HASSELBLAD HCD 28mm F4

ハッセルブラッド HCD 28mm F4のレビューと写真作例

目次

レビュー

ハッセルブラッド HCD 28mm F4はハッセルブラッド Hシリーズカメラ用の焦点距離28mmの広角レンズ。
HCDレンズシリーズなのでセンサーサイズは48 x 36mmサイズのセンサーに最適化されており、それより大きいサイズのセンサー53.7 x 40.2mmではレンズのイメージサークルが足りず周辺部がけられる。
オレンジドットのついたレンズは最高速度1/2000のレンズシャッターを備え、無印のレンズは1/800のレンズシャッターを備える。
X1D/X1DIIでは、X H Lens Adapter*かXH CONVERTER 0.8*を経由してHCレンズを使用できる。

  • X H Lens Adapter*を使用した場合、35mm判換算、焦点距離23mmになる。
  • XH CONVERTER 0.8*を使用した場合、35mm判換算、焦点距離18.5mmになる。しかし、レンズのイメージサークルが足りないため周辺が少しけられる。撮影画像の現像用ソフトウェアPhocusは自動で周辺を少しクロップし、35mm判換算、焦点距離20mm程度の画像が表示される。クロップ前の18.5mm全イメージはPhocusの画像メニューから【クロップ解除】を実行すると確認することができる。画像フォーマット4:3の四隅がすこしかける程度なのでそのまま利用できる場合もある。また、3:2にトリミングすると画像の横幅はまったく問題ない。

本レンズはライカ SシリーズでHC/HCDレンズを使用するための、S-Hアダプターに対応する最広角レンズで、35mm判換算、焦点距離23mm相当のレンズとなる。

*リンク先はrakutenのMapcamera

X1Dでレンズを調べたところ、ファームウェアは18.0.0でシャッター回数は約7000回。
AFを使用するために、ファームウェアは19.1.0にアップデートした。
鏡筒にオレンジドットがついた新型レンズで、レンズシャッターの最高速度は1/2000、X H Lens Adapter*、XH CONVERTER 0.8*でAF(オートフォーカス)が使用できることを確認して購入した。
レンズ単体重量が850gであり、同カテゴリーの広角レンズ、HC 3.5/35mmと比較するとレンズ長で22mm小さく、重量は125g軽いため、持ち運び撮影時の取り回しはとても良い。

オレンジドット無しの28mmレンズの中古は比較的出回っているが、24mmレンズが手に入らなそうなときに、オレンジドットの28mmを見つけて購入した。28mmを購入後に24mmも入手したので、24mmで代替可能かとも思っていたが、28mmはレンズが少し明るいこと、延長チューブが利用できる(詳細はアクセサリー互換性を参照)こと、焦点距離28mmは24mmよりは無理が少ないため素性の良い画像が得られるため、確実に広く撮りたいときは24mm、撮影場所に余裕があるときは28mmと使い分けている。

AFはHC/HCDレンズの中では、合焦速度は早いほうで、AFのくせをつかむと合焦精度も高く、思い通りのピント位置を得ることが出来る。
最短撮影距離が全域で35cmで必要十分な近接撮影能力と考える。
レンズには立派なフードが付属しているが、普段の使用ではフードをしなくても逆光耐性が十分であることから装着することは少ない。

ハッセルブラッド X2Dでは、XCD 28Pを購入したため本レンズの出番が減っているが、所有するレンズの中ではLEICA S Typ007で使用可能なもっとも広角なレンズであるため手放さずに維持している。

*リンク先はrakutenのMapcamera

仕様

項目HCD 24HCD 28
焦点距離(mm)24.328.9
最大絞り4.84
最小絞り3232
レンズ構成11群14枚9群12枚
最短撮影距離(m)0.380.35
レンズ長(mm)99102
レンズ最大径(mm)100100
フィルター径(mm)9595
重量(g)810850
HCD 4/28 レンズ仕様書(英語)

アクセサリー互換性

  • 延長チューブ(H13/H26/H13+H26)は一部使用できるが、H52は使用できない。
  • HTS 1,5 TILT AND SHIFT ADAPTERは使用できる。
  • レンズのイメージサークルは中判フィルム(41.5 x 56mm)をカバーしない。
  • Converter 1.7x(x1.7 テレコンバーター)は使用できない。

AF対応について

HC/HCDシリーズレンズをマウントアダプター(X H Lens Adapter*、XH CONVERTER 0.8*)を経由してX1D,X1DII,X2D,907Xに装着しオートフォーカス(以下、AF)を駆動させるためには、レンズファームウェア領域が拡張された18.0.0以降のレンズが必要である。17.0.0以前のレンズに18.0.0以降のファーウウェアを適用しても書き込み領域が足りないため変更できない。

レンズにオレンジ色のマークがついた、通称オレンジドットのレンズは、レンズファームウェアが18.0.0以降であり100%AFに対応している。

しかし、オレンジドットのないレンズでも、AF対応可能なものはあり、レンズシリアルナンバーがVから始まる2010年以降に製造されたレンズについてはファームウェア領域が拡張されているレンズが多くAFに対応できる可能性が高い。

シリアルナンバーがSから始まるレンズは2000年代に製造されたレンズで、オレンジドットのないファームウェア17.0.0以前のレンズとなる。

上記にも例外があり、レンズの修理時にフォーカスユニット交換などで新しいファームウェアになっている場合もある。

ハッセルブラッド XシリーズでAFを使えるか否かは、シリアルナンバーから判断するだけでなく、カメラに装着して実際のレンズファームウェアを確認するのが最も確実である。

FUJINONレンズについて

  • HCD 28mmレンズは、フジノンブランドを市場で見たことが無いのでおそらく存在しない。

参考リンク

更新履歴

  • 2024.03.22:改稿
  • 2022.04.04:初稿

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