LEICA MR TELYT R 500mm
ライカR用望遠ミラー(反射型)レンズ
MR-TELYT-R 500mm F8のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はCANON EOS-1DsMKIII
レビュー
MR-TELYT 500はドイツのウォルター・マンドラーが設計し、製造を日本のミノルタがおこなった、反射望遠レンズ。海外のLeica-ForumのWikiの情報では、1980年から1996年にかけて、3800本作られた。
ライカブランドで販売しているとはいえ、性能や写りを含め他のミラーレンズと特に変わるところはない。焦点距離が500mmと長いため、手ぶれ補正のないボディで本レンズを使用するとファインダー内で像がとても揺れて酔いそうになる。
500mmの焦点距離を750gで手にできるミラーレンズは可搬性はよいが、ミラーレンズで発生するドーナッツボケについては好みが分かれる。筆者は嫌いではないが、何枚か撮っていると飽きてくるのは確かだと思う。
付属品は、革ケース、フード、フィルターである。
フードはねじ込み式で、同じミラーレンズであるTAMRONの500mmのフードと比べるとテリート500mmのフードはTAMRONフードの1/3程度の長さしかなくとても短く感じる。
フィルターはレンズ後部にねじ込み式で装着し、通常は無色の保護フィルターが装着されている。その他に黄色、オレンジ、青のカラーフィルターが皮ケースに付属している。これらのカラーフィルターはデジタルカメラでは使うことはないだろう。
本レンズの中古市場価格は8万円〜15万円くらいの幅で見たことがある。
他社の焦点距離500mmのミラーレンズ相場は1万円〜5万円以下なので、Rレンズをコンプリートする気でもなければ、本レンズは積極的に選ばれるレンズではないだろう。
手持ちレンズのカムは3カムで、ライカフレックス/SL/SL2(フィルムカメラ)を除くR型ライカで使用できる。中古市場でも3カム以外のレンズを見たことはなく、このレンズはROM改造できたのか知りたいところだが情報は見当たらない。ebayでもミラーレンズのROMタイプは見たことがない。
カメラの装着写真はDMRを装着したR8に取り付けているが、この姿を撮ったときDMRはすでに壊れておりテリート500mmをDMRで使うことはかなわなかった。500*1.38=690mmの実写を残せなかったのは残念である。
本レンズを製造したミノルタの後継会社であるコニカミノルタは、現在もライカ社と取引があるようで、Lマウントアライアンス向けにレンズを供給しているとのことなので、ミノルタが過去にα一眼レフ向けに供給したオートフォーカスのミラーレンズを、Lマウントアライアンスに発売しないだろうかと想像することはあるが、ミラーレンズの需要のなさから可能性は限りなく低いと思っている。
仕様
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 500 | |
最大絞り | 8 | |
最小絞り | 8 | 絞り固定 |
レンズ構成 | 5群5枚 | |
最短撮影距離(m) | 4 | |
レンズ長(mm) | 121 | |
レンズ最大径(mm) | 87 | |
フィルター径(mm) | 77 | |
重量(g) | 750 | |
リリース年 | 1980 | |
製造本数 | 3,800 |
参考文献・参考リンク
- 参考文献:R型ライカのすべて/著者:中村信一/朝日ソノラマ編 Ads by Amazon
- 参考リンク:MR-TELYT-R 8/500 Leica wiki
更新履歴
- 2024.2.11:改稿
- 2022.02.01:初稿
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