SIGMA SD14 / SD15

シグマ製デジタルカメラ・SD14 / SD15のレビューと写真作例

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<レビュー>
SD14は2007年、SD15は2010年にリリースされたシグマ製デジタルカメラ。
SD10から4年の月日が流れ、EPSON R-D1がすっかりお気に入りのカメラとなり、SD10を使うこともほとんど無くどこかのタイミングで売ってしまったと記憶している。今手元にあるSD10は2010年頃に中古で買い戻した。
SD14の発売された頃は、デジタルカメラの充実期であり、2006年にはLEICA M8がリリースされ、個人的な撮影はもっぱらライカMマウント中心のカメラ生活になっていた。
それでも、SD14が出たならばと購入して使ってみたが、白樺峠の鷹の渡りで使用したのみで売ってしまった。そのとき撮った写真を見るとSD10から続く解像感はあるけれど、R-D1のような味を感じないため、カメラそのものは普通になったが日常的な風景をこれで撮るモチベーションが見いだせなかった。
こりずにSD15も白樺峠の「鷹の渡り」の季節に購入したが、それだけで売ってしまい、翌年買い戻すという無駄をした。その頃の主力は一眼時代のSONY α900になっていたことも影響していると思う。
SD15がSD14のタイミングで出ていれば少し違ったかも知れないが、使い込むことはできなかったカメラで印象は薄い。
これを書いているときにふと中古を検索すると、SD14は3万円弱で売られている。SIGMA-SAレンズの手持ちがないので24mm F1.8 HSMと合計5万円弱、通販をポチッとやってしまった。ノスタルジーは実用を超えないことはよくわかっているんだが、過去の写真を整理しているとSD14/SD15を使ってみたい気分になった。
久々に使用したSD14は、シャッター音は小気味よく、連写を必要としない街撮りには十分な性能と感じる。しかし、やはりファインダーには難を感じる。まずセンサーサイズに対して100%近いファインダーにしたため、ファインダーを覗くととても小さく感じる。誰かがいった「井戸の底を除くよう」というのはいい得て妙である。個人的にはSD10のスポーツファインダーの方が好ましいと感じるくらいだ。そして、SD10から変わらない広角レンズを使用したときのピント山のわかりづらさ、マットがAF向けの平坦で起伏にとぼしいマットを採用しているためと思われる。これでAFがものすごく良ければ気にならないが、周囲が少し暗くなるとAFは途端に合わなくなり、それでもカメラは合焦したつもりでシャッターは切れるので、仕上がりを見てがっかりする画像も何枚か合った。
このファインダーを覗いていると、どこかのファインダーに似ているような気がして、記憶をあさるとフォーサーズカメラ・オリンパス・E-1のファインダーに近いと思い当たった。
SD14のセンサーサイズは20.7×13.8mm、フォーサーズセンサーは17.2mm x 13mm、高さ方向はほぼ同じなので、この想像はそれほど間違っていないと思う。
また、SD14がリリースされた2007年はフォーサーズカメラ・オリンパス・E-3がリリースされた時期と符合し、このときオリンパスがこのFoveonセンサーを選択していれば、ちょっとだけデジカメの歴史が変わっていたかもしれないとも思う。歴史のifを想像するのは面白い。

<仕様>
第2世代Foveonセンサーを搭載したデジタルカメラ。
450万画素 x3で実画素は450万画素だが、JPEG記録とSIGMA PhotoProでは画素を合成してより高画素の出力もできた。
SD9/10とは異なり完全に新規開発されたデジタルカメラ。このカメラからSIGMAはデジタルカメラメーカーとして世間に認められるようになったと思う。
SD14とSD15の差は、記録メディアの違い、背面液晶、カメラのデータバッファーサイズで、SD15の拡大されたバッファーサイズ(バッファメモリーの容量をSD14の2倍とし、RAW撮影時でも21コマの撮影ができる、出典:デジカメWatch.2010年記事)は、鷹の撮影などでそれなりの連射ができるようになったのはうれしいことだった。
16GBのコンパクトフラッシュを装着すると、撮影カウンターが999になることに時代を感じる。
バッテリーは専用のリチウムイオン電池BP-21、SD1で導入されたBP-22も使用できる。両者の違いはバッテリー容量の違いで、BP-21は7.4V-1500mAh、BP-22は7.4V-1200mAhとなっている。このバッテリーは形状互換品が多く、コニカミノルタのNP-400(7.4V-1500mAh)、ペンタックスのD-LI50(7.4V-1620mAh)が同一形状である。容量はシグマのBP-22が最も少ない。中華製の互換バッテリーは7.4V-2300mAhと記載があるが真にその容量があるかは不明である。

項目SD14SD15
カメラ有効画素数約1,406万画素 (2,652×1,768×3層)同左
マウントシグマSAバヨネットマウント同左
撮像素子FOVEON X3®(CMOS)
20.7×13.8mm
同左
背面液晶2.5型
約15万画素
3.0型
約46万ドット
ファインダーペンタプリズム式一眼レフファインダー同左
バッテリーリチウムイオンバッテリー(BP-21/BP-22)同左
記録メディアコンパクトフラッシュ(32GBまで)SDカード(SDHCまで)
外形寸法(mm)幅 x 高さ x 奥行 144 × 107.3 × 80.5mm同左
重量(g)約700g (電池除く)約680g (電池除く)
リリース年2007年11月2010年6月25日

<オプション>

  • 縦位置グリップ・PG-21

<参考文献・リンク>


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