新版・SUMMICRON 35 2nd

新版・SUMMICRON 35 2nd

LEICA SUMMICRON R 35mm / F2(II型)をデジタルカメラで使用したレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影は、LEICA SL typ601、LEICA CL typ7323、LEICA R8.
e-R_L1000594
SUMMICRON-R 35mm/F2 新型
LEICA SL typ601
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レビュー

Before imageAfter image

1.概要

ズミクロン R 35mm II型 は1976年にリリースされたライカRマウントレンズ。

主な仕様は以下の通りだ。

  • レンズ構成 6群6枚
  • 最短撮影距離 0.3m
  • 絞り羽根 6枚
  • フィルター径 55mm
  • レンズフードは組み込み式
  • レンズマウント 3カム、Rカム、ROM端子付き

2.使用感

ズミクロン 35mm 新(II)型は旧(I)型と比べると、設計は年代なりに新しくなっており、描写に癖のない中庸で堅実な描写をするレンズだ。モデルチェンジの大きな目的はレンズのコスト削減を目指したように見える。コスト削減が感じられるところとしては、以下の3点が挙げられる。

  1. レンズ構成は新(II)型は6群6枚と旧(I)型の7群9枚からレンズ枚数を削減
  2. コンパクトな鏡筒で、レンズ重量を旧(I)型と比べて70g軽量化
  3. 絞り羽根も旧(I)型の8枚→6枚に減少
左:旧ズミクロン 右:新ズミクロン

・マウントアダプター

このレンズのイメージサークルはそれほど広くなく、X2Dのデジタル中判の44 x 33mmセンサーにおいて約86%をカバーしているが、周辺部に乱れがみられるため、35mm判が撮影範囲の限界だ。

EOS 1DS MK-IIIで使用する際に問題となる、レンズ後玉はマウント内に収まっているため、後玉がカメラのセンサーに干渉して発生するエラー20(Err20)は発生しない。

ROM端子付きレンズはLEICA SLと純正のL-Rマウントアダプター(16076)を使用すると、撮影ファイルのExifに撮影情報を記録することができる。

EXIF情報

3.まとめ

新型SUMMICRON R35mmは旧型から、フード内蔵でコンパクトかつ軽量になり、取り回しがよくなったレンズだ。
描写についても不満は無く、小型の一眼レフ向け35mmレンズとしてバランスのよいレンズとなっている。

しかし、RマウントのズミクロンはMマウント・ズミクロンのような伝説に彩られたレンズではなく、極平凡なレンズだ。

仕様・レンズ比較

YASHICA/CONTAX ディスタゴン(Distagon) 35mm F2.8も6群6枚のレンズ構成でレンズ間隔が比較的広いこと3枚目に厚みのあるガラスを採用しているなどレンズ構成は少し異なるが、発売年は近いので、似た思想のレンズかと思って並べてみたが、パワーのある太いレンズの前後に採用されているレンズ形式が異なるため設計思想は違うように思われる。

  • 図は各社の公式PDFより引用、サイズはこちらで調整した。
Before imageAfter image
レンズ名SUMMICRON R 35mm(II 型)DISTAGON 35mm
Y/Cマウント
焦点距離(mm)3535
最大絞り22.8
最小絞り1622
絞り羽根枚数66
レンズ構成6群6枚6群6枚
最短撮影距離(m)0.30.4
レンズ長(mm)57.546
レンズ最大径(mm)6662.5
フィルター径(mm)5555
重量(g)430245
リリース年1976-2005
製造本数29,839
*:数値はLeica Wikiより引用

参考文献・参考リンク

更新

  • 2025.1.14
  • 2024.02.26:更新
  • 2023.06.13:更新
  • 2023.05.05:初稿

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