LEICA SUMMICORN M 28mm ASPH.

ズミクロン M 28mm F2 ASPH.のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • LEICA SUMMICRON-M 28mm F2の写真例(全写真 LEICA M9-P)

レビュー

ズミクロン28mmは、2000年にリリースされたライカMマウント広角レンズ。
2016年に外装をリニューアルしてフードが、フック式からねじ込み式に変更された。
レンズ構成は一貫して変更なく、リリース当時から完成度の高いレンズだ。
非球面レンズを採用したのが特徴で、先行してリリースされた4代目エルマリート 28mmとほぼ同じサイズで、鏡筒デザインもほぼ同じだが、レンズエレメントの違いからレンズ内部は大きく異なる。
鏡筒デザインの違いは絞りリングのデザインと、絞りの最小値がズミクロンはF16になっているなど異なる点がある。

フード(12451/12547)は、両者で共通である。フード型番の違いは、12547がM2.8/28の刻印のみで、12451がM2/28,M2.8/28のダブル刻印になっている。12547はエルマリートがリリースされたときに販売された物で、その後、同じフードを使用するズミクロンがリリースされたため型番が変更された。
レンズ認識6bitコードはコード無しのレンズに追加することができる。旧型でも製造年代によっては6bitコードが付加されたレンズもあり、リニューアル後のレンズはすべて6bitコードが付加されている。

ズミクロン M 28mmは、エルマリート M 28mm 5代目に先駆けて非球面レンズを採用したレンズだ。時期的に4代目エルマリートを買うか、ズミクロンを買うかを悩んだが当時は価格差が5万円程度だったのでズミクロンを購入した。今ではズミクロンもずいぶん値上がりしてしまい、高嶺の花になってしまった。

写りは撮影画像に独特の解像感を感じる現代レンズ、LEICA M9-Pで使ったが大きな不満のないレンズだった。
初期型ズミクロン28mm付属のフードは分厚いプラスチック製で見栄えは良くなく、リニューアル後のねじ込み式フードはかっこよくなったと思う。
所有していたレンズ特有の問題かも知れないが、逆光耐性はよくなく被写体正面に太陽が入る厳しい条件では玉状のフレアが写ることがあった。

ズミクロン28mmは微妙な位置にいるレンズだと感じており、エルマリートより半段明るいレンズ、フィルム時代はこの半段に相応の価値があった。例えば、ISO100で夕暮れなどのシチュエーションでは半段が貴重と思える。デジタル時代は半段の差が使用に際して問題になることはほとんどないだろう。
絞り開放のボケ味も焦点距離28mmであるためF2とF2.8で劇的に変わるわけもなく、積極的にズミクロンを選択する動機を見いだしづらい。運用面では非球面化された小型のエルマリート M 28mm ASPH.のほうが取り回しが良い。ズミクロンを強いて選択するとすれば持っているレンズをSummicronラインでそろえることくらいだろうが、ズミクロンという名前の魔力にあらがえないのもライカ廃人の性だと思う。


仕様

項目備考
焦点距離(mm)28
最大絞り2
最小絞り16
絞り羽根10
レンズ構成6群9枚
最短撮影距離(m)0.7全域カメラ距離計連動
レンズ長(mm)40.8マウント面からの距離
レンズ最大径(mm)53
フィルター径(mm)46
重量(g)270
製造本数5500以上
リリース年2000.

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.02.20:改稿
  • 2022.05.05:初稿

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