LEICA NOCTILUX 50mm (3rd)

Mマウント大口径・標準レンズ

3代目ノクチルックス M 50mm F1のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • LEICA SL typ601
  • LEICA M10

レビュー

1.使用感

ノクチルックス 50mmは、ライカMマウント向け大口径標準レンズで大きく重い。

M型ライカに装着するとレンズの存在感が大げさで、薄くなったM10に装着したときは、カメラとしてのバランスが悪くレンジファインダーの軽快さはまったくなくなる。M Typ240は本体が厚く剛性感があるため、このような重量級レンズを装着する際には頼もしい。フードを付けるとファインダー枠にかなりかぶってくる。

最短撮影距離は1mで寄るようなレンズではないのかもしれないが、

独特の描写はファンが多いのもうなずけるが、絞り開放ではピント面以外はボケすぎてぼやぼやになること、被写体周辺部に偽色があらわれるため使いづらいと感じることがあった、F2程度に絞ったときの整った画像は良いと思うが、それならばSUMMILUXを絞って使うのが実用的だと思うが、それを言うのは野暮だろう。

暗所ではシャッター速度を稼ぐために絞りを開いて使うことが多いが、玉ボケがラグビーボールになること周辺の像崩れが悲しいこともあった。デジタルボディで使用していたため、撮影枚数を気にする必要がなくなったので、F1開放で気軽に使っていたが、デジタルMのファインダーでもそれほどピントを外すことなく撮れていた。

35mmフルサイズセンサーで使用すると、絞り開放では周辺が若干蹴られイメージサークルはギリギリと感じる。本当に趣味のレンズという存在で、持ち歩くことも少なかったため他のレンズの原資として売ってしまった。

フィルムカメラ末期はあまりの実用性のなさから20万円程度で購入できた。その頃5本くらい買っていればと思うこともあるが言っても仕方のないことである。
昔の日記に書いたプライス・2017年版、2022年もそれほど大きく変わっていないと思う。店によっては強気の値付けで2nd/3rdあたりでも100万オーバーになっている。

2.レンズ概要

ノクチルックス 50mmは、絞り開放値F1.2からはじまり、F1.0、F0.95と進化している
レンズの区切り様々あるが、筆者は以下の区切りでレンズを認識している。

最初の絞り開放F1のノクチルックスは1975年リリースで、ここで紹介するレンズは、3代目・後期となり、1989年から1992年の間に2400本製造されている。レンズシリアル番号356万台の1991年製造であった。

重量は630gあり、レンズ径は69mm、最短撮影距離は1mとなっている。

初代ノクチルックス F1.2フック式フード
2代目ノクチルックス F1.0フィルター径 58mm
ピンひねり式フード
3代目・前期ノクチルックス F1.0フィルター径 60mm
ピンひねり式フード
3代目・後期ノクチルックス F1.0フィルター径 60mm
フック式フード
4代目ノクチルックス F1.0フィルター径 60mm
内蔵フード
5代目ノクチルックス F0.95フィルター径 60mm
内蔵フード

3.比較

明るい焦点距離50mmのレンズはいくつかの会社から発売されているが、大口径競争が激しかった1960年代に各社からF1.1、F1.2のレンズは発売されたが、キヤノンの50mm F0.95が1961年に発売されて以降、F1クラスのレンズは発売されなかった。ライカは1966年にF1.2、1975年にF1.0を発売してから継続的にレンズをリリースしている。

Ms-opticsが2019年、コシナ・フォクトレンダーが2022年にそれぞれ、F1.0レンズを発売している。Ms-opticsのISM-GAは所有しているが、絞り開放での画質はなかなかきびしい物が有り余り使うことがない。

仕様・比較

項目NOCTILUX-3rdNOKTONMS-ISM-GA
製造者LEICAVoigtlander / CosinaMs-optics
焦点距離(mm)505050
最大絞り1.01.01.0
最小絞り161616
絞り羽根101216
レンズ構成6群7枚7群9枚5群7枚
最短撮影距離(m)1.00.90.8
レンズ長(mm)625541
レンズ最大径(mm)6973.654.7
フィルター径(mm)E606255
重量(g)600484178
発売日19892022.1.262019.08
定価(税別)225,000-120,000-

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.10.10
  • 2024.03.05
  • 2022.10.27

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