AVENON SUPER WIDE L 21mm

アベノンスーパーワイド 21mm L39スクリューマウントのレビューと写真作例

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＜ギャラリー＞
アベノンスーパーワイド 21mm 写真作例（EPSON R-D1）

アベノンスーパーワイド 21mm 写真作例（Leica M8.2）

アベノンスーパーワイド 21mm 写真作例（Leica M9）

＜レビュー＞
アベノンスーパーワイド 21mmは今は無きアベノン光機リリースした焦点距離21mmの広角レンズ。
このレンズには、シルバー鏡筒の前期型と、ブラック鏡筒の後期型があり、その違いは最短撮影距離（1m＞0.75m）と、絞り羽根枚数（6枚＞8枚）、絞りに中間ストップ（2.8-4間の3.5で止まる）の追加である。
シルバーは専用のフードとファインダーが付属していた。ブラックはレンズ単体で入手したため付属品は不明だが、シルバーと同じ物が用意されているはずだ。
アベノン光機は21mmのほか、28mm、ピンホールレンズの3種をリリースしている。このレンズは他社にOEM供給され、コバレックス(Kobalkux)銘、他いくつかのブランド銘でリリースされている。
同社はCONTAX-Gマウントレンズを、LEICA-L距離計連動にて改造するサービスもおこなっており、手元にCONTAX-G 28mmのLマウント改造品がある。
アベノンブランドのレンズは2000年代はかなり低価格であったが、2023年現在では中古レンズ市場で存在は確認できるが価格は上昇傾向にある。
21mmは好きな画角で同時に多くのレンズを持っていたので、このレンズを使うことは少なかった。画像保管のHDDを見ても十数回の使用で売ってしまっている。

写真にある前期型と後期型の両レンズを使ったが、操作性、写りを含め顕著な違いは感じなかった。逆光耐性も同じような物だったと記憶している。
大きく湾曲した前玉が印象的で、CL/CLEなどのコンパクトなカメラボディより、大柄なM型ライカボディになじむデザインだ。
筆者はこのレンズを、APS-CセンサーのR-D1、APS-HセンサーのM8.2、FullサイズセンサーのM9とセンサーサイズの異なるカメラで使用した。デジタルフルサイズでは周辺部の像に乱れが見られ、センサーによってはカラーキャストも発生する。APS-Hセンサー以下のセンサーであれば十分な性能を有している。
M8.2の夜景写真を見ると夜景の光条が8本でているので、このときはブラックの後期を使っていたことがわかる。R-D1の時は古いシルバーを使っていた。

書籍「世界のライカレンズ Part2」写真工業出版社（ISBN978-4-87956-065-0）P94 *1に同じく中村文夫さんがAVENON SUPER WIDE 21mmのレビューを寄稿している。
アベノン光機に関しては、あまり詳しい情報はWebに残っておらず、リンク先の中村文夫さんがCapaに寄稿した記事で少し触れられていることと、書籍「世界のライカレンズ Part2」写真工業出版社（ISBN978-4-87956-065-0）P96の萩谷剛さんのレビューにはアベノン光機の社長の名前は「阿部毅」との記述がみられる。Webのまとめ情報には出典不明の情報が多い。

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＜仕様＞

項目	前期（銀色）	後期（黒色・2000年エディション）
焦点距離(mm)	21	21
最大絞り	2.8	2.8
最小絞り	22	22
絞り羽根	6	8
レンズ構成	6群8枚	6群8枚
最短撮影距離(m)	1.0	0.75
レンズ長(mm)	49	49
レンズ最大径(mm)	64	64
フィルター径(mm)	58	58
重量(g)	225	?