ・エルマー 35-70mm F4のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影はLEICA SL typ601

レビュー

ライカ・バリオ・エルマー 35-70mm F4は、35mmから70mmの焦点距離をカバーするズームレンズ。1982年に販売された、F3.5バージョンのリニューアル版とも言える。
ROM端子付きバージョンは、LEICA R8、R9でTTLフラッシュの制御ができる。また、DMR(Digital Module R)と純正のR adapter L+LEICA Lデジタルカメラシリーズは、フラッシュ制御の他、レンズ名、絞り値、焦点距離などの撮影情報をexifに記録することができる。

操作感は上々で、根元にズームリング、前端にフォーカスリングが配置され、マニュアルフォーカス(以下、MF)での操作では重要なフォーカスリングが操作しやすい位置にある。所有していたレンズはズームリング、フォーカスリングともに適正なトルクで気持ちよく使うことができた。

ズームとフォーカスのリングを回すと鏡筒が前に伸びるが、付属の円形ねじ込みフードを装着していると、フード内部で鏡筒位置が変わるため、見た目はインターナルズームのようになる。
フードがないと前玉を納めた鏡筒がせり出し見た目は今ひとつなので、フード無しの個体の場合は、その見た目が許せるか否かを購入前に考えるのがよいだろう。
レンズ機能の特徴として、マクロモードを備えており、マクロボタンを押して鏡筒を繰り出すと最短0.26mまで寄ることができる。

本レンズは”Made in Japan”の刻印があり、同時期に発売されたVARIO ELMAR 80-200と同様に京セラ製造との情報をよく目にする。設計はライカと述べられた文を見かけることもあるが正確な情報ソースはない。カメラのOEM関係は、発売元がその事実を公表する意味はないため、つねに不確定の情報が世間に散らばることになる。

以前のF3.5バージョンはミノルタ製と考えられ、ライカの普及価格帯のズームレンズは基本的に日本製である。この傾向は2020年代も変わっておらず、多くのズームレンズが日本製と考えられる。

ライカはF2.8クラスの大口径ズームもつくってはいるが、OEMや製造委託でつくられたF4クラスのズームを一般マーケット向けに多くリリースしている。このクラスのレンズはライカにしてはレンズ価格が安価で、生産数からみても売上げの中でそれなりの比率を持っていたことがうかがえる。100万のレンズ400本より20万のレンズを1万本売るの方が売上げとして大きくなるのは自明であり、したたかに生きてきたライカの歴史を感じられる1本だと思う。

以下は、完全に余談であるが、設計、製造を気にするのは野暮という話はごもっともで、撮影に必要な焦点距離なら買って使えは正論であろう。しかし、個人的な心理としてそれなりの価格を出して買う物なのでどのような素性か気になるも正しいのではないだろうか。

すべてのカメラメーカーが自社レンズの設計、製造を完全に自前でやるのは無理があり、2000年代ぐらいから日本メーカーのなかにもOEMを積極的に活用して、自社のレンズラインを埋めている。

そのときに気になるのは、OEM元とほぼ同じレンズにもかかわらず、価格に大きな差が見られる場合だ。発表時にOEM品の2倍くらいの価格を提示されると購入側としては購入意欲をそがれる。ライカの場合は3倍から4倍になることもあるので、それに比べると日本のメーカーはマシと言えるかもしれない。さまざまな事情から販売価格は決まるのだろうが、その価格故に売れないため店頭で値下げされ、最後は投げ売り、すこししてから製造数が少ないので中古市場で高騰というパターンがもっとも不幸だと思う。

図はライカ公式PDFより引用

仕様

  • F4(小三元ズーム)通しのライカズームレンズスペック比較
レンズ名VARIO ELMAR
焦点距離(mm)21-3535-7080-200
最大絞り3.5-44
最小絞り22
絞り羽根枚数6
レンズ構成8群9枚7群8枚8群12枚
最短撮影距離(m)0.50.5
(0.26 macro)
1.1
レンズ長(mm)66.37946
レンズ最大径(mm)757462.5
フィルター径(mm)676060
重量(g)5005051020
レンズフードプラスチック爪ねじ込み組み込み
製造本数*13,400(2005まで)8,680(2005まで)14,350(2005まで)
リリース年2001-1996-1995-
*1:数字はライカWikiより転載
  • ライカが配布しているレンズ仕様ペーパー(紙・PDF)は一部表記に誤りがあり、SIGMA-OEMのVARIO ELMAR 28-70と記述が混じっている箇所がある。

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.03.26
  • 2023.11.13:初稿

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