復刻 LOMO x ZENIT NEW RUSSAR+ 20mm F5.6

Russar MR-2を復刻したNEW RUSSAR+ 20mm F5.6(LOMO / Lomography 版)とRUSSAR MR-2をフィルムカメラとデジタルカメラで使用したレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。一部作例のレンズは古いRUSSAR MR-2を使用している。
- HASSELBLAD X2D-100C(NEW RUSSAR+)
- LEICA M-P typ240(NEW RUSSAR+)
- Panasonic DMC-GM5(NEW RUSSAR+)
- LIECA M8(RUSSAR MR-2)
- HEXAR RF +FUJIFILM FORTIA50(RUSSAR MR-2)
レビュー


1.概要
LOMO x ZENIT NEW RUSSAR+ 20mm F5.6は、LOMO(ロモグラフィー)がロシアのZENIT社に依頼し、2014年に1958年発表のロシアンレンズ・RUSSAR MR-2を復刻したレンズ。
主な仕様は以下の通りで、詳細は表に載せている。
- 開放F値 5.6
- レンズ構成 4群6枚
- 絞り羽根 7枚
- 最短撮影距離 0.5m
- ライカMレンジファインダーカメラ距離計連動しない
- L39スクリューマウント
- フード なし
- レンズカラーバリエーション シルバー
LOMOブランド以外でロシアから輸入されて市販されているRussar MR-2 20mm F5.6は、ブラックとシルバーのカラーバリエーションがあり、それらは経年劣化によるスレや傷みが目立つものが多い。このレンズは鏡筒が作り直されたようで、光沢のあるシルバーカラーが美しい。
2.使用感
LOMO x ZENIT NEW RUSSAR+ 20mm F5.6の魅力は、対称的なレンズ構成により、描写における歪みが少ないことだ。
このレンズは、ライカレンジファインダーカメラの距離計に連動しないため、目測で使用する。ミラーレスカメラの電子ビューファインダーで使用する
また、デジタルカメラで撮影する場合、カメラに搭載されているセンサーによっては、大きな色かぶりが発生することがある。特に青空や薄暗いシーンでは色かぶりが目立つ。この現象はモノクロームでは気にならないため、モノクロセンサーで撮影するか、撮影後にモノクロ処理をすることで回避が可能だ。


迫力のある凸レンズを守るためにフィルターを装着したいけれど、フィルターを装着すると絞りが動かないというデメリットがある。
最短撮影距離は0.5mで、旧バージョンと同じなのが残念な点で、ミラーレスカメラであれば補助ヘリコイド付きマウントアダプターを使えば回避できる。
センサーサイズが小さいM4/3(マイクロフォーサーズ)、APS-Cセンサーで使用すると、周辺部がクロップされるため、カラーキャストの問題はなくなる。レンズがコンパクトなので、小さなカメラボディに装着すると、古いコンパクトカメラのような外観になり、スナップカメラとしてとても良い。
ギャラリーはマイクロフォーサーズとHASSELBALD X2Dの撮影結果を掲載した。
センサーサイズの大きなHASSELBLAD X2Dは、HOLOGON 16mm同様にイメージサークルは足りていないけれど、カラーキャストをおこさない。これは新しいセンサーのおかげと思われる。レンズの使用頻度が上がるうれしい出来事だ。
3.まとめ
結論としてLOMO x ZENIT NEW RUSSAR+ 20mm F5.6をまとめると、レンズ長23mmのコンパクトな広角レンズ。
美点は対称型のレンズ構成から被写体の歪みが少ないこと、欠点は撮影画像の周辺減光が顕著で、デジタルカメラでは、周辺減光と共にカラーキャストをおこすことだ。
仕様・考察など
対称型レンジファインダー向けレンズ共通の欠点として、フィルムカメラでは周辺減光、デジタルカメラでは周辺減光とカラーキャストがある。同じような欠点のあるレンズとして、CONTAX G HOLOGON 16mm、CONTAX G BIOGON 21mm、LEICA Super Angulon M 21mmなどがある。
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 19.3 | |
最大絞り | 5.6 | |
最小絞り | 22 | |
絞り羽根 | 7 | |
レンズ構成 | 4群6枚 | 対称型 |
最短撮影距離(m) | 0.5 | |
レンズ長(mm) | 23 | マウント面からの距離 |
レンズ最大径(mm) | 53 | |
フィルター径(mm) | 49 | フィルター装着時、絞り操作不可 |
重量(g) | 112 | レンズ +L/Mアダプタ |
参考情報
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更新履歴
- 2025.9.8
- 2024.05.05
- 2023.01.05
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