KONICA M-HEXANON 90mm
コンパクトな望遠レンズ
KONICA M HEXANON 90mm F2.8のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA M8
レビュー
1.概要
ヘキサノン 90mm F2.8は、コニカがヘキサーRFとともにリリースした、コニカMマウントレンズ群の6本の中では最も焦点距離が長いレンズ。
テクニカルレポートにレンズの詳しい説明があるが、設計者はレンズ構成にエルノスター型を採用したとしているが、純然たるエルノスターは貼り合わせのない4枚構成となっているが、ヘキサノン90mmは後群の2枚に貼り合わせレンズを採用している。
全長が69mmと焦点距離90mmとしてはコンパクトなレンズで、最短撮影距離は1m、絞り開放値はF2.8となっている。
レンズフード組み込み式で鏡筒先端部から引き出す、一部ライカレンズのようなフードのロック機構はない。はめ込みのレンズキャップが付属している。
2.使用感
絞り開放から堅実な描写をするのは、他のMマウント用HEXANONレンズと共通している。
ライカ M8で使用したかぎり、絞り開放のF2.8で撮影した結果をみると、二重像合致によるピント位置は狙ったところをとらえられていた。
このレンズは、コニカ・ヘキサノンシリーズを蒐集しているときに購入した。価格も安くとりあえず使ってみる気持ちで購入したため、それほど使い込みはしなかった。
また、手元には焦点距離90mmのMs-Opticsが改造したコンタックス G ゾナーがあり、その写りに満足していたことも、このレンズへの思い入れが少ない所以である。
3.付加情報
このレンズのレンズ構成はコンタックス G ゾナー 90mmとほぼ同じで、焦点距離90mmで低コストかつ実用的な性能を追い求めると、この仕様に落ち着くと考えられる。
焦点距離90mmなどの望遠レンズはレンジファインダーカメラにおいて不人気レンズで、レンジファインダーレンズが高騰している202年代においても低価格を維持している。さすがに数がなくなってきたためか、時折強気の価格もみられるが、その価格では売れていないようだ。
M型ライカのファインダー倍率が0.7倍以下のファインダーで90mmを使うと、ファインダーの視野のうち中央の極一部を切り取り続ける地味な作業をすることになり好きになれない。
やはり、90mm程度の焦点距離になると一眼レフカメラで使うのが実用的だとは感じる。
一眼レフと交代するように勢力を伸ばしてきたはミラーレスカメラは、見やすいEVFを搭載しているためレンジファンダーではお荷物的扱いだった90mmも楽しんで使うことができる。技術の進歩は偉大なり。
仕様
項目 | HEXANON | G SONNAR |
焦点距離(mm) | 90 | 90 |
最大絞り | 2.8 | 2.8 |
最小絞り | 22 | 22 |
レンズ構成 | 4群5枚 | 4群5枚 |
最短撮影距離(m) | 1.0 | 1.0 |
レンズ長(mm) | 69 | 63 |
レンズ最大径(mm) | 55 | 56 |
フィルター径(mm) | 46 | 46 |
重量(g) | 330 | 240 |
製造年 | 1999年 | 1994年 |
焦点距離 | レンズ名 | リリース年 | 仕様PDF |
28mm | M-HEXANON f28 / F2.8 | 1999年 | 28/50/90mm-PDF |
50mm | M-HEXANON f50 / F2 | 1999年 | 28/50/90mm-PDF |
90mm | M-HEXANON f90 / F2.8 | 1999年 | 28/50/90mm-PDF |
35mm | M-HEXANON f35 / F2 | 2000年 | 35mm-PDF |
50mm | M-HEXANON f50 / F1.2 | 2001年 | 50mm/F1.2-PDF |
21-35mm | M-HEXANON f21-35 / F3.4-4 | 2002年 | 21-35mm-PDF |
参考文献・参考リンク
- KONICA 28/50/90mm Technical Report-PDF(Japanese)
- コニカヘキサーRFのすべて (エイムック 205) ムック – 2000/1/1(アマゾンアフィリエイトリンク)
更新履歴
- 2024.03.15:改稿
- 2022.05.22:初稿