EPSON R-D1x

エプソン製デジタルカメラ・R-D1xを使用した記録

<ギャラリー>

<カメラの印象>
2022年現在、EPSON最後のデジタルカメラ。
600万画素(3008×2000)で通常使用には十分な画像を得られる。
3代目になってもカメラ機構的に進歩がなかったのは残念だが、初代から完成された機構周りとも言える。
特に等倍ファインダーは、Nokton 50mm/F1.1などの大口径レンズにおいても、そこそこの歩留まりで成功を保証してくれる頼もしさがあった。

R-D1xはR-D1、R-D1sの後継で、マップカメラで最後の在庫処分品を入手して半年程度使用した。R-D1シリーズは、初代のR-D1を3年程度使用したので、R-D1xはかなり短期で使用をやめてしまった。その大きな理由はLEICA M8との併用であったため、M8のAPS-H/1000万画素とR-1DxのAPS-C/610万画素では解像感が異なり、センサーサイズが大きい方がレンズの癖が表現できるため、1台しかカメラを持ち出さないときはM8を優先するため相対的に使用頻度が低かった。

使用していた2010年はデジタルカメラの技術競争が激しかった時代(筆者自身がスペックの新しいカメラが出ると飛びつくところはあった)で、初代から610万画素のセンサーに大きな変更(R-D1からの後継での変更はセンサーへのヒートシンクの追加)はなく、初代からファインダーの二重像の縦ズレはよく起こすのもずっと変わらず、R-D1xはR-D1をマイナーチェンジしただけのデジタル機器の進化に置いていかれたカメラというのが当時の印象だ。このカメラしか持っていなければ愛着を持って使用したのだろうが、安かったので購入して使ってみたが先に述べたM8との併用のスタイルではノスタルジーは現実を超えることができなかった。

調整されたファインダーのピント精度、コシナ独特のカチンというシャッター音、各種情報がアナログメーターになっているなど、このカメラなりに楽しい部分はいくつもあり、供給を続けられなかった原因の一つが、リプレースできなかった600万画素センサーと背面液晶の生産中止とのことだったので、他社と提携してでもセンサー、カメラ機構部を進化させ続けて欲しかったデジタルカメラだと思う。
フィルムカメラではレンジファインダーカメラのBessaやZeiss Ikonに需要があったように、安価なデジタルレンジファインダーカメラというポジションを担うカメラがなくなってしまったのは本当に残念だ。

2022年に中古品のR-D1が18万円で売りに出されてすぐに売れてしまった。価値観はそれぞれだが修理完了品で壊れたらおしまいの製品に18万は出し過ぎだと思う。

<カメラの仕様>

正式名称は、Epson Rangefinder Digital Camera R-D1x Grip Kit(R-D1xG)
R-D1xまでがカメラ名、Gはグリップのことで、カメラとグリップがセットで売られていたので、R-D1xGという商品名で販売されていた。
代表的なカメラスペックは以下の通りである。
コシナが得意とする等倍ファインダーの採用は、ライカ製カメラにない特徴。

項目備考
カメラ有効画素数6.1-Megapixels
マウントEM-Mount
撮像素子23.7mm×15.6mm APS-CサイズCCDセンサー
背面液晶2.5型低温ポリシリコンTFTカラー液晶(23万画素)
ファインダー実像距離計式等倍透視ファインダー1.0倍(完全等倍)
距離計上下像合致式および二重像合致式(連動範囲 0.7m~∞)有効基線長:38.2mm
バッテリーEPALB1
外形寸法幅 x 高さ x 奥行 142.0×88.5×39.5mmグリップ及び、一部の突起は除く
重量(g)約570g (本体のみ)

<オプション>

  • RD1SC1 革製ケース

<参考文献・リンク>

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