MINOLTA CLE
ミノルタ製フィルムカメラ・CLEのレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- レンズはフジフィルム・ティアラ 28mm F3.5、フィルムはフジ100C
レビュー
レビューでは以下の内容を記している。
1.CLEの購入について
ミノルタ・CLEは、ミノルタがLEICAと共同リリースしたCLの後継機で、自動露出制御、電子制御シャッターを備えた、ライカMマウントのレンジファインダーカメラ。
MINOLTA CLEについての仕様やレビューは、多くの先達が語っているためここでは語らない。
筆者がこのカメラを使用したのは二度あり、一度目は2007年の3ヶ月程度、二度目は2024年の1日、2007年に購入した機体は、よく整備され状態のよいものであった。一部部品がゴールド色に変更されて、貼り革がトカゲ革(リザード仕様)に変更されていた。
3ヶ月で手放したのは、汎用的に使うにはファインダー枠の表示がライカとは異なることが最も大きく、35mmレンズをメインに使っていたため、35mmファインダー枠が無いことが残念だった。
どのみちアバウトなファインダー枠なので、それしか無ければ40mm枠のすこし内を意識して撮影する割り切りで実用できるだろうが、当時は並行してコニカのヘキサー RFも使用していたので、自動巻き上げ機構を搭載しておりカメラとしてはヘキサー RFが便利でCLEの使用頻度が低いという事情があった。
では、そのときは何故購入したかというと、外装が珍しい個体で、かなり安価で売られていたのだ。衝動的に購入してコダクローム(KR64)を3本とモノクロームフィルムを1本撮った記録が筆者の日記に残っている。手放した際にはまずまずの価格で売れていったと記憶している。
2024年の購入は、ジャンク品のカメラとレンズをセットで購入したのだが、レンズはそれなりの状態だったが、カメラはかなりいたんだ状態で、ファインダーはゴミだらけ、二重像は薄い、トップカバーはわれていると、ジャンクなりの状態であった。
フィルム一本通して、機械部分の確認と露光漏れが無いことが確認できたので、中古カメラ屋の親父にこのCLEとヘキサー RFと交換する場合、どのくらいの価値になるか聞いたら、状態を見て「その個体は、うちでは無価値、委託で置いておけば、そのうち売れるかもね。」と言われたので、状態がよくないこともあり、外観写真を撮って、ジャンク品として即決価格でオークションサイトに出品したら、ものの数分で売れてしまい、家から旅立つことになった。部品取りなどで安価なCLEを探している人はいるのだろう。
2.CLEのファインダー枠
CLEはファインダー枠の表示は、レンズ側の爪長さによる自動表示となっており、撮影者が手動でファインダー枠を調整することはできない。
ファインダー枠の自動表示の設定は下表のようになっている。CELは28mmと90mmの表示を分けるためにCLEが使用していない35/135mmファインダー枠表示の設定に、28mmのファインダー枠表示を割り当てている。
ファインダー枠 | 爪長さ | MINOLTA CLE | ライカ M |
28/90 | 長い | 90 | 28/90 |
50/75 | 中間 | 40/50 | 50/75 |
35/135 | 短い | 28 | 35/135 |
M ロッコール 28mmのページにも記載しているが、CLEの28mm枠を表示するための、Mマウントの爪位置はM型ライカカメラでは35/135mm枠を表示するレンズ爪位置となっているため、CLEにエルマリート M 28mmの2代目以降を装着すると28mm枠は表示されず90mm枠が表示される。
面白いのは初代エルマリートM 28mmも35/135の爪長さであり、28mmファインダー枠が表示可能なライカM型カメラに装着すると、28mmファインダー枠が表示されないのである。筆者は初代エルマリートをこよなく愛しているため、初代エルマリートを使用するときは外付けファンダーを装備している。
CLEは初代エルマリート28mmで28mmファインダー枠が表示されるが、初代エルマリートのレンズ内に大きく侵入する後玉のため、CLEの自動露出は適正に働かない可能性がある。
CLEのファインダー枠は、ファインダーをから見える外いっぱいでほぼ28mmと考えて差し支えないので、枠表示にこだわらなければ、気にならないかもしれない。
しかし、ライカM型カメラでM ロッコール28mmを使うと35mm枠が表示されるため、外付けファインダーを使用するのがよいと考える。
仕様・比較
カメラ | LEITZ MINOLTA CL | MINOLTA CLE | HEXAR RF |
ファインダー | 実像距離計式・逆ガリレオ透視ファインダー | ← | ← |
ファインダー内部 | ハーフミラー多用 | プリズム多用 | プリズム多用 |
ファインダー倍率 | 0.6 | 0.58 | 0.6 |
ファインダー枠 | 40/50、40/90 | 28、40、90 | 28/90、35/135、50/75 |
基線長(mm) | 31.5 | 49.5 | 69.2 |
有効基線長(mm) | 18.9 | 28.8 | 41.5 |
最短撮影距離 | 0.8m | 0.8m | 0.7m |
シャッター | 縦走行・布幕フォーカルプレンシャッター | 電子制御式・横走行・布幕フォーカルプレンシャッター | 電子制御式・上下走行・メタルフォーカルプレーンシャッター |
シャッター速度 | 1/1000-1/2秒・B | 1/1000-1秒・B | 1/4000〜16秒(オート) 1/4000〜1秒(マニュアル) |
撮影方法 | マニュアル | 絞り優先自動露出 マニュアル(露出計反応無し) | 絞り優先自動露出 マニュアル(露出計反応あり) |
測光 | アーム式・中央重点・TTLダイレクト測光 | シャッター幕面・中央部重点的平均・TTLダイレクト測光 | シャッター幕面・平均・TTLダイレクト測光 |
受光素子 | CdS | SPD(シリコンフォトダイオード) | ← |
バッテリー | MR-9 | SR44(G13) x2 LR44(A76) x2 | CR2-3V 2本 |
ISO/ASA | 25〜1600 | 25〜1600 | 6〜6400・DX |
外形寸法(mm) 幅 x 高さ x 奥行 | 121 x 76 32 | 124.5 x 77.5 x 32 | 139.5 × 80 × 35 |
重量(g) | 約440 | 375 | 約560 |
リリース年 | 1973 | 1998.2 | 通常(1999.1) Limited(2001) |
オプション
- グリップ
- 専用フラッシュ(オートエレクトロフラッシュ CLE)
- 専用レンズ
焦点距離 | 名称 | リリース年 |
28mm | M ROKKOR | 1981.2 |
40mm | M ROKKOR | 1981.2 |
90mm | M ROKKOR | 1981.2 |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.03.22
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