LEICA APO VARIO ELMARIT SL 90-280
ライカ アポ・バリオ・エルマリート 90-280のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA SL typ601
レビュー
アポ・バリオ・エルマリート 90-280mmは、ライカLマウントの望遠ズームレンズ、光学式手ブレ補正機構、ダブルモーターを採用した意欲的なレンズ。F値は可変タイプだがテレ端の280mmでF4なので明るさは十分である。
AF合焦速度はレンズ側のモーターの強さと移動レンズの兼ね合いで決まるが不満のない速度と感じた。AF合焦精度はボディ側の要素がつよいがライカ SL typ601で使うとそれほど難しくない被写体はスーッとスムーズに合焦し気持ちが良いが、柵奥の猫などピントが迷いやすい被写体は総じて辛かった。
インナーズームでレンズ全長が変化しないことは撮影時には利点だが、カメラバッグへの収まりは悪く、ボディに付けたままだと、横方向にそれなりの長さがあるバックでなければ収納できない。
三脚座がついていたが手持ちで使うことしかしなかったので、三脚座の先端部分は取り外していた。三脚座の先端を取り外しても根元部分が鏡筒に残るのはデザイン的に美しくなかった。幸い三脚座の回転機構を使い撮影時は邪魔にならない位置に根元を移動して使っていた。
レンズ重量は1.7kgとそれなりに重いが、ライカSL typ601に装着したときは、カメラシステムの重量バランスは悪くなく撮影時に困ることはなかった。
テレコンバーターがリリースされていないため焦点距離を伸ばすことができないことが個人的には難点で、シグマ、パナソニックからテレコンがリリースされた際は、焦点距離が伸ばせるかもと思ったが、マウントは共通でもアクセサリーは各社独自で、パナソニックにいたってはテレコン用の端子がカメラとテレコンに増えており、専用レンズ以外には全く使えない仕様となっている。アクセサリーに互換性がないことにはLマウントアライアンスの中途半端感を感じるが、ニコン、キャノン、ソニーいずれもサードパーティのアクセサリーについては動く場合でも動作保証対象外のため、仕方がないことと諦めるしかないだろう。ライカの場合、純正テレコンは10万円を超えるだろうから、長焦点距離が欲しい場合はシグマのズームを買うのが素直だと思う。
本レンズの手ぶれ補正はライカTで使えない。CLだともう少し有効に使えそうだが、すでにレンズは売ってしまった。
仕様
レンズ名 | SUPER VARIO ELMAR | VARIO ELMARIT | APO VARIO ELMARIT | SUMMILUX |
焦点距離(mm) | 16-35 | 24-90 | 90-280 | 50 |
最大絞り | 3.5-4.5 | 2.8-4.0 | 2.8-4.0 | 1.4 |
最小絞り | 22 | 22 | 22 | 22 |
レンズ構成 | 12群18枚 | 15群18枚 | 17群23枚 | 9群11枚 |
最短撮影距離(m) | 0.25- | 0.3-0.45 | 0.6-1.4 | 0.6- |
レンズ長(mm) | 123 | 138 | 238 | 124 |
レンズ最大径(mm) | 88 | 88 | 88 | 88 |
フィルター径(mm) | 82 | 82 | 82 | 82 |
レンズ手ぶれ補正 | 無し | 有り | 有り(3.5段分) | 無し |
重量(g)・レンズのみ | 990 | 1,140 | 1,710 | 1,065 |
リリース年 | 2018.05.10 | 2015.11.28 | 2016.04.29 | 2016.12.28 |
定価(円・税別) | ¥760,000- | ¥650,000- | ¥820,000- | ¥770,000- |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.03.10
- 2023.08.29
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