KONICA L HEXANON 50mm F2.4
ガウス型の沈胴式・標準レンズ
コニカ・L ヘキサノン 50mm / F2.4のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA M8.2
レビュー
1.使用感
ヘキサノン 50mm F2.41は、コニカ製L39スクリューマウントの標準レンズ。
鏡筒はコニカらしい堅実で精密な造りで沈胴機構、フォーカスリング共にスムーズでなめらかな操作感で、ほどよい大きさのフォーカスレバーでピント合わせもスムーズにおこなえる。
作例に使用したLEICA M8.2の撮影結果をみると、ごく普通の現代的な味付けのレンズで絞りの値による画像の変化が少なく安定感のあるレンズだ。
当時としてはまとまった数のレンズが供給されたこととレンズスペックが凡庸なため中古市場での人気はなく、2020年台でも新品のような状態のレンズをそれなりの価格で見かけることがある。
残念ながら我が家の50mmレンズ群に埋もれたため、別レンズ購入の際に売ってしまった。そして、自身の過去写真を探してもレンズ外観写真が出てこないと思っていたが、古い写真の整理中に見つけた姿を見ると、ブラックのM型ライカによく似合うレンズである。
2.レンズ概要
ヘキサノン 50mm F2.4は、藤澤商会がコニカに依頼し、1500〜2000本限定で製造した標準レンズ、鏡筒は沈胴式、レンズ構成は4群6枚のガウス型、絞り開放F値はF2.4を採用する。
鏡筒はシルバーで、ブラックのねじ込みラッパ型フードが付属している。
3.競合との比較
形状、リリース年ともに近いのは、エルマー M 50mm F2.8の最新型だ。レンズ構成はエルマーが変形トリプレットで、L HEXANON2はガウス型でヘキサノンのほうがレンズが大型化するのは必然で、実際のサイズもヘキサノンのほうが大きくなっている。一般的な試用でヘキサノンのレンズ全長として記述されているのは、沈胴時のサイズであるためエルマーよりも小さい値となるが実使用時はエルマーよりも長くなる。
写りはトリプレットの抜けのよさと、ガウス型の収差補正が有利で平坦な写りのどちらが好みかによる。50mmの標準レンズなので両者ともとんでもなくひどい写りをすることは無い。
本レンズの開放F値が2.4に抑えられているのは、2000年にリリースするM HEXANON 50mmとの差別化をが理由の一つとして考えられる。その根拠としてはM HEXANON 50mmのフィルター径も40.5mmで、本レンズと同じフィルター径を採用しており、レンズ構成も同じガウス型なのでF2まで明るくできない理由が見当たらないためである。
標準レンズは、フォクトレンダーのヘリアー型レンズもあるため、現代のテクノロジーで再構築されたレンズを格安で使えるので、レンズ遊びをするのにはよい焦点距離だ。
仕様・比較
項目 | ヘキサノン | エルマー M |
焦点距離(mm) | 50 | 50 |
最大絞り | 2.4 | 2.8 |
最小絞り | 16 | 16 |
レンズ構成 | 4群6枚 | 3群4枚 |
絞り羽根枚数 | 10 | 6 |
最短撮影距離(m) | 0.8 | 0.7 |
レンズ長(mm) | 30.3(+M/Lリング・沈胴時) 52(+M/Lリング・使用時) | 21.6(M・沈同時) 37.6(M・使用時) |
レンズ最大径(mm) | 52 | 52 |
フィルター径(mm) | 40.5 | 39 |
重量(g) | 200 | 170(Black) 245g(Silver) |
リリース年 | 1997 | 1994〜2007 |
定価(円・税別) | 68,000 | 10万円程度 |
参考文献・参考リンク
- KONICA @ wiki コニカ製LTM交換レンズについて(Japanese)
- Camera wiki.org Konica-lenes(English)
- M型ライカのすべて―M型ライカのボディとレンズの魅力を徹底検証する
- P88に少しだけ本レンズの紹介あり(リンク先はアマゾンジャパン・アフィリエイトリンク)
更新履歴
- 2024.9.7
- 2024.03.02:改稿
- 2022.05.23:初稿
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