LEICA SUMMARIT 40mm F2.4(Ms-Optics)
ライカ ズマリット 40mm Mマウント改造レンズのレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- LEICA M typ240
レビュー
ズマリット 40mmは、LEICA MINILUXのレンズをMs-opticsで取り出して、MマウントのヘリコイドMS-35を装着したレンズ。
Ms-optics特有の距離計連動機構があり、M型レンジファインダーカメラで測距して使える。
写りはコンパクトカメラのレンズとは思えない素晴らしい描写で、中心部の解像度の良さは、さすがライカがズマリット名を与えているだけのことはあり、Mマウントに換装してよかったと思える。
レンズ構成は、1972年に発売されたLEICA CL(フィルムカメラ)用のズミクロン C 40mm(4群6枚)とほぼ同じに見える。口径的にもほぼ同等で、MINILUXのレンズはF2にできそうだが、ズミクロン銘をコンパクトカメラに提供することへのためらいから、F2.4のズマリット銘を採用しているようにも思われる。ズマリット40mmレンズは、1995年のレンズなので逆光耐性もよく、20年分の差があるため当然だと思うがズミクロン Cからレンズコーティングの改良が進んでいることが実感できる。
この改造レンズにはMs-opticsの35mm共通ヘリコイドを使用しており、ファインダー枠は35mm枠が表示される。焦点距離40mmはファインダー枠35mmの内側を意識すれば問題なく使用できる。
また、所有しているレンズは35mmヘリコイドも改良された後期バージョンでレンズの着脱がしやすくなっている。所有しているCONTAX G 35mmに使われている前期バージョンの35mmヘリコイドはレンズに対して指かかりが悪く、着脱が難儀するがこの後期バージョンは着脱部の形状が改良され着脱が容易になっている。
改造者の宮崎氏の提案により、レンズ先端にはフードをねじ込むための37mm径0.5mmピッチの溝部品を装着している。レンズの見た目からすると、この部品はないほうがよいが前玉の傷防止などを考えると付けておいた方が安心できる。
コンパクトカメラのミニルックスは買ったときは数万円だったが、2023年現在、値上がりしてとても手が出ない価格になっている。フィルムも値上がりしているのでどのような層が買って使われているのか?不思議ではある。カメラの値上がりを考えると、そのまま持っていた方がよかった可能性もあるが、Mマウントに換装したことにより、様々なカメラで使えるようになったので良しとしよう。
仕様
項目 | SUMMARIT | NOKTON | SUMMICRON-C |
焦点距離(mm) | 40 | 40 | 40 |
最大絞り | 2.4 | 1.4 | 2 |
最小絞り | 16 | ← | ← |
レンズ構成 | 4群6枚 | 6群7枚 | 4群6枚 |
絞り羽根 | 12 | 10 | ← |
最短撮影距離(m) | 0.8 | 0.7 | 0.8 |
レンズ長(mm) | 21 | 29.7 | 23.5 |
レンズ最大径(mm) | 49 | 55 | 50 |
フィルター径(mm) | 37 | 43 | 39 |
フード | 円筒型ねじ込みフード | バヨネットフード LH-6 | ラッパ型ねじ込みフード 12518 |
リリース年 | 1995 | 2004 | 1972 |
製造本数 | 120,000 | – | 54,350- |
重量(g) | 54 | 175 | 120 |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.02.16:改稿
- 2023.12.28:初稿
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