LEICA S with HC120mm Macro II

LEICA S typ 007でHASSELBLAD HC120mm MacroIIを使用したレビュー。

箱根仙石原の箱根湿生園にて、上記組み合わせで使ってきたので作例と感想を記す。

HASSELBLAD HC120mm Macro II（以下、HC120II）の詳細は、リンク先に詳細を記している、リンク先ではカメラボディにX2D-100Cを使用しているため、レンズはマニュアルフォーカスでの使用となるが、LEICA SにLEICA S adapter Hを装着すると、HASSELBLAD Hカメラ同様に本レンズをオートフォーカスにて使用できる。
HC120IIをオートフォーカスで使用した感想は、合焦速度は遅いがLEICA Sの中央一点のみのいさぎよいフォーカスポイントを使い中央で合わせる限りフォーカス精度は満足できる。よほどコントラストが無い被写体以外はきちんと合焦する。合焦位置から構図を変えるためにレンズを移動させるとピント位置が変わるため、そこは撮影者がファインダーを見ながら補正する必要がある。最新の多点フォーカスポイントのように好きな場所でカメラが勝手にピントを合わせるという器用なことは期待できない。
F4の絞り解放はピント面はとても薄く、狙った場所に合わせるためには、それなりの修練を要する。

カメラ重量=1.3kg、レンズ重量=1.4kg、LEICA H adapter C=0.3kgの総重量3kgとかなりヘビーな機材になる。

APO MAKRO PLANAR 120mm（以下、AMP120）とはレンズ構成が異なり、HC120IIは前玉でピント位置を決めるため、それをAFモーターで駆動させるために、レンズ枚数を少なくして重量を軽くしている。対照的にAMP120はAF駆動を考えていないので、古典的なプラナー形式にレンズを2枚足して性能向上を図っている。ピント位置を決めるレンズ移動は前群、後群すべてを動かす形式で、これをそのままAF駆動させるのは当時の技術では難しかったと想像する。2023年なら価格を無視すれば、鏡筒をエンジニアリングプラスチックで軽量化を図り、レンズに薄いものを採用して、超音波モーターで駆動させるなどすると、AFが実現できるのかもしれない。