SGIMA DP3 Merrill
シグマ製デジタルカメラ・DP3 Merrillを使用した記録
<ギャラリー>
<カメラの印象>
DP3 MerrillはMerrillシリーズで新たに追加された焦点距離50mm、35mm版換算75mmの中望遠マクロレンズを搭載した単焦点コンパクトデジタルカメラで他社には無い個性的なカメラである。
レンズはなかなか立派な鏡筒に入っており、DP1,DP2 Merillよりもカメラ重量が重くずっしりている。
ISO感度を上げることができないのは、Merrillシリーズ共通の悩みで、このカメラはブレにシビアでボディとレンズを両手でしっかりとホールドして撮っても、背面液晶でフレーミング&ピント調整して撮るスタイルは少し油断するとブレ写真ができあがる難儀さがあった。
外付けの75mmファインダーは他社からもリリースされておらず、AFもそれほど優秀な物ではないので、EVFがファインダーが欲しくなるが残念ながらそのオプションは無い。ファインダーが無いのがつくづく惜しいカメラである。
DP QUATTRO3用にリリースされた、1.2倍テレコンバーター「FT-1201 」は58mm径のねじ込み式なので、フィルターリング変換58mm→52mmを使うとDP3 Merrillでも使うことができる。
テレコンを使用すると、DP3 Merillの焦点距離75mmが90mmに変化する。最短撮影距離は変更ないためより拡大した写真を撮ることができる。2023年現在も在庫があり購入できる。
リリース直後に購入してあまり使わず手放したが2019年にふたたび購入して使用した。なかなか面白いカメラなのだが、前述のようにISO感度を上げることができないため、昼間専用カメラであることを再確認して手放してしまった。
DP Merrillシリーズはシグマが2012年に発売したコンパクトデジタルカメラで、発売後少ししてからメーカーによるキャッシュバックをしていたので、手元に3台そろっていた時期もあるが、いずれも使用頻度が低くほどなくして売ってしまった。
35mm換算、28mm,45mm、75mmという焦点距離のコンデジは悪くない選択だが、DP Merrillシリーズもシグマコンパクトデジカメの伝統を引き継ぎ、電気系統が貧弱で電池持ちが悪いことと、ハードの貧弱さによるレスポンスの悪さは欠点である。


<カメラの仕様>
第3世代Foveonセンサーを搭載したデジタルカメラ。
センサーはSD1と同じAPS-Cサイズ、1450万画素 x3層である。
焦点距離は50mmで35mm版換算75mmとなる。
バッテリーは、BP-41でリコーのコンパクトカメラで採用されたDB-65と互換性がある。
最短撮影距離は22.6cmでDP3 Merillのみ1:3マクロ撮影が可能である。
このセンサーは画像記録にX3Fしか対応していないため画像処理はSPPのみでとても苦労する。フリーウェアのX3FをDNGに変換するユーティリティーも使ってみたが、使用した時期のバージョンではDNGに変換した後の画像をかなり処理しないとSPPと同じクオリティにすることが難しく、これを使うのもそれなりに面倒であった。DNP返還後の画像がSPPデフォルトの画像を得ることができれば他のソフトで微調整をしたいのだが、そうでは無かったのは残念であった。しかし、フリーウェアなので文句を言う筋合いは無い。
画像処理ソフトのAffinity Photoで現像ができることがわかったので、こちらのページでテストしてみた。
項目 | DP3 Merrill | 備考 |
カメラ有効画素数 | 約1,406万画素 (2,652×1,768×3層) | |
レンズ焦点距離 | 75mm | |
撮像素子 | FOVEON X3®(CMOS)・23.5×15.7mm | |
背面液晶 | 3.0型・46万ドット | |
ファインダー | – | |
最短撮影距離 | 22.6cm | |
バッテリー | リチウムイオンバッテリー(BP-41) | |
外形寸法(mm) | 幅 x 高さ x 奥行 122 × 67× 81 | |
重量(g) | 約400 | |
リリース年 | 2013年2月 |
<オプション>
- LENS HOOD : LH3-01
- FILTER : DG UV 52mm
- ELECTRONIC FLASH : EF-140 DG
- サードパーティーより、ハンドグリップがリリースされていた。
<参考文献・リンク>