Last updated on 2026-06-01
2009年から2011年にかけて発売された、450万画素×3 FOVEONセンサーを搭載したコンパクトデジタルカメラ「SIGMA DP2、DP2s、DP2x」を使用したレビューと作例
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目次
ギャラリー
レビュー


1.概要
DP2シリーズは、450万画素×3(1400万画素)の第2世代Foveonセンサーを搭載したコンパクトデジタルカメラで、無印のDP2が2008年4月、DP2sが2009年3月、DP2xが2010年5月に発売され、約1年ごとにマイナーチェンジが行われた。
デジタル一眼レフカメラのSD14/SD15と同じセンサーを搭載し、記録画素数は450万画素×3で実画素は450万画素となる。
撮影時には、SIGMA RAWであるX3FとJPEGでの記録が可能だ。また、後処理でSIGMA PhotoProを使用して、画素合成による高画素の出力もできる。
DP1とDP2の違いはレンズのみで、DP1は16.6mm、DP2は24.2mmのレンズを搭載していた。
画像処理チップは、DP2、DP2s、DP2x、DP1xがTrue II、DP1、DP1sがTrueである。
DP2の専用オプションとして、クローズアップレンズALM-1がリリースされた。ALM-1は46mm径のねじ込み式で、レンズ鏡筒にねじ切りがないDP2シリーズでは、本品を直接付けることはできない。そのため、カメラにフードHA-11を取り付け、その先端にねじ込んで使用する。フードを外せばクローズアップレンズが外れるため、バヨネット式と言えるかもしれない。
DP1、DP2シリーズのバッテリー型番はBP-31で、3.7V、1300mAh、4.8Whの仕様となっている。
・DP2sの改良点
- AF速度の向上
- ボタンの視認性向上
- パワーセーブモードの追加
情報ソース:デジカメwatch 2010年4月1日記事
・DP2xの改良点
- AFE(アナログフロントエンド)の搭載
- AFアルゴリズムの最適化
- 「キャプチャー優先モード」の搭載
情報ソース:デジカメwatch 2011年6月10日記事
・DP2シリーズ・背面ボタンの違い
- DP2はボタン機能表示の印刷がすべて白色と一部ボタンは刻印のみ。
- DP2sとDP2xはすべてのボタンに機能表示が印刷され一部は赤色で印刷されている。
- 画像はシグマ配布資料から引用


2.使用感
DP2は、DP1同様に、極小ボディに大型センサーを搭載するというコンセプトで、個人的に刺さるカメラだった。仕様だけをみると、理想的なスナップカメラになるはずだった。しかし、カメラとしての実力不足によって、この期待は脆くも打ち砕かれた。
最も期待外れだったのは、ISO100・晴天、日中以外の撮影条件で、結果にノイズが浮き、手ぶれに弱いことだ。コンパクトカメラでありながら三脚固定が推奨されるという矛盾を、許容できる撮影者は少ないだろう。
それでも、DP2シリーズはDP1、DP1sと比べて快適なカメラだった。DP1xは若干マシだが、それはDP1シリーズのページで説明している。しかし、あくまでもDP1と比べての話であり、DP2シリーズは新開発の画像処理チップTrue IIを積んでも、のんびりしたカメラからは脱却していない。
DP2を購入して売却後、DP2sはパスしてDP2xを入手した。DP2シリーズはずっと画像処理チップがTrue IIで、機種が変わっても大幅な処理速度向上や撮影機能のバージョンアップはなく、背面ボタンの表記変更など細かなブラッシュアップだけで製品寿命は尽きた。
DP1、DP2シリーズの共通の問題点として、いずれの機種も電池持ちが良くなく、背面液晶のバッテリー表示が満タンでも電池電圧が足りなくなると突然死するという、SD9/SD10と同じような症状があることだ。
以前は純正バッテリー終売後に互換バッテリーを見かけたが、最近は互換バッテリーも市場から無くなっている(Amazonに怪しげな互換品があるが、怖いので紹介はしない)ため、中古のボディを手に入れた方はバッテリーの入手に苦労しそうな気がするので注意していただきたい。
互換バッテリーを使う際は、入手した電池の電圧推移を確認することがベターだ。電圧が安定して供給できなければ、このカメラは電圧のスウィートスポットが狭いため、過小電圧では動作が不安定になり、過大電圧ではカメラの基板を痛める可能性がある。
DP2xの終売時には、大手カメラ屋でアウトレットと称して投げ売りがされていたので、シグマカメラの実態を知らずに手に入れたユーザーは、入手を後悔した可能性が高いと推測される。
3.まとめ
結論としてDP2シリーズをまとめると、DP2、DP2s、DP2xは画像処理チップがDP1x相当のTrue IIを搭載して発売されたので、無印DP1、DP1sよりは多少マシな動作になっているけれどDP2からDP2xまで動作速度にほとんど違いは無い。
DP2シリーズを使うならば、手ぶれのリスクと撮影テンポに相当の忍耐を要求されること覚悟して使う必要がある。
また、発売から15年以上経過しているため、センサーを含む電子基板の劣化による故障も懸念される。
2025年現在、オールドデジカメブームのようなあやふやなブームにのって、DP2シリーズもびっくりするような中古価格で流通しているのをみかける。しかし、所詮は450万画素のコンデジなので、1万円程度ならまだしも、数万円の価格を出してまで使うカメラではない。同じセンサーを楽しむのであればSD14かSD15のほうが安定した撮影が楽しめる。
・X3Fファイル
X3Fファイルは、R,G,Bの3色の情報を1ピクセル毎に保存しているため、通常のベイヤーセンサーの3倍のデータ量となる。
このX3Fを処理するSIGMA PHOTO PRO(以下、SPP)はSD9のころから使用している。リリース当初は動作が不安定、動作が遅いと文句を言っていた。
しかし、2024年のM2 Pro搭載のMac miniで使用したところ、SPPの不用意なクラッシュはほとんど見られず、画像の処理速度も実用に十分な速度に達していることが実感できた。PCのCPUパワー増大による処理速度向上の恩恵を感じる出来事だ。
フリーウェアのX3FをDNGに変換するユーティリティソフトも使用したことがあるけれど、使用した時期のバージョンはDNGに変換した後の画像から、かなり画像処理しないとSPPと同じクオリティにすることは困難で、その手間をかける必然性を見いだせなかった。その後、ソフトウェアが改良されているかは不明だ。
DNG変換後の画像がSPPデフォルトと同等の画像を得ることができれば、他のソフトで微調整をするのが他のソフトウェアを使い慣れたユーザーには理想的な作業フローと考えたがそうはならなかった。
変換ソフトは個人が作成したフリーウェアなので、利用者が文句を言う筋合いが無いことも確かだ。
画像処理ソフトのAffinity Photoで現像ができることがわかったので、こちらのページでテストしてみた。こちらもSPPと同じ結果を得るためには、入念に調整方法を研究しなくてはいけないことはわかっている。
しかし、APPLEのM-CPUにSPPが対応したおかげで、ストレス無く調整した画像を出力できるようになったため、あまり深追いはしていない。SPPで出力したJPGをAffinity Photoで最終調整するのが今のところベターな作業フローだと考えている。
2024年現在、新規Foveonセンサーの開発は滞っているようである。今後、新しいX3Fデータに巡り会うことがあるのか、興味深く待っている。
仕様
| 項目 | DP2 | DP2s | DP2x |
| カメラ有効画素数 | 有効画素:約1,406万画素 (2,652×1,768×3層) | 有効画素:約1,406万画素 (2,652×1,768×3層) | 有効画素:約1,406万画素 (2,652×1,768×3層) |
| 焦点距離 | 24.2mm F2.8 (35mmカメラ換算:41mm相当の画角) | 24.2mm F2.8 (35mmカメラ換算:41mm相当の画角) | 24.2mm F2.8 (35mmカメラ換算:41mm相当の画角) |
| レンズ構成 | 6群7枚 | 6群7枚 | 6群7枚 |
| 撮像素子 | FOVEON X3®(CMOS)・20.7×13.8mm | FOVEON X3®(CMOS)・20.7×13.8mm | FOVEON X3®(CMOS)・20.7×13.8mm |
| 画像処理 | True II | True II | True II |
| 背面液晶 | 2.5型・23万ドット | 2.5型・23万ドット | 2.5型・23万ドット |
| 内蔵ファインダー | なし | なし | なし |
| 外付け光学ファインダー | VF-21 | VF-21 | VF-21 |
| バッテリー | リチウムイオンバッテリー(BP-31) | リチウムイオンバッテリー(BP-31) | リチウムイオンバッテリー(BP-31) |
| 外形寸法(mm) 幅 x 高さ x 奥行 | 113.3 × 59.5 × 56.1 | 113.3 × 59.5 × 56.1 | 113.3 × 59.5 × 56.1 |
| 重量(g) (電池、メモリーカード除く) | 260g | 260g | 260g |
| リリース年 | 2009年4月24日 | 2010年3月27日 | 2011年5月27日 |
| 価格 | 69,800円(Open) | 70,000(Open) | 49,800(Open) |
オプション
- クローズアップレンズ:AML-1
- フード:HA-11 ・Ads by Amazon
- ビューファインダー:VF-21
- バッテリー:BP-31(終売)
- BP-31用 バッテリチャージャー:BC-31
参考情報
- SIGMA 公式・生産の終了したカメラ DP2
- SIGMA 公式・生産の終了したカメラ DP2s
- SIGMA 公式・生産の終了したカメラ DP2x
- DP2x・シグマ公式配布製品PDF
- デジカメwatch 2010年4月1日記事
- デジカメwatch 2011年6月10日記事
- DP2とDP2sのボタン表記の比較・デジカメWatch
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更新履歴
- 2025.4.12
- 2024.8.17
- 2024.06.26:改稿
- 2024.02.12:改稿
- 2023.04.07:初稿


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