HASSELBLAD HC 2.8/80

HASSELBLAD HC 2.8/80mmをX2D,X1D,X1DII(907Xにも適用可能と考える)で使用した記録

X2D +HC80mm
X1DII +HC80mm

目次

<ギャラリー>

<レンズの印象>
X1Dを購入した後しばらくして、X H Lens Adapter*とともに購入した初めてのHシリーズレンズ。
X1DIIでレンズ情報を確認すると、ファームウェアは10.0.0でシャッター回数は約3000回。標準レンズとしては余り使われていない。
下調べが足りず、X1DでAF(オートフォーカス)で使用できると勝手に思いこんで購入したが、レンズの仕様が古く、後述するファームウェアの問題から、本レンズはX2D,X1D(4116 editon含む),X1DII,907XにXHアダプター(XHコンバータ0.8)を経由して装着した場合、MF(マニュアルフォーカス)でのみ使用できる。
MFでの操作感はピントリングは軽めだが微調整も効き、ピント合わせはカメラのEVF拡大表示を頼りに使用している。X1Dシリーズに搭載されているピントピーキングは少し絞るとほぼすべての場所でピントが合っているように強調表示されるのであまり当てにならない。
やはりAFは便利なので、資金に余裕があればAFの使えるレンズに買い換えたいと思っている。

通常は新しくリリースされた、XH CONVERTER 0.8*を使用して50mmレンズとして運用している。HCレンズの中ではもっとも小さく重量が500gを切る軽さで取り回しがよいのが利点である。
上記組み合わせの場合、カメラ(766g) +XH CONVERTER 0.8*(403g) +レンズ(475g) =約1.65kgで最も軽い組み合わせになる。

HCレンズなので0.8倍コンバーターを使用しても隅までしっかりと解像し周辺減光もない。
X1D/X1DII/907Xでx1.7テレコンの使用することができ、X H Lens Adapter*を介してx1.7テレコンを使用した場合、焦点距離136mm、最大絞りF4.8の中望遠レンズとして使用できる。x1.7テレコンを使用する利点として、HC 2.8/80の最短撮影距離0.7mを136mmで使用できることにある。

<レンズの仕様>
HC 2.8/80はHASSELBLAD Hシリーズカメラ用の焦点距離80mmのレンズで、中判カメラHxDで使用する場合、センサーサイズ 40.2×53.7mmまでカバーし、そのとき焦点距離は約55mmになる。
X1D/X1DII(907X)では、X H Lens Adapter*かXH CONVERTER 0.8*を経由して本レンズを使用できる。
X H Lens Adapter*を使用した場合、焦点距離は約64mmになる。
XH CONVERTER 0.8*を使用した場合、焦点距離は約52.8mmになる。
*リンク先はrakutenのMapcamera

項目備考
焦点距離(mm)82.3
最大絞り2.8
最小絞り32
レンズ構成6群6枚ガウス型
最短撮影距離(m)0.7
レンズ長(mm)70
レンズ最大径(mm)84
フィルター径(mm)67
重量(g)475
HC 80mm レンズ仕様書(英語)

<アクセサリー互換性>

  • Converter H 1.7x(x1.7 テレコンバーター)は使用できる。
  • Extension-Tube-H(H13/H26/H52)は使用できる。
  • HTS 1,5 TILT AND SHIFT ADAPTERは使用できる。
  • イメージサークルは中判フィルムサイズまでカバーする。

<AF対応について>
HC/HCDシリーズレンズをマウントアダプター(X H Lens Adapter*、XH CONVERTER 0.8*)を経由してX1D,X1DII,907Xに装着しAF(オートフォーカス)を駆動させるためには、レンズファームウェアの領域が拡張された18.0.0以降のレンズが必要である。17.0.0以前のレンズに18.0.0以降のファーウウェアを適用しても領域が足りないため変更できない。
レンズにオレンジ色のマークがついた、通称オレンジドットのレンズは、レンズファームウェアが18.0.0以降であり100%AFに対応している。
オレンジドットのないレンズでも、AF対応可能なものはあり、レンズシリアルナンバーがVから始まる2010年以降に製造されたレンズ(シリアルナンバーがSから始まるレンズは2000年代に製造されたレンズ)についてはファームウェア領域が拡張されているレンズが多くAFに対応できる可能性が高い。しかし、シリアルナンバーから判断するだけでなく、カメラに装着して実際のファームウェアを確認するのが最も確実である。
古いシリアルナンバーでも修理時にユニット交換などで新しいファームウェアになっている場合もある。

<FUJINONレンズについて>
HCレンズにはFUJIフィルムブランド(SUPER EBC FUJINON)のものがあり、HASSELBLAD HCカメラで使用できるが、シャッターユニットが1/800時代のものしかなく(こちらは致命的ではない)、レンズファームウェアが古いため(こちらが致命的)、XCDマウントカメラ(X1D,X1DII,907X)でAF(オートフォーカス)を利用するために必要なファームウェア(HCレンズファームウェア19.1)を導入することができない。
そのためマウントアダプター(X H Lens Adapter*、XH CONVERTER 0.8*)を経由してXCDマウントカメラ(X1D,X1DII,907X)装着してもAFは使用できない。
*リンク先はrakutenのMapcamera

また、FUJINONブランドのHCレンズは、HASSELBLADの修理サポート対象外でFUJIフィルムによる修理サポートも終わっているため、故障時に対応することができない。HASSELBLADブランドのHCレンズは古くてもHASSELBLAD社にて修理対応してもらえる。
FUJIブランドのHCレンズは格安で売られているが、購入時は注意が必要である。

HCレンズは富士フイルム製造なので、X1D,X1DII,907Xと同じセンサーサイズの富士フイルムGFXシリーズもマウントアダプター(H MOUNT ADAPTER G)を用意している。こちらはMF(マニュアルフォーカス)専用となるが、カメラ側のメカシャッターだけでなく、レンズシャッターも使用できる。

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