SONY α900(A900)

プリズム搭載αマウント最後の一眼レフ

SONY α900 デジタル一眼レフカメラのレビューと写真作例

目次

ギャラリー

レビュー

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1.概要

α900はミノルタカメラを引き継いだソニー製・ペンタプリズム採用一眼レフのフラッグシップカメラである。

ミノルタ時代からここまでやっときたという感じのカメラで、ミノルタαレンズが使える2400万画素の35mmフルサイズセンサー、ボディ内手ぶれ補正機能を搭載、アナログとデジタル技術の融合として完成度の高い。

ボディサイズは大きく、幅16cm、高さ12cm、奥行8cmある。この状態で重量は850g。
これに縦位置グリップを付けると高さも16cmとなり、重量は1kgをこえる。

カメラを構えた状態で左肩にモードダイヤル、右側に2つの回転ダイヤルを備える。
背面にはメニュー操作用のジョイスティックもあり操作ボタンは必要十分だ。

ファインダースクリーンの交換にも対応している。

2.使用感

α900のファインダーはマニュアルフォーカスするのが本当に楽しくて、LEICA S Typ007の物理的に大きなファインダーも良いが、α900のファインダーは35mmカメラの中ではもっともよい見えだ。
フォーカシングスクリーンの交換が可能で、明るいレンズのピントが掴みやすいMタイプ、グリッド線の入ったLタイプが販売された。

フォーカシングスクリーンは、ミラーレスカメラのEVFでは無用の長物だが、自分の撮影目的に合わせてスクリーンを交換して撮影に臨むのは、一眼レフカメラの楽しみの一つだ。

撮影時に派手なミラー駆動音とシャッター音がするためお世辞にも静かなカメラではなかった。その音が写しているという気分を高揚させるという感覚は、昔から一眼レフカメラを使っている者であればわかっていただけるだろう。そのため、最近のカメラは本当に静かで驚く。

2023年現在手元にある一眼レフカメラ、LEICA S Typ007、SIGMA SD10/SD14のなかでは、LEICA S Typ007と同じ程度の音がしていたと記憶している。
ソニー製カメラにしてはボタン配置がまともで操作に困ることは無かった。

フィルムカメラではフィルム交換でしか対応できなかったISO感度の変更は、デジタルカメラなのでセンサーの仕様範囲において変更可能で、α900は通常設定で最高ISO感度3200(拡張設定6400)まで設定することできたが、モニターで見るかぎり常用はISO800が限界でISO1600は非常用であった。

M42レンズ、MINOLTA-αレンズの母艦として、約2年活躍してくれた。
このカメラでもっとも使ったレンズは、CarlZeiss Sonnar 135mm-ZAで、最新のレンズからオールドレンズまで、オールマイティに使える良いボディとセンサーでかなり楽しませてくれた。

3.付加情報

次世代機のα99では25600まで通常設定の上限が拡張されており、4年分のセンサーの進化を感じさせる。
α99IIではセンサー画素を4200万画素まであげつつ、α99と同じISO感度を維持しているのはさすがである。

数年前に、もう一度手に入れようかと思ったけれど、その時は並んでいた中古のEOS-1DsMKIIIを買ってしまい、今のところ2度目の入手にはいたっていない。ライカRレンズが無改造で装着できれば言うことはないのだが、フランジバックの長さから物理的に無理なのは残念である。

仕様・モデル比較・歴代モデル

モデル名α900α99α99II
カメラ有効画素数2400万画素4200万画素
センサーサイズ35mmフルサイズ
背面液晶サイズ3.0
92万ドット
3.0
128万ドット
ファインダーアイレベル固定式
ペンタプリズム使用
EVF
236万ドット
ファインダー倍率0.740.710.78
最高シャッター速度1/8000
ISO感度200-3200
(100-6400)
 100-25600
(50-25600)
バッテリーNP-FM500H
メディアCF/MSSD/MS
リリース年2008.10.232012.10.262016.11.25
サイズ(mm)156.3× 116.9× 81.9147× 111.2× 78.4142.6 x 104.2 x 76.1
重量(g)・本体のみ850733770

オプション

  • 縦位置グリップVG-C90AM(バッテリー2個装着可能)
  • リモートコマンダー:RMT-DSLR1、RM-S1AM、RM-L1AM
  • FDA-FL1AM [α900専用 フォーカシングスクリーン Lタイプ]
  • FDA-FM1AM [α900専用 フォーカシングスクリーン Mタイプ]

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.12.17
  • 2024.2.28:改稿
  • 2023.11.03:初稿

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