小さな35mm-FF標準 SIGMA 45mm DG DN

シグマ 45mm F2.8 DG DNをLEICA SL Typ601とLEICA T typ701で使用したレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。
レビュー


1.概要
SIGMA 45mm F2.8 DG DNは、2019年に発売されたミラーレスカメラ向けのオートフォーカス(以下、AF)で35mmフルフレーム(FF=フルサイズ)センサーをカバーする、コンパクトな標準焦点域の単焦点レンズ。
2024年現在はソニーEとライカLマウント向けに提供されている。
シグマのレンズはスペックを羅列したのみで、わかりやすいようなわかりづらい表記で、マイナーチェンジや似たスペックのレンズが発売されると間違えやすい。
このレンズの表記は、SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporaryが正式名称で、分解すると以下のようになる。
- 製造メーカー=シグマ製
- 焦点距離=45mm
- 開放F値=2.8
- DG=35mmフルフレームセンサー対応
- DN=ミラーレス向けショートフランジバック
- Contemporary=低価格ライン
レンズにはフォーカスリング、絞りリング、AF/MF切り替えスイッチが装備されている。
最短撮影距離は0.24m。
レンズ構成は7群8枚に非球面レンズを採用し、ミラーレスカメラの特性を生かした設計でセンサー直近に後玉が迫っている。

2.使用感
SIGMA 45mm F2.8 DG DNの描写は、各収差の補正もよく、画像周辺部においても周辺減光も感じない安心して使えるレンズだ。
LEICA SL typ601に装着するとレンズが小さくすこしミスマッチに感じる。
APS-CサイズセンサーLEICA T typ701に付けると、焦点距離は45*1.5=67.5mmと中望遠寄りの焦点距離になるが、コンパクトな単焦カメラシステムになり、お散歩カメラとして重宝した。
レンズはLEICA SL typ601、LEICA T typ701で使用したかぎり、AF速度、AF精度もともに通常の撮影では問題ない。基本的にAFが苦手な柵越しや藪越しの撮影には苦戦することがある。これはカメラ側のAFセンサーのアルゴリズムに依存する部分が大きい。
本レンズがリリースされた2019年当時はライカLマウントで使えるAFレンズが少なかったため。このレンズは貴重な存在であり、コンパクトな外観が気に入って発売後すぐに入手した。
レンズ鏡筒はスリットとストレートが組み合わされたメリハリのあるデザインで、塗装に高級感があり外観は値段以上にみえる。描写についても手ぶれに気をつけさせすれば、現代レンズとしてまったく問題の無い描写をする。
使用していたLEICA SL typ601、LEICA T typ701ではレンズについている絞りリングは飾りとなり、絞り値をカメラ側で設定する必要があった。ファームアップで改善しているかもしれないが、使用していた2019年当時はそうであった。
2020年代初頭は中古であれば3万円程度で入手できるレンズだったが、2025年現在は中古の数が減り中古価格は新品価格からすこし安い程度で安価なレンズではなくなった。
3.まとめ
結論としてSIGMA 45mm F2.8 DG DNをまとめると、コンパクトなな35mmフルフレームセンサー対応レンズだ。SIGMA fシリーズ、BFシリーズによくマッチするレンズで、LEICA SLのような巨大ボディの場合、ボディサイズとアンバランスに感じることがあった。APS-CサイズセンサーだがLEICA T typ701とのマッチングもよい。
仕様・考察など
シグマは35mmフルフレームセンサー対応の手ごろな単焦点レンズを17mmから90mmまでの9本と充実したラインナップとなっている。
DG DNレンズは絞り開放値F2で統一されたレンズラインは、20mm、24mm、35mm、50mm、65mmの5本。
フィルター径55mmで統一されたレンズラインは、17mm、24mm、45mm、90mmの4本。
SIGMA 45mm F2.8 DG DNは55mm径のフィルターで統一したレンズラインの一つで、このシリーズの特徴はレンズ毎に最大絞り値は異なるが、フィルター径を揃えることにより、レンズの径方向の幅を揃え、レンズ群の太さを統一しており、シリーズレンズを揃えて並べると、見た目の満足感が高い。
焦点距離45mmの代表的なレンズといえば、ヤシカ・コンタックスのテッサー45mmだろう。レンズ名のとおり、テッサー形式で3群4枚構成なので、収差の補正は妥協する部分が多い。
テッサーの厚みは18mmだが、Lマウントに装着する場合、マウントアダプターの厚み25.5mmが足されるので43.5mmとなり、本レンズの46.2mmとそれほど変わらないレンズ厚みとなる。
テッサー 45mmは実際に用したことはなく、一時期は1万円程度で入手できたので、使っておけばよかったと思うレンズの一つだ。2024年現在、中古価格で3万円程度するので、オールドレンズにこの価格を出すなら、シグマの最新レンズの方が写りがよいのは間違いない。
項目 | SIGMA 45mm F2.8 DG DN | CONTAX Tessar 45mm |
焦点距離(mm) | 45 | 45 |
最大絞り | 2.8 | 2.8 |
最小絞り | 22 | 22 |
絞り羽根 | 7 | 6 |
レンズ構成 | 7群8枚 | 3群4枚 |
最短撮影距離(m) | 0.24 | 0.6 |
レンズ長(mm) | 46.2 Lマウント | 18 Y/Cマウント |
レンズ最大径(mm) | 64 | 60 |
フィルター径(mm) | 55 | 49 46(100 Jahre) |
重量(g)・レンズのみ | 215 | 90 |
リリース年 | 2019/07/26 | 1982 2002(100 Jahre) |
定価(円・税別) | 75,000 2023.07よりオープンプライスに移行 | – |
- SIGMA DG DN(F2以外)
焦点距離(mm) | 17 | 24 | 45 | 90 |
最大絞り | 4 | 3.5 | 2.8 | 2.8 |
最小絞り | 22 | 22 | 22 | 22 |
絞り羽根 | 7 | 7 | 7 | 7 |
レンズ構成 | 8群9枚 | 8群10枚 | 7群8枚 | 10群11枚 |
最短撮影距離(m) | 0.12 | 0.11 | 0.25 | 0.5 |
レンズ長(mm)(L-Mount) | 48.8 | 48.8 | 46.2 | 59.7 |
レンズ最大径(mm)(L-Mount) | 64 | 64 | 64 | 64 |
フィルター径(mm) | 55 | 55 | 55 | 55 |
重量(g)(L-Mount) | 225 | 225 | 215 | 295 |
リリース年 | 2023/04/21 | 2021/01/22 | 2019/07/26 | 2021/09/24 |
Edition Number | C023 | C021 | C019 | C021 |
定価(円・税別) 2023.07よりオープン プライスに移行 | 89,000 | 67,000 | 75,000 | 78,000 |
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参考情報
- シグマ公式ページ
- Tessar ® T* f/2.8 – 45 mm
- LEICA T typ701・Shige’s hobby
- LEICA SL Typ601・Shige’s hobby
更新履歴
- 2025.8.3
- 2024.8.21
- 2024.03.11:改稿
- 2023.08.25:初稿
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