マイチェンAPS-Cコンパクト LEICA X2

ライカ・X2のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
レビュー

1.概要
ライカX2は2010年に発売された、ライカ製のコンパクトデジタルカメラ、以下のような特徴がある
詳細な仕様は表に載せているが、主な仕様を抜粋すると以下の通りである。
- 1640万画素のAPS-Cサイズセンサーを搭載
- カメラにエルマリート 24mm レンズ、35mm判換算では焦点距離36mm
- 電子ビューファインファーとして、オプションのEVF2(18753)を利用可能
- 標準の外装色はブラックとシルバー
- そのほか限定版として、Yokohama-edition、Kentaro Kobuchi Edition、ホワイト、オリーブ、ポールスミスエディションなど、多くの限定版をリリース
- ライカX2アラカルトでは、3色の本体色と(ブラック、シルバー、チタン、チタン色はアラカルト限定)、貼り革(10種類)を選択可能
- ライカ X-E(2014年発売)は、外装が異なるだけでスペックはライカ X2に準拠
2.使用感
X2は前モデルのライカ X1と比べると動作がキビキビして使い易くなったが、オートフォーカスの合焦速度はそれほど早くない。
レンズはカメラに固定されたエルマリート24mm、APS-Cサイズのセンサーを積むため、実際の撮影範囲はトリミングされ、35mm判換算で36mm相当の焦点距離となる。エルマリート24mmと1620万画素の描き出す画像は2025年現在でも十分に通用する画質を持っている。
LEICA X2の操作系はLEICA X1を踏襲しており、カメラトップの軍艦部の二つのダイヤルで操作し、シャッターと絞りをAにしておくとプログラムAEモードでお任せ撮影でき、シャッタースピードを設定すると絞りが自動調節のいわゆるシャッタースピード優先モード、絞り値を設定すると絞り優先モード、両方設定するとマニュアルモードと変化する。
ライカ X2もオートフォーカスが前提と思われるカメラだが、合焦しないときのためにマニュアルフォーカスモードもあり、これは十字キーの下ボタンでモードを変更し背面のダイヤルで操作する。
X2とレンズ鏡筒はただの筒で、絞り変更やフォーカス操作の機能はない。
レンズ交換式のライカM型カメラはカメラトップの軍艦部はシャッターダイヤルのみで、フォーカスと絞り操作はレンズの絞りを使う。この方法に慣れたライカユーザーには、このライカX2の2ダイヤルによる操作は少し違和感を感じる。
後継モデルのライカ X バリオ Typ107はレンズ鏡筒でズーム操作とフォーカス操作、ライカ X typ113はレンズ鏡筒でフォーカス操作ができるようになっている。絞りは変わらずカメラトップの軍艦部にあるダイヤルで操作するので、物理絞りでなくてもいいので、レンズ鏡筒に絞り環が付いているのが望ましい。
35mmフルサイズセンサーを搭載したライカQシリーズになって、ライカM型カメラ同様に、絞りの変更、フォーカスの両機能がレンズ鏡筒に装備される。
3.付加情報
前モデルのライカX1から、EVF2を使えるようにするなどの改良を加えて発売されたX2だが、そのデザインには疑問があり、X1のボディに後付けでカメラトップの軍幹部にEVF2用の台座をもうけたため、X1の操作レバー以外の突起物が無くすっきりして完成された外観デザインが、破綻したのは残念な点だ。
また、フラッシュの光量が足りないとのことでフラッシュ部の形状を楕円の天板に折りたたみ足を持つデザインに変更したことにより、フラッシュの位置と発光量は増えたが、X1の上から見ると3つの○が並んだ均整のとれたデザイン、フラッシュの円筒がそのまませり上がるユニークな形状ではなくなってしまった。
X2はX1同様にレンズ前にネジが切られておらず、フィルターは両面テープで貼り付けるなど工夫が必要だったので、ページ内で使用している写真のように、レンズ保護のため「KIWI foto ライカX2 / X1専用49mmレンズアダプター」を付けて使っていた。
このアダプターは、X1、X2のレンズ全面の化粧リングを外して装着する。アダプターの前面には49mm 0.5mmピッチのネジが切ってあり、市販されている49mmネジ径のフィルター、クローズアップレンズ、レンズフードなどを取り付けることができる。
後継のズームレンズを搭載したX-Varioはズームレンジが27mm~70mmと好みのレンジではなかったので買わず、Xシリーズの集大成となるX-typ113を買うまで、X2はお手軽な散歩カメラとして活躍してくれた。
仕様・歴代モデル
モデル名 | X1 | X2 (X-E) | X |
レンズ名 | ELMARIT | ELMARIT | SUMMILUX |
実焦点距離 | 24 | 24 | 23 |
35mm換算焦点距離 | 36 | 36 | 35 |
レンズ構成 | 6群8枚 | 6群8枚 | 8群10枚 |
開放F値 | 2.8 | 2.8 | 1.7 |
最短撮影距離(m) | 0.3 | 0.3 | 0.2 |
画素数 | 12.2 | 16.2 | 16.2 |
センサー | APS-C | APS-C | APS-C |
ファインダー | なし | EVF-2 | VISOFLEX1 |
液晶 | 2.7 | 2.7 | 3.0 |
液晶解像度 | 23万ドット | 23万ドット | 92万ドット |
バッテリー | BP-DC8 | BP-DC8 | BP-DC8 |
メディア | SDHC | SDXC | SDXC |
重量(g) バッテリー込み | 315 | 345 | 486 |
サイズ (WxHxD) | 124x60x32 (D=レンズ格納時) | 124x69x52 (D=使用時) | 133 x 73 x 78 |
リリース年 | 2010 | 2012 | 2014 |
カラー | 黒 グレー | 黒 銀 白 緑 ポールスミス 大丸東京 アラカルト | 黒 銀 マルーン ホワイト モンクレール |
参考リンク
- WikipediaによるLEICA X2の説明ページ
- https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/315599.html
- LEICA X1・Shige’s hobby
- LEICA X2・Shige’s hobby
- LEICA X・Shige’s hobby
- LEICA Q・Shige’s hobby
- LEICA Q2・Shige’s hobby
オプション
- LEICA X1/X2用 ハンドグリップ
- JJC LEICA X1/X2用 自動レンズキャップ(Aliexpressだと今でも買えるみたい)
- ライカX2/X1用の49mmフィルターアダプター
更新履歴
- 2025.3.19
- 2024.03.06
- 2022.05.02
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