LEICA ELMARIT M 2.8mm 2nd

ストッパー付き・2代目広角28mm

ライカ・エルマリート M 28mm F2.8(2代目)のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影は、LEICA M-P typ240 +LEICA M6 +KODAK E100VS +NIKON COOLSCAN-V

レビュー

1.使用感

2代目エルマリートMは、すでに50年以上前のレンズだが描写には全く問題はなかった。
久々に写真ストックの撮影画像を眺めていたがキレのある描写でとても良いレンズだ。
初代エルマリートのウェットな描写が好みで手元に残したが、2代目のキレも魅力的だ。

レンズが軽量であるため、レンズが自重で伸びる事のないレンジファインダーカメラにおいて、ストッパーは実用的な意味は薄く、装飾の意味合いが強いが、道具としての作り込まれている事を感じささせる。2代目のストッパー部分は、形状とストッパー部品の色から初代エルマリート28mmの後期型の部品を流用していると考えられ、その部品が枯渇した際に多く流通しているストッパー無しでフォーカスリングの指掛かりだけのレンズにチェンジしたと推測される。

使用していた個体は、2459xxxで1970年のカナダ製造である。鏡筒に少しガタつきがあるが、レンズはクリアー、絞りも正常に動作していた、前述したレンズストッパーが付いたレンズで少々レアなレンズだったが、写りは2代目エルマリートと差が無いようなので、他のレンズを買うために売ってしまった。

2.概要

2代目エルマリート(エルマリット) Mはレンズ構成にレトロフォーカス型を採用し、1969年から1978年までの9年間に約7000本製造された。レトロフォーカス型を採用した影響で、レンズ全長が初代エルマリートよりも3mm程度長くなっている。

2代目エルマリートには、初期型と言われるフォーカスリングのレンズ無限位置にストッパーのついたレンズと、ストッパーのない後期型のレンズがある。

レンズフードは12501で、Super Angulon-M 21/3.4、初代エルマリート M 2.8/28と共通である。
レンズマウント部が古い構造であるため、ライカ社のレンズ認識6bitコード改造には対応していない。

3.比較

ストッパーのついた初期型は製造本数が少ないようで中古市場ではプレミアム価格となっている。レンズ構成に違いはないはずなので、レンズの味を楽しみたい場合は、ストッパーの有無より、レンズ状態を優先した方が良いだろう。

初代エルマリートのページで触れているが、ストッパー付きの2代目エルマリートと初代エルマリートの鏡筒は別物である。レンズ構成が全く違うので、流用部品はあるかもしれないが、全てが同じではない。

同じ名称のRマウントのエルマリートは2回の設計変更がされ、Mマウントは5回の設計変更なので頻繁にモデルチェンジをしている。4代目エルマリート以外すべてのMマウントエルマリートを使用しているが、レンズ性能ははいずれも不満はなく、設計変更の理由は以下のようなものが考えられる。

  • 初代>2代目、レンズ構成のレトロフォーカス化
  • 2代目>3代目、全般的なコストダウン
  • 3代目>4代目、鏡筒とレンズ構成のモダン化
  • 4代目>5代目、非球面採用による小型化

仕様・比較

項目初代2代目3代目ズミクロン4代目5代目(非球面)
焦点距離(mm)28
最大絞り2.822.8
最小絞り221622
絞り羽根88810810
レンズ構成6群9枚6群8枚6群8枚6群9枚7群8枚6群8枚
最短撮影距離(m)0.70.7
0.4(New ver)
0.7
レンズ長(mm)42454840.841.430.7
レンズ最大径(mm)52.5
フィルター径(mm)48 or シリーズ74849464639
重量(g)242270260175
製造本数32007,05017,1155500以上10,13040,000以上
リリース年1964-19661969-19781979-19912000〜1992-20061993〜

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.11.10
  • 2024.02.27
  • 2022.05.01

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