HASSELBLAD HC 80mmとLEICA S DSLR

AF標準レンズ・HASSELBLAD HC 80mmをLEICA S typ007 デジタル一眼レフカメラで使用したレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
レビュー


1.概要
HASSELBLAD HC 80mm F2.8はハッセルブラッド Hシリーズ用の中望遠レンズ。レンズをHASSELBLAD Xシリーズカメラで使用したレビューはリンク先ページで紹介している。
ハッセルブラッドのHシリーズレンズには大きく2つのバージョンがあり、オレンジドットと呼ばれる新型と、FUJINONブランドを含む無印の旧型がある。ライカ Sシリーズで使用する場合は、新型、旧型問わずに使用可能でレンズに問題がなければオートフォーカスで使用することができる。
ここでは、LEICA S typ007での使用に絞ってレビューを記す。
HASSELBLAD HC 80mm F2.8をLEICA S Typ007(S2,S-E,S typ006,S3を含む)で使用するには、ライカが純正でリリースしている、LEICA S adapter Hを使う必要があり、以下の構成で使用する。
- LEICA S +LEICA S adapter H+HASSELBLAD HC 80mm F2.8
上記組み合わせにて、LEICA Sにてオートフォーカスで撮影することができ、LEICA Sシリーズの採用する45mm x 30mmの中判デジタルセンサーでは、35mm判換算係数0.8をかけると、焦点距離64mm相当の少し長めの標準レンズとなる。
ハッセルブラッドのHシリーズレンズには大きく2つのバージョンがあり、オレンジドットと呼ばれる新型と、FUJINONブランドを含む無印の旧型がある。ライカ Sシリーズで使用する場合は、新型、旧型問わずに使用可能でレンズに問題がなければオートフォーカスで使用することができる。
HASSELBLAD HC80mmをHASSELBLAD Xシリーズで使用したレビューがリンク先にある。リンク先はカメラボディにHASSELBLAD Xシリーズを使用しており、レンズはマニュアルフォーカスで使用する。
2.使用感
HASSELBLAD HC 80mm F2.8をLEICA S Typ007で使用した感想は、合焦速度は現代のカメラと比べると遅いがLEICA Sの中央一点のみのフォーカスポイントを使い中央で合わせる限りフォーカス精度は満足でき、暗所やよほどコントラストが無い被写体以外はきちんと合焦する。
合焦位置から構図を変えるためにレンズを移動させるとピント位置が変わるため、そこは撮影者がファインダーを見ながら補正する必要がある。最新の多点フォーカスポイントのように好きな場所でカメラが勝手にピントを合わせるという器用なことは期待できない。F2.8の絞り解放はピント面はそれなりに薄く、狙った場所に合わせるためにはコツをつかむための修練が必要だ。
最短撮影距離は0.7mとそれなりに寄ることが出来る。
カメラ重量=1.3kg、レンズ重量=0.5kg、LEICA H adapter C=0.3kgの総重量2.1kgと中判レンズとの組み合わせでは軽い機材だ。2kg付近を軽量と言えるところが中判中毒であろう。
3.まとめ
結論としてHASSELBLAD HC 80mm F2.8とLEICA S Typ007のコンビをまとめると、オートフォーカス可能なレンズとLEICA Sシリーズにおける組み合わせとしてはもっともコンパクトで、LEICA S Typ007と持ち出すにはハードルの低い組み合わせだ。
焦点距離64mmは少し狭いけれど、都会の雑踏をスナップするにはちょうど良い撮影範囲と感じられる。
仕様・考察など
HC80と近い中判レンズはCONTAX 645のPLANAR 80mm F2が考えられる。HC80とCONTAX 645のPLANAR 80mm F2はダブルガウス型を採用しており、両者共にレンズは6枚でのレンズ構成は貼り合わせ面の違いはあるが似ている。C645-P80は開放F値が半段明るい分、前群のレンズが大口径化されている。最短撮影距離は両者ともに0.7mであるため使い勝手に違いは無い。2024年現在、CONTAX 645のPLANAR 80mm F2は30万円程度と高騰しており入手が難儀になっている。
また、HASSELBLAD VマウントのCシリーズレンズのPLANARは、クローム色のレンズについて1956~1961年頃のnonT*は『6枚玉』、1960~1973年頃のnonT*は『7枚玉』、1971~1972年頃のT*は『7枚玉』と分類され、その後の黒いCレンズ、CFレンズは『7枚玉』で、CBレンズになってオーソドックスなプラナー形式の6枚玉に回帰する。初期の6枚玉とCBの6枚玉が同じ構成かは不明が、CBの6枚玉はC645-P80とほぼ同じレンズ構成を持っている。
下図はレンズの縮尺が異なるため、レンズ構成の参考としてご覧いただきたい。

HASSELBLAD HC 80mm F2.8(HASSELBLAD公式より引用)

CONTAX 645 PLANAR 80mm F2(ZEISS公式より引用)
項目 | HASSELBLAD HC 80mm F2.8 | CONTAX 645 PLANAR 80mm F2 |
焦点距離(mm) | 80 | 80 |
最大絞り | 2.8 | 2 |
最小絞り | 32 | 32 |
絞り羽根 | 8 | ? |
レンズ構成 | 5群6枚 | 5群6枚 |
最短撮影距離(m) | 0.7 | 0.7 |
レンズ長(mm) | 70 | 67 |
レンズ最大径(mm) | 84 | 80 |
フィルター径(mm) | 67 | 72 |
重量(g) | 475 | 524 |
リリース年 | 専用バヨネットフード | GB-72 |
マウント | HASSELBLAD-H | CONTAX 645 |
参考情報
- HC 2.8/80 公式サイト
- Planar 80mm F2 仕様書
- HASSELBLAD CB PLANAR 80mm F2.8(6枚玉)
- HASSELBLAD C PLANAR 80mm F2.8(7枚玉)
- HASSELBLAD CF PLANAR 80mm F2.8(7枚玉)
- HASSELBLAD HC 80mm F2.8・Shige’s hobby
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更新履歴
- 2025.8.12
- 2024.9.14
- 2023.6.28
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