AVENON L 28mm F3.5

アベノン製L39スクリューマウント広角レンズ

AVENON 28mm F3.5のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • アベノン 28mm F3.5 L39 写真例(LEICA M8、Leica M8.2)

レビュー

  1. 使用感
  2. レンズ概要
  3. アベノンとは

1.使用感

アベノン 28mm1は今は無きアベノン光機リリースしたライカL39スクリューマウント、焦点距離28mmの広角レンズ。

焦点距離28mmは汎用性が高いので、アベノン28mmもアベノン21mmよりはよく持ち出していた。実写を見てもわかるとおり、APS-H以下のセンサーで使う分には申し分の無い性能だが、最短撮影距離が1mなところは残念だ。

コンパクトなレンズなので、コンパクトなカメラが似合う。このレンズは主にR-D1とM8/M8.2で使っていた。M9を使用にはすでに売却してしまいフルサイズでの写りは確かめることができなかった。
もう一度入手するか?と問われると微妙である。焦点距離28mmはLEICA-L39/Mマウントには多くの個性的なレンズがあるため、アベノン28mmの存在感は薄かった。
個人的に手元に残した焦点距離28mmのレンジファインダーレンズはELMARIT-M 28mmの初代対称型とCONTAX G 28mmなど数本になっている。

アベノンレンズは2000年代はかなりリーズナブルな価格で取引されていたが、2023年現在では中古市場で品は見かけるが価格は上昇傾向にあり、描写など現代レンズにはかなわないため、実用で考えるとその価格の価値があるかは微妙だと思う。コレクターは手に入れたいので価格がいくらになろうがあまり気にしないのかもしれない。

2.レンズ概要

本レンズはシルバーの前期型とブラックの後期型があり、違いはピントレバーの形状が旧型は写真の形状、新型はズミクロン6枚玉などに似た二股形状となり、絞り羽根枚数が6枚から10枚に変更された。

ブラックはレンズ単体で入手したため付属品は不明だが、中古市場ではレンズ単体の箱で売られているのを見かけたので、ブラックのファインダーは用意されていないかもしれない。

3.アベノンとは

アベノン光機はスーパーワイド・21mmのほかに、28mm、Avenon P.H AIR LENS・ピンホールレンズの3種をL39スクリューマウントでリリースしている。ピンホール以外のレンズは他社にOEM供給され、コバレックス(Kobalkux)銘、などでリリースされている。

また、CONTAX-GマウントレンズをライカL39スクリューマウントで距離計連動に改造するサービスもおこなっており、手元にCONTAX-G 28mmのLマウント改造品がある。

書籍「世界のライカレンズ Part2」写真工業出版社(ISBN978-4-87956-065-0)のP941に中村文夫さんがAVENON SUPER WIDE 21mmのレビュー、P96に萩谷剛さんがAVENON 28mmのレビューをそれぞれ寄稿している。

アベノン光機に関しては、あまり詳しい情報はWebに残っておらず、先述した中村文夫さんがCapaに寄稿した記事で少し触れられており、先述の書籍「世界のライカレンズ Part2」写真工業出版社(ISBN978-4-87956-065-0)の萩谷剛さんのAVENON 28mmのレビューにてアベノン光機の社長の名前が「阿部毅」との記述がみられる。この情報も真偽を確かめるためには、過去の雑誌などを探す必要があるが、ウェブでアベノンについてまとめられた情報も出典不明のものが多い。

仕様・比較

項目前期(銀色)後期(黒色)
焦点距離(mm)2828
最大絞り3.53.5
最小絞り1616
絞り羽根610
レンズ構成4群6枚4群6枚
最短撮影距離(m)1.01.0
レンズ長(mm)17.417.4
レンズ最大径(mm)5151
フィルター径(mm)4343
重量(g)100100
リリース年19921997

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.9.6
  • 2024.2.7:改稿
  • 2023.6.22:初稿

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