SUMMICRON-R 2/35 NEW
ライカ製Rマウントの広角レンズ、ズミクロン35mm / F2(新型)をデジタルカメラで使用した記録
目次
<ギャラリー / LEICA M-P typ240>
<レンズの印象>
R型35mmはここで紹介するフード内臓のレンズと、後付フードでレンズ構成が異なる旧型がある。新型は典型的なガウス型で旧型に比べてコンパクトになっている。旧型は古い玉で描写に癖があるレンズだったが、新型は描写に癖のない中庸な印象があり、このレンズならではという特徴は感じずらい。
レンズ構成がレトロフォーカスになりがちで、個性が薄くなってくるのは仕方がないのかもしれない。
このレンズの意匠は、最新のエルマリート35mm/F2.8とほぼ同じで、両レンズを所有していたが、エルマリートはRカムで使用頻度が低いことから売ってしまった。エルマリート35mmはROM版が手にはいるなら再度入手したいと思っている。
本レンズのレンズ構成は6群6枚で、前面から2枚目のレンズに厚みのあるガラスを配置している。本レンズのリリース年の1976年のカタログに載っていた(カメラCONTAX RTSの1974年にリリースされていると思われる。価格は4万4千円)という*1 YASHICA/CONTAX DISTAGON 35mm F2.8も6群6枚のレンズ構成でレンズ間隔が比較的広いこと3枚目に厚みのあるガラスを採用しているなどレンズ構成は異なるが面白い相似だと思う。
*1:季刊CLASSIC CAMERA No.5 ツァイス P40より
LEICAのエルマリート35mm F2.8は、初代、二代目が6群7枚、三代目が5群7枚と貼り合わせをしたレンズ構成をとっている。

1970年リリースのRズミクロン 35mm旧型は7群9枚のレンズ構成で、COSINA/ZEISSのDISTAGON 35mm/F2が7群9枚を採用している。旧ズミクロンのレンズ構成図が手元にないのでレンズ構成がどの程度似ているのはわからないが、字面だけみると同じように見えるのも面白い。

ROM版(LEICA銘)

3CAM版(LEITZ WETZLAR銘)

ROM部分

左:旧ズミクロン 右:新ズミクロン
<レンズの仕様>
焦点距離35mmのライカRマウントレンズ。
後期型は3カム、Rカム、ROMカムがリリースされている。
貼り合わせのない、6群6枚のレンズ構成は旧型の7群9枚と比べると軽量化に貢献している。
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 35 | |
最大絞り | 2 | |
最小絞り | 16 | |
レンズ構成 | 6群6枚 | |
最短撮影距離(m) | 0.3 | |
レンズ長(mm) | 57.5 | マウント面からの距離 |
レンズ最大径(mm) | 66 | |
フィルター径(mm) | 55 | |
重量(g) | 430 | |
リリース年 | 1976 |
<参考文献・リンク>