LEICA SUPER VARIO ELMAR SL 16-35
Lマウント超広角ズームレンズ
ライカ スーパー・バリオ・エルマー 16-35のレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA SL typ601
レビュー
1.使用感
スーパー・バリオ・エルマー 16-35mmは、ライカLマウント用の広角ズームレンズで、ライカSLを購入したときから、広角レンズ好きとしては見逃すことができず新品を無理して購入したレンズで、レンズシリアルが最後二桁00とキリ番だったのが少し嬉しかった。
写りは文句なく、Raw画像でも広角側で歪みは感じられず、レンズ径の余裕から生まれる豊富な光量により周辺減光もほとんど目立たない。テレ端の35mmはF4.5と少し暗くなるが安定した描写をする。
同時期に28-90も所有していたため、28mmより望遠側はほとんど使わず、16mmを起点に、トリミングの要領で、少しズームさせて調整する使い方が多かった。旅先で便利な広角ズームレンズで色々なところに持ち出した。
重たい広角レンズなので、手ぶれ補正がなくても普通にあつかえば手ぶれすることはほとんど無かった。
AF合焦速度はなかなか高速で、LEICA SL typ601(以下、SL)で撮影した際、オートフォーカス(以下、AF)の合焦速度が遅くて困るような場面は無かった。AF合焦精度はカメラ側のセンサーの問題もあり、一概に評価しづらいが一般的な風景や人物が被写体では迷ったり外すことは無い。藪の奥にいる猫や鳥などの難しい被写体の場合は撮影者の意図通りに合焦しないことがあるが、マニュアルフォーカス(以下、MF)の割り込みで対処可能である。
レンズのフォーカスリングには表示がまったくないため、指定距離で置きピンをする際には不便な仕様だが、ピント精度がシビアなデジタルカメラではそのような使い方は推奨しないのだろう。
高性能ズームレンズの宿命でとても大きな図体をしており、持ち出しには気合が必要なレンズだった。主に車移動のときに持ち出すことが多かった。
ライカ T typ701やライカ CL typ7323に装着するとレンズが大きすぎるため撮影時のバランスが非常に悪かった。やはり、SLなど大きめのカメラが似合うレンズで大柄なカメラと装着した際の姿形はよいが、持ち運び時に収納するカメラバックはそれなりに大型のバッグが必要で、手持ちで撮影場所をうろうろするときにとても重く感じた。残念ながらSLを手放すと使用頻度が激減したので手放した。
2.レンズ概要
スーパー・バリオ・エルマー 16-35mmは、全長123mm、鏡筒最大径88mm、重量1gの堂々とした巨大レンズだ。
レンズ鏡筒はズームリングとフォーカスリングのみで絞りはカメラ側で操作する。
レンズのカメラ側にズームリングがあり右に回すと望遠方向に変化する。レンズはインターナルズームを採用しておりレンズ全長は変化しない。
レンズ先端側にフォーカスリングを備え、こちらもインターナルフォーカスでレンズ全長の変化はない。電子マウントのためかフォーカスリングに距離目盛りの表示はない。
最短撮影距離は焦点距離全域で0.25m。
3.競合レンズ
スーパー・バリオ・エルマー 16-35mmと直接競合するのは、パナソニックの広角ズームレンズ「LUMIX S PRO 16-35mm F4 S-R1635」(レンズ長100、レンズ径85、フィルターサーズ77、重量500g)で、こちらのレンズはF3.5通しでありながら、スーパー・バリオ・エルマーと比べると、サイズは一回り小さく、大きく重量は半分なので、街中のスナップなどはこちらのレンズが向いている。
シグマの広角ズームレンズは、F2.8通しで、ワイド端が14mmからとなっており、広角側の2mmの差はフレームに収まる範囲では顕著な差になる。テレ端は24mmとズーム比率は2倍で抑えてあり、画質優先の設計思想と感じられる。このレンズはライカへOEM提供されているようで、2023年11月に同じ仕様の「スーパー・バリオ・エルマリートSL f2.8/14-24mm ASPH.」としてリリースされている。
競合レンズも特徴的で、スーパー・バリオ・エルマー 16-35mmは価格の高さと設計の古さが感じられるが、広角レンズ好きであれば、コスパを考えずに使ってみるべき価値のあるレンズだ。
仕様・比較
項目 | SUPER VARI ELMAR | SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Panasonic S-R 1635 |
焦点距離(mm) | 16-35 | 14-24 | 16-35 |
最大絞り | 3.5-4.5 | 2.8 | 4 |
最小絞り | 22 | 22 | 22 |
絞り羽根 | ? | 11 | 9 |
レンズ構成 | 12群18枚 | 13群18枚 | 9群12枚 |
最短撮影距離(m) | 0.25 | 0.28 | 0.25 |
レンズ長(mm) | 123 | 131 | 99.6 |
レンズ最大径(mm) | 88 | 85 | 85 |
フィルター径(mm) | 82 | – | 77 |
手ぶれ補正 | なし | なし | なし |
重量(g) | 990 | 795 | 500 |
リリース年 | 2018.05.10 | 2019.8.23 | 2019.12.25 |
定価(円・税別) | ¥760,000- | Open 参考(¥148,000-) | ¥156,000- |
レンズ名 | SUPER VARIO ELMAR | VARIO ELMARIT | APO VARIO ELMARIT | SUMMILUX |
焦点距離(mm) | 16-35 | 24-90 | 90-280 | 50 |
最大絞り | 3.5-4.5 | 2.8-4.0 | 2.8-4.0 | 1.4 |
最小絞り | 22 | 22 | 22 | 22 |
レンズ構成 | 12群18枚 | 15群18枚 | 17群23枚 | 9群11枚 |
最短撮影距離(m) | 0.25- | 0.3-0.45 | 0.6-1.4 | 0.6- |
レンズ長(mm) | 123 | 138 | 238 | 124 |
レンズ最大径(mm) | 88 | 88 | 88 | 88 |
フィルター径(mm) | 82 | 82 | 82 | 82 |
レンズ手ぶれ補正 | なし | あり | あり(3.5段分) | なし |
重量(g)・レンズのみ | 990 | 1,140 | 1,710 | 1,065 |
リリース年 | 2018.05.10 | 2015.11.28 | 2016.04.29 | 2016.12.28 |
定価(円・税別) | ¥760,000- | ¥650,000- | ¥820,000- | ¥770,000- |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.10.9
- 2024.03.10
- 2023.08.30
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