SUPER-ELMAR-M 3.8/18
スーパーエルマー M 18mmをライカMデジタルカメラで使用した記録
目次
<ギャラリー / Photo example from LEICA M9 /M6TTL +FUJIFILM Velvia100>
<レンズの印象>
M型ライカ純正単焦点レンズで最も広角なレンズ。
レンジファインダーでの広角レンズの面白さと難しさを体感させてくれるレンズ。
Mマウントなので0.7mまでしか寄れないため、同じような引きの風景が多くなりがちで、想像力の乏しいヘボグラファーは、それを超えていくことができなかった。21mm位が限界だなと思った。
一眼レフ用の広角レンズだと近くによってガバッと撮ればそれらしい写真にはなるわけで、それはそれで工夫がないワンパターンと写真だろう。
値段が高いだけのことはあり、同時期にリリースされた、コシナツァイスのDistagon18mmと比較すると収差補正はよくできているレンズと思うが、撮影結果に補正不足、周辺光量不足を感じる場面はあった。
使用頻度が低い使い手には、中華製格安のlomographyのATOLL17mmでも十分かもしれない。
最近は、デジタル処理前提で補正しやすい収差以外を光学的に補正する方向にレンズ設計は変化しているが、このレンズは光学設計で頑張ったタイプだと感じる。
ファインダーはLEICA純正とZEISSを使ったところ、ZEISSの方が倍率が高く見やすかった。
撮影時はサードパーティ製のねじ込み式フィルターを使っていたので、写真の角フードを実写で使ったことがないが逆光で苦労した記憶はない。
Rマウントの15mmを使い始めたこともあり出番がなくなったので売却した。


<レンズの仕様>
焦点距離18mmのライカ M マウントレンズ。
一眼レフの超広角レンズと比較するととても軽量である。
フードはねじ込み式で切り欠きがストッパーになって位置決めできるが、持っていた個体はネジが緩かったのでカメラバッグの中で回っていることがあった。
フードを付ける代わりにサードパーティ製のねじ込み式UVフィルタを購入してからはフードは使わなくなった。
蹴られの心配があるからフィルターの装着は推奨しないのだろうけれど、35mmフルサイズのカメラで使用する場合は前玉保護には苦労する。
M8/M8.2専用UV/IRフィルター(コード番号:13422) はレンズ先端にねじ込んでフードを装着できる。これはM8/M8.2センサーサイズがAPS-Hサイズで周辺がないために提供できた産物。
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 18 | |
最大絞り | 3.4 | |
最小絞り | 22 | |
レンズ構成 | 5群9枚 | |
最短撮影距離(m) | 0.7 | 全域カメラ距離計連動 |
レンズ長(mm) | 58 | マウント面からの距離 |
レンズ最大径(mm) | 61 | フォーカスレバーは除く |
フィルター径(mm) | – | M8専用IR/UVフィルターあり |
重量(g) | 310 |
<競合レンズとの比較>
製造 | LEICA | Carl Zeiss | LOMO | Ms-optics |
名称 | SUPER ELMAR 18mm | Distagon 18mm | ATOLL 17mm | PERAR 17mm |
絞り | 3.4 | 4 | 2.8 | 4.5 |
絞り羽根 | 10 | 10 | 8 | 10 |
構成 | 5群9枚 | 8群10枚 | 10群13枚 | 4群4枚 |
最短 距離(m) | 0.7 | 0.7 | 0.25 | 0.3 |
長さ (mm)(*2) | 58 | 47 | 79 | 10.2 |
フィルター径 (mm) | – | 58 | – | – |
重量(g) | 310 | 350 | 400 | 60 |
<参考文献・リンク>
<更新履歴>
- 2023.05.07/ギャラリー更新
- 2022.10.11