サファリカラー D-LUX 4 (2009・Safari)

サファリカラー D-LUX 4 (2009・Safari)

ライカ・D-LUX 4 (Safari-2009ver)のレビューと写真作例

ギャラリー

レビュー

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1.概要

LEICA D-LUX4は2008年にリリースされたライカのコンパクトデジタルカメラだ。

主な特徴は以下のとおりで詳細は仕様に記載している

  • 撮影距離は50cm~無限遠で、レンズをワイド端にしているとレンズ前1cmまで寄れるマクロモードを備える。
  • 記録形式はJPEG、RAW(RAW形式はPanasonicのRWL形式)。
  • ブラック、サファリ、チタンの3色展開。
  • 本カメラはパナソニックOEMで、OEM元はDMC-LX3。

本モデルのレンズは専用設計のバリオ・ズミクロン 5.1mm F2〜12.8mm F2.8の2.5倍ズームレンズ、35mm判換算で焦点距離、24mm-60mm相当する。

LEICA D-LUX4の姉妹機パナソニック LUMIX DMC-LX3はボディグリップ部にホールド性を高めるための膨らみを設けている。
それに対してLEICA D-LUX4はレンズ鏡筒を除いて全体的にフラットな形状をしており外観はシンプルな仕上がりだ。このため、カメラホールド性の改善アイテムとして、別売のグリップを用意している。もしくは、別売の革ケースを装着することでホールド性を改善できる。

古いコンパクトデジタルカメラで困るのはバッテリーで、LEICA D-LUX4のバッテリーの型番は「BP-DC4-J/E 」だ。
このバッテリーは互換製品が多いバッテリーでFUJIFILMのNP-70、PanasonicのDMW-BCC12、PICOHのDB-60/65、SIGMAのBP-41、PENTAXのD-LI106/D-BC106などがあるため楽天Amazonから購入できる。

2.使用感

LEICA D-LUX4の描写は、一般的な小センサーを積んだコンデジの画質で特筆ようような特徴は無い。
しかし、遠景、近接ともに十分な解像度を有しており、一般的な撮影で不自由することはない。しかし、極小センサーを搭載したコンデジのアキレス腱であるISO感度をあげるとノイジーな画像になるのは諦めが必要だ。

このカメラ、フォーカスモードはレンズ鏡筒横にあるスライドスイッチで変更する。通常AF、マクロAF、MFの3種類で、マクロAFモードはマクロから無限まで合焦する仕様になっている。このマクロAFモードを選択していると、フォーカス時に毎回、フォーカス可能領域全域をレンズが移動するためフォーカス動作が非常に遅い。

カメラのオートフォーカスが遅いと感じたら、フォーカスモードのスライドスイッチがマクロAFモードになっていないか確認して通常AFにすると挙動が改善する。
そもそもこの仕様が疑問で、フォーカスモードをスライドスイッチで簡単に切り替えられるのだから、マクロAFモードは最短撮影距離から1m程度に制限されているとベターな挙動と思われる。

画像保存にはコンデジとしては珍しく、RAW形式に対応しており、Panasonicが開発したRWL形式での記録する。
極小センサーコンデジとはいえRAWで撮影しておけばJPEGより後処理の柔軟性が高くなる。
レンズ補正に未対応のRAW現像ソフトを使用すると樽形の歪みが気になり、JPEG記録時は歪みなどを撮影画像に対して補正されている。

最広角の24mmにおけるRWL形式のRaw画像ストレート現像とJPG画像を比較すると、Raw画像の階調は豊かだが歪みが目立つ。それに対してJPG画像は階調は圧縮され薄味になっているけれど、レンズの歪曲に対して画像が補正されていることがわかる。このカメラの場合、後処理のことを考えるとRawとJPGの同時記録をしておいた方がベターだ、JPG画像で満足できる場合はJPGを使用し、より調整をしたいときはRaw画像の歪み補正と階調などの補正をおこなえば良い。

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LEICA R3から続くライカ伝統のサファリ・カラーのうち、レンズ一体型カメラではLEICA Q typ116に貼り革をサファリ色に変更したカメラが存在する。しかし、ボディ全体がサファリ・カラーのレンズ一体型カメラはD-LUX4 Safariだけである。ライカM型ボディは、LEICA M8.2ライカ M-Pライカ M10-Pでサファリ・カラーが用意されている。

サファリ・カラーは、最初にリリースされたブラックに比べて、マットグリーンの落ち着いた風合いをしており赤バッチとの組み合わせもよい。同時期にリリースされたチタンカラーはライカバッチもチタンカラーとなっており渋いカメラに仕上がっている。ライカのレンズ一体型デジタルカメラの中でLEICA D-LUX4のカラー展開はとても良い。

3.まとめ

結論としてLEICA D-LUX4をまとめると、つや消しの落ち着いたオリーブグリーンが印象的なカメラだ。
1000万画素あるため、縮小してWebやSNSで使用するには十分な性能を有しているけれど、A4以上のサイズの印刷ではリリース時代なりのコンパクトデジタルカメラで描写に過度な期待はできない。

このカメラは性能は二の次で、外観に惚れ込んだら入手するカメラだ。

仕様・考察など

後継のLEICA D-LUX5、LEICA D-LUX6も広角端の焦点距離は24mmと同じで、望遠端を90mmまで拡張している。しかし、街中のスナップであれば望遠端はLEICA D-LUX4 の60mmでも十分だ。

そして、「使用感」にてD-LUX4のRaw画像はレンズ歪みもそのまま記録されていることを記しているけれど、後継のD-LUX6はRaw画像にもレンズ補正が入っているようで、Rawの階調はそのままで歪みがなくなっているため画像は扱いやすくなっている。レンズ補正込みの画像をRawと呼ぶのかは議論の分かれるところだが、階調がセンサーの生画像であれば、歪みは無い方が画像の扱いについては便利なことは間違いない。

項目備考
カメラ有効画素数10.1-Megapixels
レンズLEICA DC VARIO-SUMMICRON
1:2-2.8 /5.1-12.8 ASPH.
6群8枚(非球面レンズ4枚4面)
35mm換算24~60mm
撮影距離通常:0.5〜∞
ワイドマクロ:1cm〜
テレマクロ:30cm〜
撮像素子1/1.63型CCDセンサー
ファインダーなし
背面液晶3型・46万ドット
記録媒体SD/SDHCカード32GBまで対応
バッテリーBP-DC4-J/E DMW-BCC12
外形寸法(mm)幅 x 高さ x 奥行 108.7×59.5×27.1突起部を除く
重量(g)約228

歴代モデル

項目D-LUXD-LUX2D-LUX3D-LUX4D-LUX5D-LUX6D-LUX
Typ109
D-LUX7
焦点距離35-10528-11228-11224-6024-9024-9024-5724-75
画素数3.28.610.210.110.110.112.817
センサー1/2.51/1.651/1.651/1.631/1.631/1.634/34/3
ファインダー光学なしなしなしEVF1EvF3内蔵
EVF
内蔵
EVF
液晶1.52.52.83.03.03.03.03.0
バッテリーBP-DC6BP-DC4BP-DC4BP-DC4BP-DC10BP-DC10BP-DC15BP-DC15
メディアSDSDHCSDHCSDHCSDXCSDXCSDXCSDXC
リリース年20032005200620082010201220142018
カラー

チタン
サファリ

チタン

100周年
G-star RAW

グレー

オプション

  • 革ケース
  • ストラップ
  • 専用バック
  • 専用グリップ(#18697)

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参考情報

更新履歴

  • 2025.7.22
  • 2024.06.25
  • 2024.03.06
  • 2022.08.24

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