Last updated on 2026-05-26
LEICA ELMARIT M 28mm F2.8(初代)をレンジファインダーカメラ LEICA M6TTL、HEXAR-RF、デジタルレンジファインダーカメラ LEICA M9、M typ240、M10で使用したレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。
- LEICA M6 TTL +KODAK E100VS +NIKON COOLSCAN-V
- HEXAR RF Limited + FUJIFILM100 +DiMAGE SCAN Pro
- LEICA M10
- LEICA M typ240
- LEICA M9
レビュー
1.概要
ELMARIT M 28mm 1stは、1964年にリリースされたライカMマウントの広角レンズで、1966年の2年間で製造が終了し3200本が市場に提供されている。
レンズ構成は6群9枚で、対称型に近いためレンズ後玉がカメラ内部に侵入する。絞り羽根は8枚で最短撮影距離は0.7mとなっている。
レンズフードは12501で、Super Angulon-M 21/3.4、2代目 ELMARIT M 2.8/28と共通である。
レンズマウント部が古い構造であるため、ライカ社のレンズ認識6bitコード改造には対応していない。
本レンズより古い焦点距離28mmのレンズは、L39スクリューマウントのSUMMARONが焦点距離28mmのレンズとして存在した。しかし、開放F値が5.6と暗いレンズなのでフィルム時代には使い勝手が悪かった。より明るいレンズとして開発された本レンズは開放F値を2.8へ明るくし、名称をエルマリートに変更した最初のレンズ。
2.使用感
ELMARIT M 28mm 1stは、フィルムカメラ時代のレンズなので、まずはじめにリバーサルフィルムとネガフィルムで使用した感想を記す。
初代エルマリート Mはすでに50年以上前のレンズだが、リバーサルフィルム、ネガフィルムの撮影結果をみると、全体的な解像感は申し分なく、歪みもほとんど感じられず、偽色も見られないため描写の満足感は高い。しかし、木々のボケに若干うるさい描写が見られるため、背景とその距離感に気を配る必要がある。
デジタルカメラでの使用は、35mmフルフレームセンサーを搭載した、LEICA M9、M-P Typ240、M10の3カメラを使い継いだ。本レンズは後玉がセンサー面に近いにもかかわらず、いずれのカメラにおいてもマゼンダかぶりのようなカラーキャストが発生することはなく、2400万画素であれば十分な解像感のある画像を提供し、光線が微妙な場面でも安定して使い易い。
自動露出に関しては、レンズ後部がカメラ内部に入り込むため、一部のカメラにおいて、自動露出を使っていると、正しいシャッター速度にならず、アンダー気味になることがあった。自動露出を使う場合はシャッターを押す前にシャッター速度を目の端で確認して、経験的におかしそうな値のときは、マニュアルでシャッター速度を修正するのが良い。デジタルカメラの場合は一瞬のシャッターチャンスでなければ、プレビューを見て再度撮り直せば良い。
2020年代のミラーレスカメラで使用する場合、35mmフルフレームセンサーカメラはほぼ問題ないが、APS-Cサイズセンサー以下のセンサーを搭載したカメラの場合、センサー周囲の壁がセンサーと同サイズでマウント面に伸びているカメラの場合、レンズ後玉とセンサー壁が接触する可能性があり、取付時にカメラの壁と接触しないか確認する必要がある。
また、ファインダー枠の表示にも注意が必要で、ファインダー枠を決める爪長さが最も短い35 / 135mm仕様となっているため、ヘキサーRFやLEICA M6など35mmファインダー枠を持つカメラでは、35mm枠が表示される。これは28mmファインダー枠が実用化される前に製造されたレンズであり、LEICA M3などは28mmのファインダー枠がなく、撮影時は外付けファインダーの使用することが前提だったため、レンズ側の爪の長さはLEICA M3時代の最広角焦点距離35mmとしていたためと考えられる。
面白いのはMINOLTA CLE日本レンズを装着すると、28mmファインダー枠が表示される。
これはMINOLTA CLEのファインダー枠表示の設定が通常のM型LEICAカメラとは異なり、Mマウントレンズの35/135mmを表示する爪長さに、28mmファインダー枠がセットされているためである。
手元にあるレンズは2197xxxで1966年のカナダ製造である。鏡筒に少しガタつきがあるもレンズはクリアー、絞りも正常に動作している。レンズストッパーの色は銀色で、feet距離目盛りは黄色だ。
製造ロットによってfeet目盛りが赤色、レンズトッパーが黒色のレンズがある。
feet目盛りは色入れさえすればいかようにも変更できるので、オリジナルが保証されない限りそれほどこだわる物ではないだろう。
ライカRマウントレンズの蒐集のために、所有していた大部分のM型レンズを売ってしまったがこのレンズは気に入っており今も使用している。
3.まとめ
ELMARIT M 28mm 1stをまとめると、広角好きであれば一度は使いたいレンズだ。
4代目ELMARIT-MとSUMMILUX 1.4/28mm以外のライカMマウント用28mm(2代目、3代目、5代目、SUMMARON 5.6/28、HEKTOR 6.3/28)は使用したことがあり、このレンズの絶妙に柔らかさがでる描写は28mmのなかで最も気に入っており、思い出と贔屓目の補正が入っているが、焦点距離28mmはこれだけあれば満足と言いきれる。
仕様・考察など
9枚玉と言われる初代 Elmarit M 28mmはMマウントにおける人気レンズの一つだで、レンズの価値では8枚玉と呼ばれる初代 ズミクロン 35mm F2と双璧をなしている。
初代は後玉がフィルム面の近く、カメラ内に大きく入り込む形になっている。2代目以降はレトロフォーカス設計となり、後玉の飛び出し量は少なくなり、さまざまなカメラで利用ができる。
初代エルマリートと2代目ストッパー付き鏡筒が全く同じ鏡筒という記述をみかけることがあるが、2代目のストッパー付き鏡筒と初代エルマリートはまったく同じ鏡筒では無い。レンズ付け根部分は同一に見えるが、レンズ前方は2代目のストッパー付き鏡筒のほうが3mmほど長くなっている。
以下の比較画像はレンズを真横から撮った写真がなかったので真横に見えるように加工しているが縮尺などは維持している。
- レンズ構成図は各社の配付資料から引用し、サイズはこちらで調整しているため厳密ではない。
| 項目 | 初代 | 2代目 | 3代目 | ズミクロン | 4代目 | 5代目(非球面) |
| 焦点距離(mm) | 28 | 28 | 28 | 28 | 28 | 28 |
| 最大絞り | 2.8 | 2.8 | 2.8 | 2 | 2.8 | 2.8 |
| 最小絞り | 22 | 22 | 22 | 16 | 22 | 22 |
| 絞り羽根 | 8 | 8 | 8 | 10 | 8 | 10 |
| レンズ構成 | 6群9枚 | 6群8枚 | 6群8枚 | 6群9枚 | 7群8枚 | 6群8枚 |
| 最短撮影距離(m) | 0.7 | 0.7 | 0.7 | 0.7 0.4(New ver) | 0.7 | 0.7 |
| レンズ長(mm) | 42 | 45 | 48 | 40.8 | 41.4 | 30.7 |
| レンズ最大径(mm) | 52.5 | 52.5 | 52.5 | 52.5 | 52.5 | 52.5 |
| フィルター径(mm) | 48 シリーズ7 | 48 | 49 | 46 | 46 | 39 |
| 重量(g) | 242 | – | – | 270 | 260 | 175 |
| 製造本数 | 3,200 | 7,050 | 17,115 | 5500以上 | 10,130 | 40,000以上 |
| リリース年 | 1964-1966 | 1969-1978 | 1979-1991 | 2000〜 | 1992-2006 | 1993〜 |
参考情報
- LEICA WikiによるELMARIT-M 2.8/28(初代)・説明ページ
- 初代ELMARIT-M 2.8/28・Shige’s hobby
- 2代目ELMARIT-M 2.8/28・Shige’s hobby
- 3代目ELMARIT-M 2.8/28・Shige’s hobby
- 5代目・非球面ELMARIT-M 2.8/28・Shige’s hobby
- SUMMICRON M 28mm・Shige’s hobby
- NIKON COOLSCAN-V・Shige’s hobby
- HEXAR RF Limited・Shige’s hobby
- FUJIFILM100・Shige’s hobby
- DiMAGE SCAN Pro・Shige’s hobby
- LEICA M9・Shige’s hobby
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更新履歴
- 2026.2.24
- 2025.4.21
- 2024.11.8
- 2024.02.21
- 2022.04.15


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