LEITZ SUMMICRON C 40mm F2

LEICA CL向け準標準レンズ

ライカ ズミクロンC 40mmのレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影はLEICA M typ240

レビュー

  1. 使用感
  2. レンズ概要
  3. 競合との比較

1.使用感

ズミクロンC 40mmはコンパクトな準標準レンズで、ミノルタと共同開発したLEICA CL専用のレンズで、CL専用レンズとして望遠レンズのエルマー C 90mm F4がある。

両レンズともにライカMマウントを採用しているため、他のM型ライカに装着は可能だが、両レンズのヘリコイドはコストダウンのためシングルヘリコイドになっており、それにあわせて距離計連動カムが傾斜カム(傾斜カムで調べると大量に説明が出てくるので興味があれば調べてみるといいだろう。)を採用しており、このため、フィルムカメラのLEICA CL以外ではピント精度が保証されないと言われている。

購入したレンズはLEICA CLではなく、LEICA M typ240デジタルカメラで使用したため、初めて使うときはすこし身構えたが、幸いにして手持ちのボディでは、誤差の範囲内に収まっていたようで、レンジファインダーの2重像でもEVFを使用しての撮影でも、ピント位置に顕著な違いを確認することは出来なかった。

ヘリコイドの移動量も少なく、速射的な使い方に向いたレンズで、猫を捕る際などには重宝したレンズである。デジタルカメラの場合、色調はカメラ設定で如何様にも調整可能だが、標準的設定で満足のいく色が出ていた、古いレンズの割りにはコントラストもしっかりとしていた。逆光での撮影はほとんどしなかったので,そのときの実力は不明である。

2.レンズ概要

ズミクロンC 40mmは1972年にライカCL(フィルムカメラ)用にリリースされたレンズだ。
焦点距離は40mmで従来ライカの50mmよりも短い焦点距離を採用している。40mmという焦点距離は、フィルムカメラのCLはコンパクトなボディを実現するため距離窓とファインダー窓の間の距離を示す基線長が短く、50mmレンズでは合焦精度に不安があったためと考えられる。

同時期にミノルタからリリースされた、ライツ・ミノルタ CL用のロッコール・40mmとは、レンズ構成は同一だが、フィルター径が異なっているため鏡筒の一部形状が異なる。

3.競合との比較

ズミクロン C40mmは、ライカのコンパクトカメラ・MINILUXに搭載されているSUMARIT 40mmとほぼ同じレンズ構成でSUMARITは絞り開放F値が2.4と若干くらい。撮影した結果を見ると似ているように感じる。

焦点距離40mmのレンズは、ミノルタCLE用のロッコール・40mmが後にリリースされるが、こちらは一般的な並行カムを採用しており、デジタルライカで使用することに問題は無い。

また、こちらも使用しているときは問題を感じなかったが、最新のズミルックス 50mm ASPH.などは傾斜カムを採用しているとのことで、こちらは絞り開放が一段明るいため問題のでるカメラがあるのかもしれないが、使用していた際に問題を感じたことはない。

仕様

項目SUMMARITSUMMICRON CROKKOR for CLROKKOR for CLE
焦点距離(mm)40
最大絞り2.42
最小絞り16 *116
レンズ構成4群6枚
絞り羽根12 *110
最短撮影距離(m)0.8 *10.80.8
レンズ長(mm)21 *123.522.524.5
レンズ最大径(mm)49 *15051
フィルター径(mm)37 *13940.5
フード円筒ねじ込みフード
(Ms-Optics提供)
ゴム製ラッパ型ねじ込みフード・12518ゴム製ラッパ型ねじ込みフード
ヘリコイド・カム?・平行カムシングル・傾斜カムダブル・平行カム
リリース年1995 *2197219731981
製造本数120,000 *254,350-
重量(g)54 *1120125105
*1:数字はMs-optics改造レンズの数値
*2:数字はいずれもコンパクトカメラ、ライカ MINILUXの数字、Ms-Optics改造品の製造本数は数十本と推測される。

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.06.01

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