AVENON SUPER WIDE L 21mm F2.8

アベノン製L39スクリューマウント広角レンズ

AVENON SUPER WIDE 21mmのレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影はLeica M9

レビュー

  1. 使用感
  2. レンズ概要
  3. アベノンとは
AVENON 21mm 後期
AVENON 21mm 前期

1.使用感

アベノン スーパーワイド 21mm123は今は無きアベノン光機リリースした焦点距離21mmの広角レンズ。

このレンズの特徴は、大きく湾曲した前玉で、鏡筒が大型のため、ライカ CLや、ミノルタCLEなどのコンパクトなカメラボディより、M5などの大柄なボディになじむデザインだ。シルバー前期とブラック後期の両レンズを使ったが、操作性、写りを含めおおきな違いは感じなかった。逆光耐性も同じようだったと記憶している。

このレンズはAPS-CセンサーのR-D1、APS-HセンサーのM8.2、FullサイズセンサーのM9とセンサーサイズの異なるカメラで使用した。デジタルフルサイズでは周辺部の像に乱れが見られ、センサーによってはカラーキャストも発生する。APS-Hセンサー以下のセンサーであれば十分な性能を有している。作例には載せていないがライカ M8.2の夜景写真を見ると夜景の光条が8本でているので、このときはブラックの後期を使っていたことがわかる。R-D1の時は古いシルバーを使っていた。

シルバーの際に試用したアベノン製21mmファインダーは、それほど見栄のよいものでは無く、当時所有していたツァイス製21mmファインダーがクリアーな視界で使い易かった。

21mmは好きな画角で同時期に多くのレンズを持っていたので、このレンズを使うことは少なかった。画像保管のHDDを見ても十数回の使用で売ってしまっている。アベノンブランドのレンズは2000年代はかなり低価格であったが、2023年現在では中古レンズ市場で存在は確認できるが価格は上昇傾向にある。

2.レンズ概要

このレンズには、シルバー鏡筒の前期型と、ブラック鏡筒の後期型があり、その違いは最短撮影距離(1m>0.75m)と、絞り羽根枚数(6枚>8枚)、絞りに中間ストップ(2.8-4間の3.5で止まる)の追加である。シルバーは専用のフードとファインダーが付属していた。ブラックはレンズ単体で入手したため付属品は不明だが、中古市場ではレンズ単体の箱で売られているのを見かけたので、ブラックのファインダーは用意されていないかもしれない。

3.アベノンとは

アベノン光機はスーパーワイド・21mmのほかに、28mm、Avenon P.H AIR LENS・ピンホールレンズの3種をL39スクリューマウントでリリースしている。ピンホール以外のレンズは他社にOEM供給され、コバレックス(Kobalkux)銘、などでリリースされている。

また、CONTAX-GマウントレンズをライカL39スクリューマウントで距離計連動に改造するサービスもおこなっており、手元にCONTAX-G 28mmのLマウント改造品がある。

書籍「世界のライカレンズ Part2」写真工業出版社(ISBN978-4-87956-065-0)のP941に中村文夫さんがAVENON SUPER WIDE 21mmのレビュー、P96に萩谷剛さんがAVENON 28mmのレビューをそれぞれ寄稿している。

アベノン光機に関しては、あまり詳しい情報はWebに残っておらず、先述した中村文夫さんがCapaに寄稿した記事で少し触れられており、先述の書籍「世界のライカレンズ Part2」写真工業出版社(ISBN978-4-87956-065-0)の萩谷剛さんのAVENON 28mmのレビューにてアベノン光機の社長の名前が「阿部毅」との記述がみられる。この情報も真偽を確かめるためには、過去の雑誌などを探す必要があるが、ウェブでアベノンについてまとめられた情報も出典不明のものが多い。

仕様・比較

項目前期(銀色)後期(黒色・2000年エディション)
焦点距離(mm)2121
最大絞り2.82.8
最小絞り2222
絞り羽根68
レンズ構成6群8枚6群8枚
最短撮影距離(m)1.00.75
レンズ長(mm)4949
レンズ最大径(mm)6464
フィルター径(mm)5858
重量(g)225?

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.9.6
  • 2024.2.7:更新
  • 2023.6.20:初稿

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