VARIO-ELMAR-R 3.5-4 21-35 ASPH.

ライカR用広角ズームレンズ、VARIO-ELMAR-R 21-35mm F3.5-4 ASPH.をデジタルカメラで使用した記録

目次

<ギャラリー>
Leica R8 +DMR(Digital Module R) / LEICA M-P Typ240 / LEICA SL typ601 /HASSELBLAD X2Dによる実写

<レンズの印象>
ライカRでは貴重な広角レンジをカバーするレンズである。これより広角のレンズは単焦点の19mmか15mmになるので気軽に持ち出すことを考えたときとても重宝する。
このレンズのフードは回転して爪で引っかける方式で、フード、爪、すべてがプラスチックなので破損しやすい、30cm程度のテーブルから落下させてフードを破損させた経験があり(フードの爪が衝撃を全部持っていったのでレンズは無事、これはこれでありなのかもしれない。)、新品のフードをアメリカから結構な値段で輸入した。その店は何個か在庫をしていたようで、どうせなら複数個買っておけばよかったと後になって思った。その店でもすでに本フードはソールドアウトになっているため、今のフードを破損するわけにはいかない。
本レンズのいまいちなところは最短撮影距離が0.5m、0.3mまで寄れたら完璧だと思うのだが、あと一歩が踏み込めないレンズである。

このレンズはROM付きで、Leica SL(SL2/SL2-Sもおそらく同じ)では焦点距離、絞り値、撮影距離を伝えてくれる。ライカRのROM付きズームレンズは何本かあるが、このレンズのように焦点距離、絞り値、撮影距離の3つを伝えるレンズは、把握している限り、Vario-Elmar 80-200(F4)、Vario-Elmar 35-70(F4)と本レンズだ。
Vario-Elmar 105-280(F4.8) / VARIO APOElmarit 70-180はどの焦点距離で撮影してもワイド端の105mm,70mmが記録される。Vario-Elmar 28-70は使ったことがないため不明、Vario-Elmarit 28-90、Vario-Elmarit 35-70は高価すぎたりで縁がなく入手したことがないので不明である。
このレンズは、壊れてしまったR8+ DMR(Digital Module R)でよく使っていた、DMRのセンサーサイズの都合から1.37倍の係数がかかるため、28mm-50mmの標準的なレンズとして重宝していた。

本レンズもEOS-1DsMKIIIでは、Err20でまともに使用できないことがわかった。ELMARIT-R 19mm/ELMARIT-R 24mm/SUMMILUX-R 35mmと同様に後玉の出っ張りがカメラ側の異常を示すセンサーに引っかかっているようだ。手持ちの広角レンズで使えているのは、ELMARIT-R 28mm-2ndのみである。

デジタル中判である、HASSELBLAD X2D(FUJIFILM GFXシリーズでも同様と思われる)では、35mm(x0.8で28mm相当)/28mm(x0.8で22.4mm相当)はほぼ問題なく44mm x 33mmのイメージサークルがカバーしている。焦点距離35mmはSUMMICRON35mmよりも周辺部は使える印象だ。ワイド端の21mmは四隅でけられ周辺部がかなり甘くなる、21mmの焦点距離はそのまま21mmが使用できる限界のようだ。28mm以上の焦点距離は21mmをカバーするためにイメージサークルを広めにとっていることがよい影響になっていると考えられる。

以下は、HASSELBLAD X2Dで代表的な焦点距離で撮影した結果

21mm
28mm
35mm

<レンズの仕様>
Vario-Elmar 21-35 ASPHは、ライカR用広角ズームレンズ、最近の広角レンズは開始画角が15mmや16mmなので、スペック的には少し時代遅れの感はあるが、ライカRでは貴重な広角レンジをカバーするレンズである。

項目備考
焦点距離(mm)21-35
最大絞り3.5(4)
最小絞り22
レンズ構成8群9枚
最短撮影距離(m)0.5
レンズ長(mm)66.3
レンズ最大径(mm)75
フィルター径(mm)67
重量(g)500

<参考文献・参考リンク>

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