SIGMA 24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO

シグマ製広角レンズ、24mm F1.8 Macro HSMのレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影は SIGMA SD14

レビュー

24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACROは、20mm/24mm/28mmmの3兄弟をなすレンズで、デジタルカメラ・シグマ SD9より前のフィルムカメラ時代から存在するレンズ。

24mmの広角単焦点レンズ、最短撮影距離が18cmと短く寄れる広角レンズで、付属品は、ケース、花形フード(LH-825-03)が付属する。

フルサイズセンサーでは周辺部に少し難があるが、SD9,SD10,SD14,SD15,SD1,SD Quattroなどのセンサーサイズの小さなカメラでは描写に目立つ欠点はあらわれづらいが、約40mm相当にクロップした状態で使うことになるため、広角レンズという趣はなくなり、標準レンズに近くなる。

2022年にSD14を購入したついでに本レンズを購入したが、2024年現在の大きなArtレンズとくらべると明るさは少し落ちる(F1.4 →F1.8)がコンパクトなため、町中で気軽に撮影するためには良いサイズだ。この時代のシグマレンズは逆光耐性はよくないためフードは必須と感じる。

下表を見ると24mmと28mmはレンズ構成、鏡筒サイズも同じという制約の上で、24mmは焦点距離が4mm広くと最短撮影距離が0.02m短くなっている。先の制約を考えるとそれはコストダウンのためであり、ドラスティックにレンズを変更するとは考えづらく、違いを生み出すためにできることはレンズ厚みの変更とレンズ位置の調整の2点であろう。2つのレンズを実現するための工夫にレンズ設計の面白さが感じられる。

2024年4月現在、参考リンクにあるシグマ公式ページの製造終了レンズ24mmを見ると、レンズ構成図に11群13枚の20mmと同じ図が貼り付けられている。おそらくこれは誤りであろう。24mmのレンズ構成図は28mmのページにある9群11枚とほぼ同じ図になるはずだ。また、寸法、重量についても、NIKON-Fマウントの値とSIGMA-SAマウントの値が混在している記述も見られるように思われる。下表はいくつかの情報からもっともらしい値を記載している。

20mmはフォーカスリングなどの基本パーツは24mm、28mmと共通と考えられるが、さすがに24mmと同様の手法では焦点距離20mmは実現できなかったようで、前玉の大径化のためフィルターサイズが大きくなるなどレンズを格納する部品は別に設計されたと考えられる。

焦点距離20mm、24mm、28mmはAPS-Cセンサー向けレンズでは、ズームレンズに飲み込まれた焦点距離ではあるが、低価格、レンズの明るさ、マクロ的に寄れる、収差補正がズームよりよい等の利点から人気があった。シグマユーザーの掲示板にて3本の焦点距離のどれが好みかを語ったのはなつかしい思い出である。

かなり息の長いレンズで、2001年にリリースされ、2010年代の後半まで新品が入手できたはずである。
紹介に使用したレンズはフォーカスリングのローレットが1本の縦長になっている後期型となる。フォーカスリングのローレットが長手方向に小さく分割しているレンズは前期型になる。
前期型と後期型でレンズ構成は同じだが、鏡筒の意匠以外に変化があったかは不明である。

仕様

焦点距離(mm)202428
最大絞り1.8
最小絞り22
レンズ構成11群13枚9群10枚9群10枚
絞り羽根9枚
最短撮影距離(m)0.20.180.2
レンズ長(mm) SIGMA-SA
(NIKON-F)
87
(89.5)
80.0
(82.5)
レンズ最大径(mm)88.6⌀83.6
フィルター径(mm)8277
フードLH875-02LH825-03
重量(g) SIGMA-SA500485480
(500・公式)
発売日200020012001
定価(税別)70,000円60,000円50,000円
SIGMA-SA,CANON-EF,NIKON-F,MINOLTA-A,PENTAX-K
数値は、yodobashi.com、SIGAM公式ページより引用し、筆者が考える正しそうな値を採用している。

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.04.12
  • 2023.02.01

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