LEICA SUMMARIT 50mm F1.5
ライカ・ズマリット L 50mm F1.5のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
レビュー
ズマリット 50mm F1.5は、1939年にリリースされた、ズミルックスの前身となる明るい標準レンズ。
1939から1957年までのあいだに、7.5万本ほど製造されており、中古市場でよく見かけるレンズだ。
レンズには、Mマウント版ととLマウント版が存在し、Mマウント版はマウント形状が古いため、デジタルライカで使用されるレンズ認識用6bitコードを付加する公式改造はできない。
外観の違いで前期型と後期型があるがレンズ構成は同一である。絞り羽根の枚数は15枚と多い。
ズマリット 50mm F1.5は、2007年にリリースされたズマリット 50mm F2.5、2014年にリリースされたズマリット 50mm F2.4とは関係のないレンズである。
2000年代のライカにとってズマリットは、Mマウントでは35,50,75,90mmにあてがわれ、Sマウント用レンズに使われるなど名前を便利に使い回されている。
オリジナルのズマリットは、レンズ表面が柔らかいためか、中古品のレンズ表面は傷だらけの個体が多く見られる。レンズ表面が綺麗な品はオリジナルが保証されればとても高価なはずで、安いレンズの場合は表面研磨の可能性があるだろう、表面研磨も素人仕事から専門業者までピンキリで、良い悪いは使い手の判断次第だと思う。
持っていた固体も表面にそれなりに傷があり、曇りもあったので、ぼんやりした柔らかい写りだった。
逆光時には、盛大にゴーストがでてコントラストの低下も起きていた。これは最新のズミルックス、ズミクロン 50mmではあまりみられない、オールドレンズの描写として楽しむこともできるレンズだと思う。
レンズ入手後に購入したハンマートーンのごついフードはやけに重く、価格も高かったのが印象に残っている。備品は手放すと再入手に苦労するのでいまだに手元に置いてある。
2023年不景気のまっただ中、状態の良い個体の価格は維持されているが、曇り、レンズ傷、当たりあり個体などの不具合持ちレンズは2000年代前半の価格に戻っている。安いレンズはレンズ本来の性能は出ないかも知れないが、さきほど述べたように、ゴーストやコントラストの低い写真を楽しむのであればよいかもしれない。
美しいシルバーの鏡筒とごついフードは所有欲を満足させるものであったが、最終的に手持ちの50mm激戦区の中で使用頻度が低いため売ってしまった。レンズは横浜・関内の薬とカメラを同じ店内で販売していた加藤開陽堂で購入した。この店もすでに存在しない。
仕様
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 50 | |
最大絞り | 1.5 | |
最小絞り | 16 | |
レンズ構成 | 5群7枚 | |
絞り羽根枚数 | 15 | |
最短撮影距離(m) | 1.0 | 全域カメラ距離計連動 |
レンズ長(mm) | 43 | L39マウント/マウント面からの距離 |
レンズ最大径(mm) | 47 | L39マウント/フォーカスレバーは除く |
フィルター径(mm) | A43/E41 | かぶせの43mmか41mmネジ |
重量(g) |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.03.24
- 2022.08.14
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