漆塗り APOQUALIA 28mm II

漆塗り APOQUALIA 28mm II

Ms-optics APOQUALIA 28mm F2-IIをLEICA M10で使用したレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影はLeica M10

レビュー

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1.概要

Ms-optics APOQUALIA(アポクオリア) 28mm F2-IIは、MS-Optics(宮崎光学)が2018年にリリースした、焦点距離28mm、絞り開放値 F2の大口径レンズ。コンパクトな筐体で大口径・広角レンズを実現している。

レンズ構成は4群6枚のガウス型を採用し、最短撮影距離は0.35mで0.8mまでM型ライカの距離計に連動する。

フィルター径は28mm、レンズ長は10mm、重量は70gとなっている。

2.使用感

Ms-optics APOQUALIA 28mm F2-IIは、中心部画質に性能を振ったレンズで、絞り開放は周辺部分の画質が悪くなるが絞ることによって改善していく。一般的なレンズの場合、絞り開放でもある程度の解像感を残すことを目指すけれど、Ms-opticsの場合、コンパクトさと明るさを重視するため、このような仕様となっている。

上述のとおり、周辺部の画質が落ちることは設計意図であるため、これを理解していないと、不良品と勘違いすることになる。またレンズコンセプトが作者の感性に負うところが多分にあるため、好みに合わない場合は使わないことが一番と思われる。

写真作例はライカ M10にて絞り開放で撮影したもので、撮影結果を見ると周辺部はふわふわで、平坦な物を撮っているにもかかわらずのに、左側の画質が落ちるいわゆる片ボケを発症している。高画素デジタルカメラの場合は絞ってもこの粗は消えないと考える。

そのため、このレンズはセンサーサイズの小さい、コンパクトなカメラでの使用がお勧めだ。
本レンズの場合、APS-Cサイズセンサーでは35mm判43mm相当、マイクロフォーサーズセンサーでは35mm判58mm相当に撮影結果がトリミングされる。

トリミング効果のおかげで35mmフルサイズセンサーでは気になることがある周辺部の乱れ、光量落ちの影響がほぼ無くなる。前述のように最短撮影距離はミラーレスカメラのEVFを使用する場合、0.35mまで寄れるため、マクロ的な使い方やテーブルフォトにも利用できる万能レンズとなる。

とくに、本レンズとLUMIX GM5の組み合わせは、ミニマルな外観がとてもマッチしており、焦点距離約60mmは標準レンズよりもわずかに狭い画角であり、周囲を少し含めた空間を切り取るようなイメージのスナップ撮影に活用している。

コンパクトなレンズだが操作性に問題はなく、ピントは鏡筒から飛び出したピントレバーに指をかけ回してスムーズなピント合わせができる。絞りは鏡筒前部にあるため、そこに装着したフードを回すことにより変更することができる。絞りにクリックストップがないため、正確な絞り値は目視で確認する必要がある。

所有している漆塗りのレンズは塗装皮膜が貧弱で乱暴に扱っていなくても、鞄の中ですれたり少しの衝撃で塗装がはげてくるため、持ち出し時に気をつかうのが難点だ。お飾りにしておくにはもったいないので使っているが塗装は剥がれてくる。

3.まとめ

結論として、Ms-optics APOQUALIA 28mm F2-IIをまとめると、最短撮影距離が短くなり使いやすくなった。

35mmフルサイズデジタルでは中央以外の描写は崩れがちで絞ってもそれほど大きくは改善されないため、より小さなAPS-Cサイズセンサー、マイクロフォーサーズセンサーを積んだカメラで使うのがベターなレンズだ。

漆塗りは見た目は良いが表皮が弱いため塗装が剥げる可能性が高い。普段使いするなら通常塗装の2型か3型がよい。

仕様・レンズ比較

本レンズはI型、II型、III型と3代にわたりリースされたレンズで、3代でそれぞれ意匠が異なる。とくに2型はカラーバリエーションが豊富でカラフルなレンズになっている。

性能的な違いは、I型は最短撮影距離が0.8mでレンジファインダーカメラの距離計連動範囲と同じで、2型、3型はレンジファインダーカメラの距離計連動範囲は0.8mだがミラーレスカメラの普及に合わせて、距離計連動はしないけれど0.35mまでレンズをくり出しすことによる近接撮影が可能である。
0.8mから先を使用した撮影は、目測、EVF、背面モニターでおこなう。

2023年に4代目として絞り開放値をF1.7に変更したAPOQUALIA 28mm F1.7をリリースしている。こちらのレンズはレンズ構成は同じ4群6枚で、レンズ添付の仕様書を見たところレンズを明るくするために中央のガラスを薄くするなど、微妙な変更が加えられている。

本レンズと同スペックの28mm F2の大口径広角レンズはライカとフォクトレンダーからりリースされている。
フォクトレンダー ウルトロン 28mm、ライカ ズミクロン 28mmと比べたとき、アポクオリアは他を圧倒するコンパクトな鏡筒が特徴となる。
より大きな鏡筒とレンズを持っているフォクトレンダーとライカは、絞り開放から均一で破綻の少ない描写をする。
両者はレトロフォーカス型のレンズデザインと最新の光学設計を採用したたまものと言える。

Before imageAfter image
項目APOQUALIAウルトロン
焦点距離(mm)28.828
最大絞り2.082
最小絞り1622
絞り羽根1010
レンズ構成4群6枚8群10枚
最短撮影距離(m)0.35
0.8mまでカメラ距離計連動
0.7
レンズ長(mm)9.851.5
レンズ最大径(mm)50.055
フィルター径(mm)2846
重量(g)70244
製造数200
リリース年20182008.8.5

参考情報

更新履歴

  • 2025.7
  • 2024.8.26
  • 2024.02.17:改稿
  • 2022.04.08:初稿

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