EPSON R-D1x

エプソン製デジタルカメラ・R-D1xのレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • レンズは、CONTAXREX BIOGON 21mm F4.5、CANON 50mm F1.5、Voigtlander NOKTON 50mm F1.1、Voigtlander COLOR SKOPAR 50 F3.5、Ms-optics APOQALIA 50mm F3.5を使用

レビュー

R-D1xはR-D1、R-D1sの後継で2022年現在、EPSON最後のデジタルカメラ。
正式名称は、Epson Rangefinder Digital Camera R-D1x Grip Kit(R-D1xG)
R-D1xまでがカメラ名、Gはグリップのことで、カメラとグリップがセットで売られていたので、R-D1xGという商品名で販売されていた。

本カメラはAPS-Cサイズ・610万画素(3008×2000)のセンサーから進化していないが、通常使用には十分な画像を得られる。
3代目になってもカメラ機構的に進歩がなかったのは残念だが、初代から完成された機構とも言える。
特に等倍ファインダーは、Nokton 50mm/F1.1などの大口径レンズにおいても、そこそこの歩留まりで成功を保証してくれる頼もしさがあった。

筆者はR-D1xをマップカメラで最後の在庫処分品を入手して半年程度使用した。R-D1シリーズは、初代のR-D1を3年程度使用したが、R-D1xはかなり短期で使用をやめてしまった。その大きな理由はLEICA M8との併用であったため、M8のAPS-H/1000万画素とR-1DxのAPS-C/610万画素では解像感が異なり、センサーサイズが大きい方がレンズの癖が表現できるため、1台しかカメラを持ち出さないときはM8を優先するため相対的に使用頻度が低かった。

使用していた2010年はデジタルカメラの技術競争が激しかった時代(筆者自身がスペックの新しいカメラが出ると飛びつくところはあった)で、初代から610万画素のセンサーに大きな変更(R-D1からの後継での変更はセンサーへのヒートシンクの追加)はなく、初代からファインダーの二重像の縦ズレはよく起こすのもずっと変わらず、R-D1xはR-D1をマイナーチェンジしただけのデジタル機器の進化に置いていかれたカメラというのが当時の印象だ。このカメラしか持っていなければ愛着を持って使用したのだろうが、安かったので購入して使ってみたが先に述べたM8との併用のスタイルではノスタルジーは現実を超えることができなかった。

調整されたファインダーのピント精度、コシナ独特のカチンというシャッター音、各種情報がアナログメーターになっているなど、このカメラなりに楽しい部分はいくつもあり、供給を続けられなかった原因の一つが、リプレースできなかった610万画素センサーと背面液晶の生産中止とのことだったので、他社と提携してでもセンサー、カメラ機構部を進化させ続けて欲しかったデジタルカメラだ。
フィルムカメラではレンジファインダーカメラのBessaやZeiss Ikonに需要があったように、安価なデジタルレンジファインダーカメラというポジションを担うカメラがなくなってしまったのは本当に残念だ。

2022年に中古品のR-D1が18万円で売りに出されてすぐに売れてしまった。価値観は人それぞれだがメーカーの修理期間が修了したカメラなので、壊れたらおしまいのカメラに18万は高すぎると思う。

仕様・モデル比較・歴代モデル

モデル名R-D1R-D1sR-D1x G
有効画素数6.1メガピクセル
ファインダー等倍
最高シャッター速度1/2000
バッテリーEPALB1
背面液晶2.0型カラー液晶
23.5万画素
回転式
2.5型カラー液晶
23万画素
固定式
記録メディアSDSDSD/SDHC
サイズ
(高さ x 幅 x 奥行き)
142.0 x 88.5 x 39.5
重量 (本体のみ)560570
カラーブラック
リリース年2004年2006年2009年

オプション

  • 専用バッテリー:EPALB1
  • 本革ケース:RD1SC1
  • レンズ
焦点距離名称換算焦点距離
12mmUltra Wide Heliar 12mm18mm
15mmSuper Wide Heliar 15mm22.5mm
21mmColor Skopar 21mm31.5mm
25mmSnap Shot Skopar 25mm37.5mm
28mmColor Skopar 28mm42mm
35mmColor Skopar 35mm52.5mm
40mmNokton 40mm60mm
50mmNokton 50mm75mm
75mmColor Heliar 75mm102.5mm
90mmApo Lanther 90mm135mm

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.02.17:更新
  • 2022.04.30:初稿

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