LEICA APO SUMMICRON M 75mm ASPH.
再評価される中望遠レンズ
LEICA APO SUMMICRON M 75mm F2 ASPH.のレビューと作例紹介
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目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA M9
レビュー
1.概要
アポ・ズミクロン M 75mm ASPH.は、非球面レンズを採用した焦点距離75mmのライカMマウントの中望遠レンズ。
2004年にリリースされ、2024年現在、現役で販売されるレンズである。
スタイルは組み込みフード、「ライツ・ノルム」フォントと2000年代にリリースされたモダンMライカレンズの標準に準拠している。レンズ銘はレンズ前面ではなくフード前方に印刷されている。
最短撮影距離は0.7mでライカM型カメラの距離計に連動する。レンズフィルターはE49(49mm)とライカの中望遠レンズとしては小径で他レンズでの採用が少ない径だ。
レンズ認識6bitコードは製造年が新しいレンズは標準でコードが付加されており、コード無しレンズはカスタマーサポートにて有償でコードを追加することができる。
2.使用感
ライカ M9に装着した際のバランスのよさ、スムーズなヘリコイド、75mmの焦点距離で最短撮影距離0.7mなので、被写体は少し遠くに置く必要があるがテーブルフォトにもギリギリ使える。
絞り開放から破綻のない描写、見苦しくないボケ、M9のファインダーでのピント合わせもまずまずの歩留まりでピント位置よりも手ぶれ防止に神経を使うレンズだ。
絞り羽根はF5.6付近は多角形ではなく、手裏剣のようなエッジが入る。撮影場面によってはボケの形状が気になることがある。
M9に装着してそれなりの回数を使用したが、ズミルックス75mmよりは軽く扱いやすいけれど、75mmという焦点距離が若干窮屈で合わないということが理解できたため売却した。
3.付加情報
ライカの中望遠レンズの中ではコンパクトで、同じ焦点距離のズミルックス 75mmと比べると、130gく全長は1cm程度短い。
理論的な整理はまったくできていないが、75mmと80mmはSUMMILUXでも感じたが、似ているようで絶妙にフィーリングが異なる焦点距離だ。
ズミルックスはレンズ側が重く撮影時のバランスは良くないため、LEICA SL typ601のような大柄のミラーレスカメラが似合うと感じる。LEICA SLを使うなら、RマウントのSUMMILUX 80mmや、純正のLEICA SL APO SUMMICRON 75mmを使う方が素直だ。
焦点距離75mmはフォクトレンダー カラーヘリアー 75mm(L39マウント)、ズミルックス 75mmを使用し、アポ・ズミクロン75mmを入手したが、3本ともに稼働率はよくなかったびで売ってしまった。フォクトレンダーは、ヘリアークラシック 75mm、ノクトン75mm、ウルトロン75mmと精力的にリリースしているが、本レンズを含む3本の75mmを使った結果、稼働率が上がらないことが目に見えているため購入にいたっていない。
手元に残っている、75mmクラスのレンズは、Ms-opticsのSONNETAR 73mm F1.5だけとなっている。
仕様
項目 | SUMMICRON | SUMMILUX | SONNETAR | COLOR HELIAR |
製造者 | LEICA | LEICA | Ms-optics | Voigtlander |
焦点距離(mm) | 75 | 75 | 73 | 75 |
最大絞り | 2 | 1.4 | 1.5 | 2.4 |
最小絞り | 16 | 16 | 16 | 16 |
絞り羽根 | 10 | 10 | 12 | 10 |
レンズ構成 | 5群7枚 | 5群7枚 | 5群7枚 | 5群6枚 |
最短撮影距離(m) | 0.7 | 0.7 | 1.0 | 1.0 |
レンズ長(mm) | 66.8 | 80 | 57 | 64.5 (フード込み) |
レンズ最大径(mm) | 58 | 69 | 50 | 55.5 |
フィルター径(mm) | 49 | 60 | 49 | 43 |
マウント | M | M | M | L39 |
重量(g) | 430 | 560 | 197 | 230 |
製造本数 | 1653+(2005まで) *1 | 14,752 *1 | 400 | ? |
リリース年 | 2004 | 1980 | 2018 | 1999 |
価格 | ¥660,000- | ¥400,000- 2024 2000s: ¥300,000 | ¥100,000- | ¥50,000(銀) ¥53,000(黒) |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.11.27
- 2024.02.20:改稿
- 2022.05.06:初稿
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