Last updated on 2025-10-22
KONICA HEXANON 50mm / F2.4 L39マウントをLEICA M9とLEICA M8.2で使用したレビューと写真作例
- 本サイト表示の広告詳細は本リンク先に記載、本文中斜め文字のリンクはアフィリエイトリンク
目次
ギャラリー
写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。
- LEICA M9
- LEICA M8.2
レビュー


1.概要
Hexanon 50mm f/2.4は1997年に発売された、ライカL39スクリューマウントレンズ。
藤澤商会が企画して2000本限定*1でコニカが製造した標準レンズ。
- *1 製造本数は諸説あり、もっとも妥当な検証をしていると思われる、KONICA @ wiki コニカ製LTM交換レンズについて(Japanese)の数値を記載した。
レンズ仕様は以下のとおりで、詳細は仕様表に記載している。
レンズ構成は4群6枚のガウス型、最短撮影距離は0.8m、絞り開放値はF2.4となっている。
- 開放F値 2.4
- レンズ構成 4群6枚
- 絞り羽根 10枚
- 最短撮影距離 0.8m
- ライカMレンジファインダーカメラ距離計連動 0.8m
- フィルター径 40.5mm
鏡筒はシルバーで鏡筒は沈胴式、ブラックのねじ込みラッパ型フードが付属している。
2.使用感
Hexanon 50mm f/2.4は鏡筒はコニカらしい堅実で精密な造りで沈胴機構、フォーカスリング共に正確で緻密な動作をし、レンズはほどよい大きさのフォーカスレバーでピント合わせをスムーズにおこなえる。
描写は35mmフルフレームセンサーカメラのLEICA M9の撮影結果をみると、ピント位置の描写は繊細で猫の毛並みがよく表現されている。そして絞り開放値はF2.4とそれほど明るくないが前後のボケは十分に美しく、周辺減光はみられず周辺部の乱れもないため安心して使用できる。
逆光時は若干フレアがかかり白飛び傾向があるが、目立つゴーストはないため、画像処理でコントラストを整えることによりその影響を低減できる。
LEICA M8.2はLEICA M9より小さなAPS-Hサイズセンサーを搭載しており、撮影時の焦点距離は50mm*1.33=67mmとなり被写体距離が同じであればより拡大した写真となる。いわゆるレンズ中央の描写の良い部分だけを使っているため画像全体の解像度はよく見えるが、周辺部のボケはカット(クロップ)されてしまうため被写体との距離感はLEICA M9とは違うことを意識する必要がある。
スタイリングについては、大きさはデジタルライカMカメラと良くマッチしており、レンズ鏡筒はシルバー仕上げだけれど、ブラック、シルバーいずれのボディに装着しても違和感がない。
残念ながらフィルムカメラでは使用することがなく、フィルムの撮影結果は残っていないが、デジタルカメラの結果をみるかぎり、リバーサルフィルムの繊細な描写にも十分に対応できるレンズと思われる。
3.まとめ
結論としてヘキサノン 50mm F2.4をまとめると、レンズ鏡筒の質感もよく破綻の無い描写をする。
しかし、コニカ標準レンズは50mm F3.5、50mm F1.9、50mm F2、50mm F1.2と多くラインナップされており、より明るいレンズ、より描写の良いレンズがあるため、本レンズには標準レンズとして特筆するべき点が無いことが惜しい。
仕様・考察など


Hexanon 50mm f/2.4と形状、リリース年が近いのは、エルマー M 50mm F2.8の最新型だ。
レンズ構成はエルマーが変形トリプレットで、ヘキサノンはガウス型となり、レンズ構成からもヘキサノンがすこし大きくなる。
写りはトリプレットの抜けのよさと、ガウス型の収差補正が有利で平坦な写りのどちらが好みかによる。50mmの標準レンズなので両者ともとんでもなくひどい写りをすることは無い。
このレンズは当時としてはまとまった数のレンズが供給され、そのレンズ仕様は凡庸なので中古市場で人気は低く、2010年台は新品のような状態のレンズを安価で見かけることがあった。2020年代に入るとさすがにそんなことはなくなり少し珍しいレンズになっている。
本レンズの開放F値が2.4に抑えられているのは、2000年にリリースするM HEXANON 50mmとの差別化をが理由の一つとして考えられる。その根拠としてはM HEXANON 50mmのフィルター径も40.5mmで、本レンズと同じフィルター径を採用しており、レンズ構成も同じガウス型なのでF2まで明るくできない理由が見当たらないためである。
| 項目 | ヘキサノン | エルマー M |
| 焦点距離(mm) | 50 | 50 |
| 最大絞り | 2.4 | 2.8 |
| 最小絞り | 16 | 16 |
| レンズ構成 | 4群6枚 | 3群4枚 |
| 絞り羽根枚数 | 10 | 6 |
| 最短撮影距離(m) | 0.8 | 0.7 |
| レンズ長(mm) | 30(+M/Lリング・沈胴) 43(+M/Lリング・使用) | 21.6(沈胴) 37.6(使用) |
| レンズ最大径(mm) | 52 | 52 |
| フィルター径(mm) | 40.5 | 39 |
| 重量(g) | 200 | 170(黒) 245g(銀r) |
| リリース年 | 1997 | 1994〜2007 |
| 定価(円・税別) | 68,000 | 10万円程度 |
参考情報
- KONICA @ wiki コニカ製LTM交換レンズについて(Japanese)
- Camera wiki.org Konica-lenes(English)
- M型ライカのすべて―M型ライカのボディとレンズの魅力を徹底検証する・Ads by Amazon
- P88に少しだけ本レンズの紹介あり
- 世界のライカレンズ Part2・Ads by Amazon
- P64に中村文夫氏のレビューあり
- LENS.DB・KONICA HEXANON L39 50mm F2.4
- Ms-Optics APOQUALIA H 50mm F3.5・Shige’s hobby
- KONICA L39 HEXANON 50mm F2.4・Shige’s hobby
- Voigtlander L39 HELIAR 50mm F3.5 Year101・Shige’s hobby
- LEICA ELMAR 50mm F2.8・Shige’s hobby
広告
- 広告リンクの商品は商品写真、価格、送料などを複数サイトで比較し商品の妥当性を確認してから購入をお勧めする。
- Hexanon 50mm f/2.4・Ads by ebay
- ヘキサノンレンズ 中古・Ads by Rakuten
- コニカレンズ 中古・Ads by Rakuten
- ヘキサー カメラ 中古・Ads by Rakuten
- ライカレンズ・Ads by Amazon
- コニカレンズ・Ads by Amazon
- ライカレンズ・Ads by Amazon
- コニカレンズ・Ads by Amazon
- コニカ M-HEXANON 35mm F2 Mマウント・Ads by Amazon
- コニカ M-HEXANON 50mm F2 Mマウント・Ads by Amazon
- Konica Hexar RF ボディ・Ads by Amazon
- コニカヘキサーRFのすべて (エイムック 205)・Ads by Amazon
Amazon Prime Sale
更新履歴
- 2025.4.20
- 2024.9.7
- 2024.03.02:改稿
- 2022.05.23:初稿


Be First to Comment