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アベノン製 L39 AVENON 28mm F3.5

Last updated on 2026-04-15

AVENON 28mm F3.5 L39をフィルムカメラとデジタルカメラで使用したレビューと写真作例

目次

ギャラリー

写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。

レビュー

Before imageAfter image

1.概要

AVENON 28mm F3.5 L39はアベノン光機が1982年、1992年、そして1997年にリリースした、ライカL39スクリューマウントの広角レンズだ。

このレンズはマイナーチェンジを何度かしており、ここでは1982年から1997年までを前期型と呼び、大きな変更があった1997年にリリースされたレンズを後期型と呼ぶ。

前期型と後期型の違いは、フォーカスレバーの形状、絞り羽根の枚数、および最短撮影距離です。フォーカスレバーは、前期型が上写真にあるような、古いライカ・エルマー50mmなどに見られるピン形状であるのに対し、後期型はズミクロン6枚玉などに似た二股形状となっている。

前期型は銀色と黒色があるが、後期型は黒色のみである。そして、後期型を探す場合は、フォーカスレバーの形状と絞り羽根の枚数を確認するとよい。

レンズ構成は、前期・後期とも4群6枚のガウス型で変わらない。レンズコーティングは、年代ごとに進化している可能性があるが、詳しい資料はない。

レンズの付属品は、前期型にはラッパ型のネジ込みフードとファインダーが付属している。ブラック後期型はレンズ単体で入手したため付属品は不明だが、中古市場でレンズ単体の箱を見かけたことがあるので、ファインダーは付属していないと思われる。

アベノンは、28mmレンズのほかに、より広角のAVENON SUPER WIDE 21mmレンズも提供していた。

  • *1:WikiにはすべてのAVENON 28mmの最短撮影距離が1mになっているが、二股フォーカスレバーの後期型は0.8mと目盛りが刻まれ、そこからさらに繰り出しが可能で0.75mとなっている。ebayなどで売られているAVENON 28mmの写真で距離計目盛りが確認できる。

2.使用感

AVENON 28mm F3.5 L39の描写は、35mmフィルムとAPS-H以下のセンサーで使う分には申し分のない性能だ。
旧バージョンのシルバーは、最短撮影距離が1mなところが残念だ。
後にリリースされたブラックバージョンでは、最短撮影距離が0.75mに短縮されているため、近接撮影が少ししやすくなっている。シルバーとブラックの両方の撮影結果を比較すると、ブラックバージョンの方が画像の抜けが良く感じられるため、レンズコーティングが進化しているのかもしれない。

このレンズは比較的長い間所有していたので、フィルムカメラの「HEXAR-RF」、デジタルカメラの「EPSON R-D1」と「LEICA M8/LEICA M8.2」で使っていた。
「LEICA M9」は35mmフルフレームセンサー(フルサイズ)だが、すでに売却してしまったため、その写りを確かめることはできなかった。

コンパクトなレンズなので、装着するカメラもコンパクトなMINOLTA CLEなどが似合う。

アベノンレンズは、2000年代にはかなりリーズナブルな価格で取引されていた。しかし、2023年現在では、中古市場で品は見るものの、価格は上昇傾向にある。描写などは現代レンズには及ばないため、実用性を考えると、その価格に見合うかは微妙だ。しかし、コレクターにとっては、価格がいくらになろうが手に入れたいレンズだろう。

このレンズをもう一度入手するかと問われると、正直なところ微妙である。それは、焦点距離28mmのLEICA-L39スクリューマウントとMマウントには、多くの個性的なレンズがあるためだ。

手元に残した焦点距離28mmのレンジファインダーレンズはELMARIT-M 28mmの初代対称型、CONTAX G 28mm、そしてMs-Optics(宮崎光学)製の数本だ。使用した28mmレンズの中で、AVENON 28mm F3.5 L39の存在感は、正直言って薄かった。

AVENON 28mm F3.5 L39については、以下の2書籍に記事が載っている。

3.まとめ

AVENON 28mm F3.5 L39をまとめると、レンジファインダーカメラ向け焦点距離28mmとしては、あまり例のないダブルガウス型の28mmを使ってみたいという衝動があるかないかだろう。写りに関してはそれほど特徴があるわけでは無いため、許容できる範囲の価格で見かけたら購入するくらいのレンズだ。

ダブルガウス型の28mmは意外と少なく、私が所有している、または過去に所有していたレンズの中では、Ms-OpticsのAPOQUALIA G 28mmしか見当たらない。薄型で少し気になった中華のBrightin Star 28mm F2.8を調べたところ、やはりダブルガウス型ではなかった。

仕様・考察など

アベノンとは

アベノン光機は、L39スクリューマウントを採用した、次の3本のレンズを販売した。AVENON SUPER WIDE 21mm F2.8、AVENON 28mm F3.5、Avenon P.H AIR LENS(ピンホールレンズ)だ。21mmと28mmは、他社にOEM供給されており、Kobalkux(コバレックス)のブランド名でリリースされている。

また、CONTAX-GマウントレンズをライカL39スクリューマウントで距離計連動に改造するサービスもおこなっており、手元にはCONTAX-G 28mmのLマウント改造品がある。

書籍「世界のライカレンズ Part2」写真工業出版社(ISBN978-4-87956-065-0)のP94に中村文夫さんがAVENON SUPER WIDE 21mmのレビュー、P96に萩谷剛さんがAVENON 28mm F3.5 L39のレビューをそれぞれ掲載されている。
私が所有している2刷の書籍では、萩谷剛さんのレビューに載っている28mmのレンズ構成図は、4群6枚は正しいが後群のレンズの構成がAVENON作成のチラシと異なる。仕様・比較で掲載しているレンズ構成図は、AVENONのチラシの図を参考にしたものである。

アベノン光機に関しては、あまり詳しい情報はWebに残っていない。先述した中村文夫さんがCapaに寄稿した記事で少し触れられており、前述の書籍「世界のライカレンズ Part2」写真工業出版社(ISBN978-4-87956-065-0)の萩谷剛さんのAVENON 28mm F3.5 L39のレビューに、アベノン光機の社長の名前が「阿部毅」と記述されている。この情報の真偽を確かめるには過去の雑誌などを探す必要があり、ウェブ上でアベノンについてまとめられた情報も出典不明のものが多い。

28mm F3.5レンズ

28mm F3.5のレンジファインダーカメラ向けレンズは、現代レンズではVoigtlanderCOLOR SKOPAR 28mmMINOLTA G-ROKKOR 28mm F3.5があり、近代のレンズはCANON S 28mm F3.5W-NIKKOR 28mm F3.5がある。

現代レンズのうち、MINOLTA G-ROKKOR 28mm F3.5はコンパクトカメラ TC-1から転用したレンズで描写に独特の癖があるため、COLOR SKOPAR 28mm F3.5と比較してみた。

AVENON 28mmは極オーソドックスなダブルガウス型、COLOR SKOPAR 28mmは前玉に設計上の工夫を感じる現代的なレンズに仕上がっている。中心部は両レンズ共に問題のない描写をしており、レンズの違いは周辺部の描写にあらわれそうだが、両レンズの作例はすべて35mmフルサイズセンサーより小さなセンサーのカメラで撮影しているため、周辺部の善し悪しについては判断できない。

  • レンズ構成図はアベノンは古いチラシの図をトレースして引用し、Voigtlanderはコシナの発行したPDFより引用した。図のサイズと位置はこちらで調整しているため、厳密ではない。
Before imageAfter image
項目AVENON 28mm
前期(銀色・黒色)
AVENON 28mm
後期(黒色)
Color Skopar 28mm L39
焦点距離(mm)282828
最大絞り3.53.53.5
最小絞り161622
絞り羽根61010
レンズ構成4群6枚4群6枚5群7枚
最短撮影距離(m)1.00.750.7
レンズ長(mm)17.417.425.8
レンズ最大径(mm)515150
フィルター径(mm)434339
レンズフードネジ込み円筒ラッパ型ネジ込み円筒ラッパ型ネジ込み円筒型、角形LH-1
マウントL39L39L39
重量(g)100100163
リリース年1982,199219972002年5月
価格(税別)??シルバー ¥45,000 ブラックペイント ¥48,000

参考情報

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更新履歴

  • 2025.4.1
  • 2024.9.6
  • 2024.2.7:改稿
  • 2023.6.22:初稿

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