Definitive Img Comparison slider Press "Enter" to skip to content

レトロフォーカスタイプレンズ KONICA M HEXANON 35mm F2

Last updated on 2026-03-05

KONICA M HEXANON 35mm F2をフィルムレンジファインダーカメラ HEXAR-RFとデジタルレンジファインダーカメラ LEICA M9&M8で使用したレビューと写真作例

目次

ギャラリー

写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。

  • HEXAR-RF +KODAK PKR-64 Reversal film
  • LEICA M9
  • LEICA M8

レビュー

KM KONICA HEXANON 35mmKM KONICA HEXANON 35mm +LEICA M8

1.概要

KONICA M HEXANON 35mm F2は、2000年にリリースされたライカMマウント用の広角レンズ。

主な仕様は以下の通りで、詳細な仕様は表に載せている。

  • レンズ構成 7群8枚のレトロフォーカス型
  • 最短撮影距離 0.7m
  • 絞り開放値 F2
  • 絞り羽根 10枚
  • フード 専用円形スリット・ねじ込み式

レンズフードは鏡筒先端にねじ込んで後、フード先端が120°回転しファインダーの邪魔にならない位置にフードのスリットを移動することができる。フード先端を固定する装置はないのでカメラバック内で位置がずれることがある。

外観デザインは、ヘキサノン、28mm、50mm、90mmとほぼ同じだか、レンズ鏡筒にはズミクロン6枚玉と似たフォーカスレバー(フォーカシングレバー)が装着されている。これが装着されたのは、他のヘキサノンよりもレンズ鏡筒が太くなったことへの対応と考えられる。

2.使用感

KONICA M HEXANON 35mm F2は、絞り開放から均一な画像を得ることができる優等生レンズ、絞り変化による画質の変化も少ない。これはレンズ構成にレトロフォーカス型を採用したことが影響している。

フィルムレンズとともに発売されたレンズで、HEXAR-RFに装着するとカメラとのマッチングはよく、大きさ重量バランスに問題はない。
ピントをあわせるためのフォーカスリングは指かかりが追加され回しやすく、その回転角は100度程度あるため、ファインダー倍率が低いと言われるHEXAR-RFの0.6倍ファインダーで問題なく狙った位置にピントを合わせができる。

描写はフィルムレンジファインダーカメラ HEXAR-RFにリバーサルフィルムを装填して使用した結果をみると、不足のない解像感を得られており、前後のボケ見は2線ボケや不快な描写はなく素直にボケている。

デジタルレンジファインダーカメラは35mmフィルム判と同じサイズの35mmフルフレームセンサーを搭載したLEICA M9とAPS-Hサイズセンサーを搭載したLEICA M8で使用した。

35mmフルフレームセンサーを搭載したLEICA M9が周辺部のボケを撮影できるため、レンズの個性はフィルム同様に確認できる。

LEICA M8で使用するとセンサーサイズが小さいことから撮影画像の焦点距離は、35mmフィルム判・換算係数1.33をかけた47mm相当となり焦点距離50mmの標準レンズに近い撮影範囲となる。
これは、画像の周辺部が35mmフィルム判に対してカットされていることと同じ意味であり、画像のボケや崩れが目立ちやすい周辺部が無くなることにより、全面でより均質な画像を得ることができる。そのかわりに撮影画像の個性は若干失われることになる。

3つのカメラで撮影した結果から、フィルムカメラ、デジタルカメラのどちらで使用しても不満の無いレンズと言える。

このレンズは過去のレンズ構成を踏襲せず新しいレンズ構成への挑戦している。
その結果として描写性能は画像の平坦性の向上というデジタルカメラ時代に適した性能を持つことになった。
しかし、本レンズは同じレンズシリーズでもっともよく使用されるM HEXANON28mm、50mmよりも太く重くなり、28mm、35mm、50mmという3焦点距離の中でもっとも大きなレンズになっている。

LEICAは28mm、35mm、50mmの3焦点距離のレンズサイズは、ほとんどの場合35mm F2はもっともコンパクトなレンズになっており、HEXANONレンズを3本並べると35mmレンズが大きいのは少し違和感がある。

L39マウント版の35mm F2レンズとレンズ仕様の変更がないにもかかわらず鏡筒が大型化したことは個人的に残念な変更だ。設計上、鏡筒が大型化が避けられないのであれば、過去のレンズ仕様を越えた絞り開放値にF1.4を採用したM HEXANON 35mm F1.4を実現して欲しかった。

本レンズは、他のレンズより後にリリースされたためか、市場にあるレンズの数が少ないようで他のコニカ製Mマウントレンズより、中古市場で見かけることが少なく価格も高めである。

3.まとめ

KONICA M HEXANON 35mm F2をまとめると、新設計による絞り開放から安定した画像を得られ、その描写は現代的で全面フラットな均質となる。

これはレンズ構成をガウス型からレトロフォーカス型に見直した影響が大きく、従来のL39マウント・ヘキサノンとは傾向の違う描写となる。また、設計が最適化されていないためか、従来のレンズよりも鏡筒が大きく、質量も重くなっている。この2点をどう考えるかが購入する際に考慮すべきポイントだ。

仕様・考察など

過去にコニカがリリースした同スペックの焦点距離35mm、開放絞りF2のL39スクリューマウントレンズは変形クセノタール(クセノター)型レンズなので、本レンズではレンズ構成を一新している。

コンパクトな35mm F2レンズは、コニカが以前発売したL39スクリューマウントの ヘキサノン 35mm F2があり、絞り値を変えると描写変化する古めのレンズになるけれど、フィルムカメラには必要十分な解像度と美しいボケ見をもっている。

クセノタール型とは、前群がガウス型、後群がトポゴン型のハイブリッドでZeissのビオメターも同様の構成だ。コニカのL39 ヘキサノン 35mm F2は後群のトポゴン型のところに2枚レンズを追加しているため、変形クセノタールと呼ばれている。

最新のカール・ツァイス ビオゴン35mmは本レンズとほぼ同じ長さになっている。このビオゴン35mmもビオゴンタイプと言いつつ、レンズのバックフォーカスを長めにとる設計のため、レンズ全長が伸びている。

この2本のレンズはにているところがあり、レンズ性能向上のためにレンズが大型化している。しかし、撮影者としては35mm F2クラスのレンジファインダーカメラ向けレンズはコンパクトにまとまっていて欲しい。
ライカの最新のアポ・ズミクロンは5群10枚のレンズを詰め込みながらレンズ長を41mmで収めているのはライカの技術力を感じる。しかし、値段は高すぎて気軽には手が出ない。

焦点距離35mmも選択肢が多いため、好みのレンズを探すのは難しいが楽しい。

  • レンズ構成図は各社のPDFより引用、サイズはこちらで調整しているため、厳密ではない。
Before imageAfter image
項目M ヘキサノンCARL ZEISS BIOGONLEICA APO SUMMICRON
焦点距離(mm)353535
最大絞り222
最小絞り162216
絞り羽根(枚)101011
レンズ構成7群8枚6群9枚5群10枚
最短撮影距離(m)0.70.70.3
レンズ長(mm)45.143.340.9
レンズ最大径(mm)55.75253
フィルター径(mm)464339
重量(g)260230
フード円形スリット・ねじ込みバヨネットネジ込み
マウントKMZMM
リリース年200020052021.4.21
製造本数??
価格(定価・税別)
¥95,000¥960,000-(2021) ¥1,300,000-(2024)
焦点距離レンズ名リリース年仕様PDF
28mmM-HEXANON f28 / F2.81999年28/50/90mm-PDF
50mmM-HEXANON f50 / F21999年28/50/90mm-PDF
90mmM-HEXANON f90 / F2.81999年28/50/90mm-PDF
35mmM-HEXANON f35 / F22000年35mm-PDF
50mmM-HEXANON f50 / F1.22001年50mm/F1.2-PDF
21-35mmM-HEXANON f21-35 / F3.4-42002年21-35mm-PDF

参考情報

寄付のお願い・Request for donations

広告

Rakuten Affiliate link
Rakuten Affiliate link
Yahoo Shopping Affiliate link
Amazon Affiliate link
Amazon Affiliate link

更新履歴

  • 2026.2.24
  • 2025.3.18
  • 2024.03.02:改稿
  • 2022.05.25:初稿

Be First to Comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


Shige's hobby