LOMO x ZENIT NEW RUSSAR+
NEW RUSSAR+ 20mm F5.6(LOMO / Lomography 版)をLeica Mデジタルで使用した記録
目次
<ギャラリー>
NEW RUSSAR+ 20mm F5.6 写真例(Leica M-P / HASSELBLAD X2D 使用)
<レンズの印象>
LOMOブランド以外で市場に流通しているRUSSARは黒色と銀色があるが、いずれも経年劣化による外観のくたびれが目立つものが多い。このレンズは鏡筒を作り直しているようで、ピカピカの銀色で美しい。
レンズは設計も古くF5.6スタートで暗い、フィルター径は49mmで印象的な凸の前玉保護のためには取り付けたいが、取り付けると絞りを動かせないというデメリットも発生する。F値固定レンズとして割り切って使うのがよいと思う。
最短撮影距離は0.5mと旧版と変化が無いところは惜しい、0.3mまで寄れるとより満足感が高まると思う。
対称型レンズでゆがみがないのはうれしいが、デジタルカメラで撮影した場合、HOLOGON 16mm、Super Angulon-M、BIogon-G 21mmと同様に盛大にカラーキャストが発生する場合がある。
カラーキャストは青空や薄暗いシーンで顕著である。モノクローム変換すると気にならなくなるので、デジタルカメラで撮影する際は、後でモノクロで処理することを前提で使用している。
当然だが、センサーサイズが小さいM4/3(マイクロフォーサーズ)、APS-Cセンサーで使用すると、カラーキャストの問題は気にならなくなる。レンズがコンパクトなので、小さなカメラボディに装着すると、古いコンパクトカメラのような外観になり、スナップカメラとしてとても良い。
実写は、マイクロフォーサーズの撮影結果、LeicaMによるカラーキャスをおこした撮影結果、モノクロームに変換した撮影結果などを掲載しているので、このようになると思っていただければ幸いだ。
センサーサイズの大きなHASSELBLAD X2Dで使用したところ、HOLOGON 16mm同様にイメージサークルは足りていないがカラーキャストをおこさないことがわかった。最新センサーのおかげだろうか、レンズの使用頻度が上がるうれしい出来事である。
20mmの広角と最大絞りF5.6のため、ほぼパンフォーカスだが、EVFで拡大表示をしても明確にピント面を判断し辛いのは少々困りものである。


<レンズの仕様>
LOMO(Lomography)がロシアのZENITに依頼して、往年の銘レンズを復刻した。
レンズスペックは旧版と同じである。
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 19.3 | |
最大絞り | 5.6 | |
最小絞り | 22 | |
レンズ構成 | 4群6枚 | 対称型 |
最短撮影距離(m) | 0.5 | |
レンズ長(mm) | 23 | マウント面からの距離 |
レンズ最大径(mm) | 53 | |
フィルター径(mm) | 49 | フィルター装着時、絞り操作不可 |
重量(g) | 112 | レンズ +L/Mアダプタ |
<参考文献・リンク>
New Russar+ 公式Webサイト