NEXの頂 NEX-7

NEXの頂 NEX-7

SONY α NEX-7 ミラーレスデジタルカメラのレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例は、以下のレンズを使用
    • SIGMA 400mm HSM
    • SIGMA EX DG 24-70 HSM
    • Rollei Toriotar 40mm
水たまり・puddle
SONY NEX-7 Rollei Toriotar 40mm
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レビュー

写真左は、「SONY α NEX-7+VARIO SONNAR 24-85(EF改造) +Metabones Speed Booster ULTRA x0.71」

Before imageAfter image

1.概要

NEX-7は2011年にソニーが発売した液晶ビューファインダー(以下、EVF)搭載ミラーレスカメラ。センサー画素数が2400万画素になり、ソニー・APS-Cサイズセンサーの最高画素数はこの値で維持されており、2024年現在、画素数的に頂点に達したカメラだ。

カメラの詳細な仕様は下表に載せているが、画素数以外の主な仕様として、236万ドットのEVF、3インチ92万ドットの背面液晶、正面から見たサイズは120 x 67でスマートフォンよりも小さい。もちろんカメラなのでグリップ部に奥行はあり、レンズを付けるとそれなりの大きさになる。

液晶モニターは上下可動式で、0度から90度まで変更できるが、自撮りのための180度回転や、バリアングル液晶のような柔軟な変更はできない。

バッテリーは、NEXシリーズ共通のNP-FW50を採用している。

2.使用感

NEX-7の操作はカメラのウリである、「トライダイヤルナビ」(Tri-Dial Navi)、「トリプルダイヤルコントロール」と呼ばれるインターフェースによって、比較的柔軟にカメラへ撮影機能を割り付けることができ好みの状態にすれば満足する使いやすさになる。

NEX-7はNEX-6のリプレースとして購入した。後継カメラとしての改善点でもっとも嬉しいのは、NEX-5、NEX-6で苦労した露出補整を一番右のダイヤルに割り当てることができる点だ。
これにより、撮影時の露出設定が1操作で可能になり、断然使い勝手がかなりよくなる。
NEX-5、NEX6は背面のダイヤルの下を押してから、ダイヤルを回すので2操作必要なため好みではない。
この改善だけでもNEX-7の価値があると思っている。

メニュー処理、画像保存などカメラの処理はサクサクで2025年に使ってもそれほどストレスはない。

NEX-7は初期の2400万画素センサーを搭載しているため、絵作りは洗練されていない。
偽色の発生、レンズによってはカラーキャストを起こす確率が高く扱いに苦労するセンサーだ。とくに、後玉がセンサーに近いオールドレンズを使用した際、APS-Cサイズセンサーにもかかわらず、周辺部で紫色のカラーキャストを発生する。カラーキャストの例は、こちらのMs-optics APOQUALIA 28mmで紹介している。

APS-Cサイズセンサーなので、撮影画角を広げるフォーカルレデューサーアダプターを使うこともできる。
Metabones Speed Booster ULTRA x0.71、KIPON BAVEYE 0.7を使っており、撮影結果は元レンズの性能なりの写りで周辺部のボケは美しくないことがあるけれど、全体的なシャープネスの低下は感じないので撮影用途によっては十分に実用的だ。

ボディ内手ぶれ補正がないため、ボディも軽く気軽にシャッターが押せるカメラなので、マウントアダプター経由でレンズ遊びをする際には手ぶれに注意する必要がある。

下は、NEX-7 +KIPON BAVEYE 0.7 +LEICA SUMMICRON R 35mm 2nd

Before imageAfter image

バッテリーはNEXシリーズ共通のNP-FW50を採用しており、前述したカメラの処理速度を保つためか、電池の持ちはそれほど良くない。撮影時は予備電池を持ち歩かないと不安だ。
それは不満点の一つだが、バッテリー型番が継続している点は好ましい。

SONYもコンパクトデジタルカメラ・CyberShot時代は、カメラ販売量の多かったCANON、Panasonic、NIKONと同様にバッテリー種類が多いため、古いカメラではバッテリーの調達が困難なメーカーの一つだ。

フラッシュ接続部は一眼レフαカメラと同一のオートロックアクセサリーシューを採用しているため、フラッシュは、型番の末尾がAMとなっているフラッシュを選択する必要がある。

後継のAPS-Cサイズセンサーはさまざま改良されていると思われるため、バッテリーが共用できるα6500はボディ内手ぶれ補正機構を搭載しているのでいずれ使ってみたい。

3.まとめ

結論としてNEX-7をまとめると、ピーキーな2400万画素センサー、無表示の「トライダイヤルナビ」(Tri-Dial Navi)、アクセサリシューが古い規格を採用しているなど、実験的要素の強いカメラだ。

カメラの基本性能は高いため2025年現在も十分に現役として使える。しかし、オートフォーカスの速度と精度は新しいカメラよりは確実に劣り、顔認識などの機能はないことを認識しておく必要がある。

マウントアダプターで遊ぶ場合は、マニュアルフォーカスになるのでオートフォーカスの懸念は無くなる。その際お勧めのレンズはバックフォーカスの長い一眼レフ系レンズだ。

2025年現在、中古市場でそれなりの数を見かけるので、状態のよいカメラが自身の使用目的に見合うのであれば、選択肢にいれて損のないカメラと言える。

仕様・シリーズカメラ比較

モデル名NEX-7 NEX-6α6500
カメラ有効画素数24.2-MP16.1-MP24.3-MP
センサーサイズAPS-C
23.5 x 15.6mm
APS-C
23.5 x 15.6mm
APS-C
23.5 x 15.6mm
背面液晶サイズ3.0
92.1万ドット
3.0
92.1万ドット
3.0
92.1万ドット
EVF内蔵
236万ドット
内蔵
236万ドット
内蔵
236万ドット
手ぶれ補正××
最高シャッター速度1/40001/40001/4000
バッテリーNP-FW50NP-FW50NP-FW50
タッチパネル××
WIFI
NFC××
AFコントラストコントラスト
像面位相差
コントラスト
像面位相差
アクセサリーシューオートロックアクセサリーシューマルチインターフェースシューマルチインターフェースシュー
メディアMS-Pro-Duo
SDXC
MS-Pro-Duo
SDXC
MS-Pro-Duo
SDXC
リリース年2011.82012.112016.12
サイズ120 x 67 x 43120 x 67 x 43120 x 67 x 53
重量 (本体のみ)291287410
カラーブラックブラックブラック

オプション

  • HVL-F20AM(フラッシュ)
  • HVL-F43AM(フラッシュ)
  • HVL-F58AM(フラッシュ)
  • LAシリーズマウントアダプター
  • アイピースカップ FDA-EP10
  • ACアダプター AC-PW20
  • バッテリーチャージャー BC-TRW

参考リンク

更新履歴

  • 2024.12.10

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