LEICA T typ701 “CHALIE VICE”

LEICA T typ701のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

レビュー

LEICA T typ701は、ライカのAPS-Cサイズセンサーを搭載した、ミラーレスカメラ。アウディデザインの薄身でコンパクトなボディは持ち運びやすく、純正のTLレンズ、サードパーティーを含むSLレンズのAFレンズで使うには良いカメラだった。

LEICA SL typ601を入手時に購入した、M-Adapter-T:18771と、R-Adapter-T:16076を所有していたので、ライカ Tでマニュアルレンズ使用してみたが、3.7型と大きく130万画素と高画素のディスプレイでみる撮影結果は、縮小状態ではつねにピントがあっているように見えるため、撮影後にPCで拡大してがっかりすることが多かった。撮影時にピント拡大による確認は必須であると感じた。

R-Adapter-T:16076を使用するとライカRマウントのROM端子付きレンズでは、レンズ情報をexifに記録することができる。ライカT typ701でも最新のファームウェアLEICA T v1.9で、以下のようにROMレンズの情報がExifに記録される。非ROMレンズを使用した場合は「R-Adapter-L」と表示される。

ROMレンズexif

非ROMレンズexif

マニュアルフォーカス(以下、MF)レンズをマウントアダプター経由で使用するときの問題点について記しておく。

ライカTシリーズは、タッチパネル操作、ボディ上の物理ボタンは極力廃す方針から、カメラの機能を物理的に操作するダイヤル2個だけである。そして問題点とは、このダイヤルへの機能割り当てに制限があることである。MFレンズ使用中の物理ダイヤルへの機能の割り当ては、撮影モードによって異なり、MFレンズを使う場合、Aモード(絞り優先)とMモード(マニュアル)の二つが利用できる。

Aモードを選択した場合は、右ダイヤルの機能がISO選択に固定される。左ダイヤルはパネルから機能選択できるので、ピントの拡大に割り当てたいが、そうすると露出補正をするためにタッチパネルを利用した操作をする必要があるため、ダイヤルを用いた直感的な作業ができない。

Mモードを選択した場合は、右ダイヤルの機能がシャッタースピード選択に固定される。左ダイヤルはパネルから機能選択できるが、こちらもAモードと同じジレンマをかかえる。

ソフトウェア上の仕様なので、2つのダイヤルに自由に機能を割り振れるとよいと思うのだが、そうでは無いのは残念である。
筆者としては、MFレンズを使う場合、ISOはそれほど頻繁には変更しないので固定でよいため、ダイヤルに露出補正、ピントの拡大が割り当てできるとよかったと思う。

ライカTシリーズは、APS-Cにしては口径の大きなマウントだと思っていたら、そのままフルサイズのSLマウントにも転用された。これは予め狙っていた設計だろう。
ライカTシリーズは、シグマ、パナソニックのフルサイズ向けLレンズももちろん使うことができ、動作に不具合はなかった。絞り環の付いたレンズでは、絞り環を操作してもカメラに情報が伝わらないため、すべての設定はカメラからおこなう。
1600万画素あるため、一般の用途には十分な画素数と解像度がある。

シグマが発売している、シグマSAマウント、キヤノンEFマウントをL-マウントに変換する、MOUNT CONVERTER MC-21はライカTシリーズ、ライカCL、ライカSLでは使用できない。
接続端子をマスクするとMFレンズとしては使えるが、絞り操作ができない。

M10を同時期に使っていたので、EVFのVISOFLEXも使用したが、ピントピーク表示機能がなく、拡大表示もダイヤルに機能を割り当てる必要があり、普段ダイヤルにシャッター速度と絞りを割り当てている関係上、設定を変えるのが面倒で、またコンパクトなボディにEVFの出っ張りができ、カバンへの収納性が悪くなることもありLEICA Tではほとんど使わなかった。

ストラップはシリコン製の専用差し込み式が純正で提供されたが、とにかく取り回しがよくない不思議なストラップで、サムズアップの会社がリリースした通常ストラップを取り付ける金具を買ったら、少ししてライカから同じものがより安価にリリースされた。純正のストラップはどうしょうもない代物ということを発売後に認識したように思える。テスターからも不評だったと思うのだが、テスターはこのストラップを使わなかったのだろうか?

LEICA Tは通常黒色と限定パープル色の2台を使った。パープルは内部電池不良で日付が記録できなくなったのに続き、メイン基板の動作が怪しくなり、液晶にも線が入り引退とあいなった。物撮りカメラとして重宝していたが、残念ながらデジタル機器の故障には勝てない。
最終ファームウェアは1.9は「Leica FOTOS」対応に伴う変更。

LECIA T “CHALIE VICE” 

仕様

項目LEICA T(Typ701)LEICA TLLEICA TL2LEICA CL
カメラ有効画素数1,603万画素1,620万画素2,424万画素
撮像素子APS-C
内蔵メモリー16GB32GBなし
内蔵フラッシュありなし
背面液晶3.7型TFT液晶 
130万ドット
3.0型TFT液晶
104万ドット
ファインダーオプション236万ドット
電子ビューファインダー
メモリーカードSD/SDHC/SDXC
バッテリー BP-DC 13BP-DC12
外形寸法(mm)幅 x 高さ x 奥行
134 × 69 × 33
幅 x 高さ x 奥行
131 × 78 × 45
重量(g)384 (電池含む)399 (電池含む)403 (電池含む)
ボディ色シルバー
ブラック
限定色
シルバー
ブラック
チタン
シルバー
ブラック
シルバー
ブラック
リリース年2014年5月26日2016年11月26日2017年8月10日2017年12月16日

オプション

  • M-Adapter-T:18771
  • R-Adapter-T:16076
  • バッテリー:BP-DC13(18772-silver/18773-black)
  • ビゾフレックス Type020:18767
  • 革ケース
  • サムレスト
  • 通常ストラップ取付金具
  • 専用ストラップ

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.03.12
  • 2023.08.05

広告

  • いくつかの外部リンクは広告となっており、クリックするとサイト管理者に収入が発生する場合がある。

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


コメントする

Shige's hobby