M43大口径 NOKTON 25

Voigtlander NOKTON 25mm F0.95 マイクロフォーサーズマウントをLUMIX GM5で使用したレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影はPanasonic DMC-GM5
Yusuke Asai Art works・淺井裕介アート作品
Voigtlander NOKTON 25mm F0.95
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レビュー

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1.概要

フォクトレンダー・ノクトン 25mmは、ノクトン 25mmは、2012年にフォクトレンダーブランドから最初にリリースされたマイクロフォーサーズマウントの大口径レンズで、2014年に絞りの機構を改善した、Typ-IIがリリースされている。

レンズの詳細な仕様は表に載せているが、主な仕様を抜粋すると以下の通りである。

  • ピントをあわせるフォーカス機構はマニュアルフォーカス
  • しており、最短撮影距離は0.17m
  • 絞り羽根は10枚
  • フィルター径は52mm、レンズ前方にねじ込んで装着
  • レンズフードは58mm径の専用円筒型フードが付属
  • 動画撮影向け絞り環のクリック音をオフにする機能を不採用
    • 新型のTYPE-IIは動画撮影向け絞り環のクリック音をオフにする機能を採用している。
画像はCOSINA公式ページより引用

2.使用感

ノクトン 25mmはフォクトレンダーブランドの大口径レンズで、マイクロフォーサーズカメラに装着すると35mm判換算で50mm相当のレンズとなる。
レンズはオートフォーカスには対応しておらず、ピントはマニュアルフォーカスで合わせる必要がある。

そのため、絞り開放のF0.95で使用する場合は、高精細なビューファインダー(以下、EVF)を搭載したカメラを使いたい。

今回はパナソニックのLUMIX GM5という、EVF画素数23万ドットと低画素なため絞り開放のF0.95におけるピンピーキング表示で撮影した結果はピント精度に若干の問題があった。通常状態のEVF表示でピント位置を判断しづらい場合は、EVFの部分拡大表示を使用してピント位置が求める位置に合っているか確認してからシャッターを押すようにしている。

撮影結果をみると描写は現代レンズとして不足なく、絞り開放のF0.95の撮影結果もピント位置の描写はしっかりとしており、ピント面からズレた位置にある被写体は急激にボケていく。

F4に絞ると画像全体も安定してきて、EVFに表示されるピントピーキングの表示を信用しても実用的に問題のない画像を得ることができる。

これらの描写傾向はマイクロフォーサーズマウントのノクトンシリーズに共通している。

ノクトン 25mmで気になるのは実焦点距離25mmという35mm判では広角レンズになるためか、撮影距離によっては樽形の歪みが目立つことがある。換算焦点距離 50mm相当で樽形歪みが見られるのは残念だ。

後ほど購入した、ノクトン17.5mmは歪みが抑えられているため、ノクトン 25mmのレンズ設計の古さが一因の可能性がある。

レンズとカメラの情報のやりとりする機能がないため、現像ソフトで補正する場合も、撮影者がパラメーターを調整する必要がある。exifにも焦点距離や絞り値などのレンズ情報は記録されないため、撮影者がメモを残すなどしておかないと、画像データをみてもレンズ情報がわからない。
これは、マウントアダプター経由でライカMマウントレンズを使う場合と同様である。

3.付加情報

ノクトン 25mmは初めて購入した、マイクロフォーサーズマウント用大口径レンズで、以前から使いたいと思っていたところ、中古価格が下落してきたので、購入して使用した。

LUMIX GM5は電子接点のないレンズを使用する場合、電子シャッターのみの使用となるため、「フリッカー現象」への対策、被写体の「ローリング歪み」への対策など、電子シャッター特有の問題を把握してカメラの設定などで回避可能な対策方法を知る必要がある。

フォクトレンダーのマイクロフォーサーズマウント用大口径レンズは、全部で6種類リリースされており、いずれも絞り開放値が0.95を越える明るいレンズばかりである。

  • 10.5mm F0.95 / 21mm
  • 17.5mm F0.95 / 35mm
  • 25mm F0.95 / 50mm
  • 29mm F0.8 / 58mm
  • 42.5mm F0.95 / 85mm
  • 60mm F0.95 / 120mm

その中でとくに使ってみたいレンズは42.5mmと10.5mmでその理由は以下の通りだ。

  • 実焦点距離42.5mmは35mm判の標準レンズに近く、マイクロフォーサーズでは35mm判換算で85mm相当となる、NOKTON 42.5mmは25mmで問題を感じる樽形歪みを抑えやすい焦点距離で、その描写に興味がある。
  • 超広角となる実焦点距離10.5mm、マイクロフォーサーズでは35mm判換算で21mm相当となる、NOKTON 21mm F1.4は使用していたが、それよりも明るいNOKTON 10.5mmがどのような描写をするのかこちらも興味深い。

他の絞り開放値 F0.95と一線を画す明るさの29mm F0.8はマイクロフォーサーズ向けとは言え、35mm判換算焦点距離58mmで開放絞り値 F0.8を実現している。明るさ的には唯一無二の興味深いレンズだが20万円を超える価格はマイクロフォーサーズ用レンズとしては許容しづらい。

CP+2025にてすべてのレンズを使用する機会を得たが、いずれのレンズも200万ドット級のEVFを備えたカメラであればピント位置を調節することに問題はなく、順次使っていきたいレンズである。

仕様

項目10.5mm F0.9517.5mm F0.9525mm F0.95
TYPE-II
42.5mm F0.9560mm F0.95
焦点距離(mm)10.517.52542.560
35mm判換算21355085120
最大絞り0.950.950.950.950.95
最小絞り1616161616
絞り羽根1010101010
レンズ構成10群13枚9群13枚8群11枚8群11枚8群11枚
最短撮影距離(m)0.170.150.170.230.34
レンズ長(mm)82.4807074.687.7
レンズ最大径(mm)7763.460.664.382.5
フィルター径(mm)7258525877
重量(g)585540435571860
リリース年2015年6月12日2012年4月29日2014年4月8日2013年8月23日2020年4月24日
定価¥148,000¥118,000¥105,000¥118,000¥145,000

参考リンク

更新履歴

  • 2025.1.14

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