リニューアルオープン 泉屋博古館(青銅器編)

「古都で楽しむ青銅器」
目次
ブロンズギャラリー 中国青銅器の時代
概要
- 展名:ブロンズギャラリー 中国青銅器の時代
- 開催期間 :2025.04.26〜2025.08.17
- 開催場所 :泉屋博古館(京都東山・鹿ヶ谷)
展示は以下4室で構成され、作品数はリストに100点記載され、いくつかの作品は期間展示となっている。
- 住友コレクション名品大集合
- 種類と用途
- 文様・モチーフの謎
- 東アジアへの広がり
こちらの館内は撮影可能。
感想
中央に明かり窓のある部屋をゆるやかな螺旋階段を登ると展示室につく、展示室は3室あり最初の部屋から円弧を描きながら徐々に上層階へ移動する。
訪問した日は平日にもかかわらず各部屋につねに数人の鑑賞者がおり、リニューアル直後とはいえ盛況なのはよいことだ。


1.住友コレクション名品大集合
最初の部屋はイントロダクションで、館の所蔵する選りすぐりの名品が並んでいる。
とくに印象的なのは下写真の《䐿神鼓》と呼ばれる太鼓をかたどった青銅器、両サイドの太鼓の皮を留める秒まで再現されており、青銅の鋳物でこれだけの模様を作り上げるのは3000年前の仕事とは思えない。
この部屋にはフクロウ型の《鴟鴞卣》も展示され、丸くてかわいいので人気があるのがわかる。


2.種類と用途
この部屋には殷周青銅器の説明があり、こちらの収蔵品の中には食器、酒器、水器、楽器の4種類がある。
酒器の種類がもっとも多いところに、昔の人もお酒が好きだったんだなと遙か昔に思いをはせる。
酒器の中でも5体並んだ《爵》は、腰に手を当てたようなポーズをしており、見比べるとそれぞれ大きさと模様に個性があり興味深い。


3.文様・モチーフの謎
虎が人を抱え込んでいる《虎䆡》は人気のある作品のようで、常に人が寄ってきては写真を撮っていた。
人がはけてからじっくり見ると、造形がユニークで、牙をむいた虎に対して、抱えられた人の表情は無になっており、その対比がなんとも味わい深い。まさに食われんとすることろだとすると、味わい深いといっている場合ではないわけですが・・・、説明によるとこの状況に定説は無いとのことで鑑賞者の想像の余地があるのはよいことだ。


4.東アジアへの広がり
鏡が多く展示されている。一番奥に展示された《金銀錯獣形尊》は植物のような模様と赤い眼を持つ不思議な動物。大小2つ揃っているため、親子のように見えて微笑ましい。


まとめ
こちらの館は青銅器専門の館で、約100点の青銅器だけを鑑賞できる贅沢な空間。この規模でなくても良いのでときどき東京に遊びに来て欲しい。
青銅器以外の蔵品をもう一つの館に展示していることで実現している。そちらについてはリンク先で紹介している。
移動
泉屋博古館へは京都市役所周辺で食事をしたあと、京都市バス5ルートを利用したためバスが激混みでかなり後悔した。京都市バス5ルートは京都市役所周辺から、京都国立近代美術館、京都市京セラ美術館(京都市美術館)、岡崎公園、銀閣寺道など大きな観光地を通るため常に混んでいる。京都市役所周辺からだと京都市バス32ルートを使う方がベターと思われる。
関連リンク
- 泉屋博古館・公式情報
- ブロンズギャラリー 中国青銅器の時代
- リニューアルオープン 泉屋博古館(至宝編)・Shige’s hobby
更新履歴
- 2025.5.28
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