Last updated on 2026-03-17
ロシア・ZOMZ製・Orion-15 28mm F6をデジタルレンジファインダーカメラLEICA M9、LEICA M-P typ240で使用したレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
写真作例は以下のカメラを使用した。
- LEICA M9
- LEICA M-P typ240
レビュー


1.概要
Orion 15はロシア製・焦点距離28mmの広角レンズで、レンズ構成はCARL ZEISS・TOPOGON 広角レンズをコピーしたと言われている。
主な仕様は以下の通りで、詳細は表に載せている。
- 開放F値: F6
- レンズ構成: 4群4枚
- 絞り羽根: 7枚
- 最短撮影距離: 1m
- ライカL39/Mレンジファインダーカメラ距離計連動範囲: 1m
- フード: 専用? / 40.5mm径フードをネジ込み可能
- レンズカラー: シルバー
レンズの製造は1940年代から試作が始まり、1950年代かけてにKMZ(クラスノゴルスク機械)工場で量産され、その後ZOMS(ザゴルスク光学機械)工場に製造が移管され1970年代後半まで製造が続けられたと言われている。
このレンズは銘板にレンズを光が貫くデザイン、一見すると弓を引くようなマークが記されており、これはZOMZ(ザゴルスク光学機械)工場で作られたレンズの印だ。
2.使用感
Orion 15はZEISSのTOPOGONコピーとして知られるレンズで、2つのレンズ構成はほぼ同じだが、細部や焦点距離が異なるため、ロシア側で再設計しているはずだ。
本レンズはLEICA M9を使用していた時と、LEICA M-P typ240を使用していた際の2度入手し、どちらも古いレンズでアルミ鏡筒がくたびれた状態で鏡筒の見た目は悪く、操作した感触はヘリコイドがスカスカだったので、ヘリコイドにグリスを注入するとそれなりに使える感触になった。
2本ともくたびれたレンズだけれど描写は問題なく、周辺光量が落ちる場面ではドラマチックな描写を見せ、建物を撮影した際には歪みが無く対称型レンズのレンズ構成の恩恵が感じられるが、周辺部の描写は絞り開放がF6と暗いレンズとはいえ粗が気になることもあった。
LEICA M9、LEICA M-P typ240ともに2000万画素クラスのデジタルカメラになるが、ORION-15はそれに対して不足のない解像度を持っており、現代においても十分に実用的だ。
この時代のレンジファインダーレンズに共通する特徴だが、最短撮影距離はバルナック型(ライカA型 / ライカI型)ライカの1mを踏襲しており、レンズ単体では寄れないのは残念だ。
また、絞り開放F値がF6と暗いため、光量が不足する際は手ブレの影響を受ける可能性が高く、センサー面にゴミがのっている場合は空を写すとゴミの影が写真に映り込むので注意が必要だ。
フィルター径は40.5mmとなっており、凸形状の前玉保護のためにフィルターを取り付けると、同じロシアレンズのRUSSAR MP 20mmと同様に絞りを動かせないというデメリットが発生する。
これの対処は割り切ってフィルターなしで使うか、開放でもF6と暗いのでフィルターを取り付けて絞りを変えずに撮影するのがよい。
Orion 15はより広角レンズであるRUSSAR-MP 20mm、SUPER ANGULON 21mmを使用すると、カラーキャストが発生しやすいデジタルカメラ、LEICA M9、LEICA M typ240シリーズで、カラーキャストがほとんど発生しないため使いやすいレンズと言える。
3.まとめ
Orion-15をまとめると、暗くてコンパクトな広角レンズ。
いにしえの完全対称型レンズの味わいを体感するための存在で、デジタルカメラで使用すると案外普通の写りをするので、粒子の粗いモノクロフィルムなどで古き時代の描写を楽しむレンズと言える。
仕様と考察など
ロシアレンズについて
ロシアのL39スクリューマウントレンズは、20mm、28mm、35mm、50mm、58mm、135mmと焦点距離は揃っている。2010年代後半まではかなり廉価に販売されていたが、2020年代に入り他のライカマウント互換レンズ同様に価格が上昇しており、安いので試しに使ってみようという価格ではなくなっている。
- Russar MR-2 20mm
- Orion 28mm
- Jupiter-12 35mm
- Jupiter-8 50mm F2
- Jupiter-3 50mm F1.5
- Industerシリーズ 50mm付近
- Jupiter-11 135mm
ORION 15と同時代、同じ焦点距離で絞り開放値もF6.3と近いHEKTOR 28mmと比較した。
2つのレンズは暗いレンズでとても小さいことは共通している。レンズ構成はORIONは対称型でHEKTORはトリプレットの発展系になっている。同じような性能のレンズを実現する方法の違いがみられ興味深い。


orionのレンズ構成図は、New Old Camera(イタリア)に掲載されている図を参考にした。
HEKTORのレンズ構成図は、LENS.DBに掲載されている図を参考にした。
レンズと外観の位置関係は正確ではない。
| 項目 | orion | HEKTOR |
| 焦点距離(mm) | 28 | 28 |
| 最大絞り | 6 | 6.3 |
| 最小絞り | 22 | 25 |
| 絞り羽根 | 7 | 6 |
| レンズ構成 | 4群4枚 | 3群5枚 |
| 最短撮影距離(m) | 1.0 | 1.0 |
| レンズ長(mm) | 20 | – |
| レンズ最大径(mm) | 51.5 | 49 |
| フィルター径(mm) | 40.5 | 34 |
| レンズフード | なし | ラッパ型はめ込み |
| マウント | L39 | L39スクリュー |
| 重量(g) | 112 レンズ+L/Mマウントアダプタ | 110 |
| リリース年 | 1940年代から1950年代 | 1935-1950 |
| 製造数 | ? | 11,255 |
参考情報
- TOPOGONレンズ・Wiki(英語)
- New Old CameraのORION 15mmの解説、イタリア語、とても詳しく記述されている。
- Leitz Hektor 28mm F/6.3・Lens DB
- 世界のライカレンズ パート1(P170に菊池芳文氏のレビューあり)・Ads by Amazon
- HEKTOR 28mm・Shige’s hobby
- LEICA M・Shige’s hobby
- LEICA M-P・Shige’s hobby
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更新履歴
- 2026.3.2


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