SIGMA DP1 / DP1s / DP1x
シグマ製デジタルカメラ・DP1 / DP1s / DP1x を使用した記録
<ギャラリー>
<カメラの印象>
SD14と同じセンサーを積んだコンパクトデジタルカメラ。
発売前はとても期待したカメラだったが、無印DP1はとても動作が遅いカメラで、シャッターラグ、液晶の追従性、Rawで撮っているので調整は自在だがオートホワイトバランスのいいかげんさ、バッテリーライフの短さ、ISO感度を上げられないなど、カメラとして基本性能が初期のデジカメのようで使用には忍耐を要求された。
Foveon特有のキレのある画像は、晴天下の光量のあるところで撮影した結果は今見ても十分に通用する。
また、この時期にコンパクトデジカメのサイズにほぼAPS-Cセンサーを突っ込んだカメラをリリースしたことは素直に賞賛する。APS-Cクラスのセンサーを積んだカメラではライカX1が2009年、RICOHのGRが2013年発売であるため、2008年リリースの本カメラの先進性は際立っている。
DP1をベースにマイナーバージョンアップのDP1sはパスして、最終形のDP1xを入手した。
Dp1xは画像処理チップがTrueIIになり、少しだけましなカメラになっていたが、2年の時を経過してもそれほど使える代物にはならなかった。基本的な要素技術が足りていなかったと考える。
このカメラを使っていた当時は、猫を被写体として撮っていたが、猫は動く、暗いところにいるなどの、DP1殺しのシチュエーションが多く、昼間の休んでいる猫くらいしか撮ることができなかった。
風景をじっくり撮るなら良いのかもしれないが、コンパクトさを活かしてのストリートスナップには残念ながらまったく使えない代物だった。
不良品も多く、時期によってはDP1を修理に出すとDP1xになって返ってくるという話もあった。
最初のDP1にTrueIIを積んで、DP2とインターフェースを揃えた状態でリリースすれば、プロダクトの印象はそれほど悪くなかったと思うが、初代DP1/DP2は堪え性のないシグマのやらかした歴史の一つだと感じる。
また、初代DPシリーズは発売から少し待つとアウトレットのような形で中古市場に商品が流れ比較的安く買えた。
現在は修理受付もされていないので、壊れたらおしまいとなっている。

<カメラの仕様>
第2世代Foveonセンサーを搭載したデジタルカメラ。
DP1とDP2の違いはレンズだけで、DP1が16.6mm、DP2が24.2mmのレンズを積んでいた。
項目 | DP1 | DP1s | DP1x |
カメラ有効画素数 | 有効画素:約1,406万画素 (2,652×1,768×3層) | 同左 | 同左 |
焦点距離 | 16.6mm F4 (35mmカメラ換算:28mm相当の画角) | 同左 | 同左 |
レンズ構成 | 5群6枚 | 同左 | 同左 |
撮像素子 | FOVEON X3®(CMOS)・20.7×13.8mm | 同左 | 同左 |
画像処理 | True | 同左 | True II |
背面液晶 | 2.5型・23万ドット | 同左 | 同左 |
ファインダー | なし | 同左 | 同左 |
バッテリー | リチウムイオンバッテリー(BP-31) | 同左 | 同左 |
外形寸法(mm) | 幅 x 高さ x 奥行 113.3mm × 59.5mm × 50.3mm | 同左 | 同左 |
重量(g) | 約250g (電池、メモリーカード除く) | 同左 | 同左 |
リリース年 | 2008年3月3日 | 2009年10月10日 | 2010年9月30日 |
価格 | 10万円(Open) | 54,800(Open) | 72,800(Open) |
<オプション>
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<参考文献・リンク>